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更新日:2019年2月28日

平成31(2019)年度施政方針

はじめに

写真:平成31年度の施政方針を述べる市長平成31(2019)年度当初予算をご審議いただくに当たり、柏崎市民の皆様、柏崎市議会の皆様に施政方針を申し述べます。わが国にとって、本年は、5月1日から新しい元号となり新しい象徴を迎える節目の年となります。心よりの祝意を申し上げ、一国民としても、一地方自治体の長としても心を引き締め、郷土、祖国の発展に身を尽くす所存であります。

昨年夏、個人的にドイツを訪問いたしました。初めての訪問でありました。ヴァイマールに行きました。ご存じのとおり、その当時は最も民主的な憲法であると言われたヴァイマール憲法の発祥の地であり、文豪ゲーテ終焉の地でもあります。劇作家シラーの作品の上演で有名な国民劇場を中心に、ドイツ古典主義の都は、世界遺産にも登録されております。首都ベルリンからICEで2時間20分、面積84平方キロメートル、人口6万4千。決して大きな都市ではありません。しかし、感じるところ大でありました。革命主義と反革命主義のせめぎ合いから生まれた「ヴァイマール文化」が今も生きていることを体感しました。古くて、新しい。品格、矜持、多様性、豊かさ、希望。

私は、これまでにも増して、渾身の力を振り絞り市政運営に当たっていく覚悟であります。改元というこの「晴れ」の年に地方自治体の長の立場に巡り合わせた者の責務として、柏崎の今まで培ってきた品格を保ち、矜持を抱き、今後一層の多様性、豊かさを求め、3年目となる第五次総合計画の施策の体系に沿って、施政方針の詳細を説明いたします。

なお、本演説において、「今年度」とは平成31(2019)年度であり、「昨年度」とは平成30(2018)年度を指すことを、あらかじめ申し上げておきます。

第五次総合計画の推進と平成31(2019)年度の重点施策

 防災・生活・環境 ―「頼もしさ」をつなぐまちをめざして

柏崎・刈羽に存在する原子力発電所は、まさに国のエネルギー政策の根幹を成す存在であります。一昨年、平成29(2017)年12月27日、原子力規制委員会が東京電力柏崎刈羽原子力発電所6、7号機の安全審査の合格証に当たる「審査書」を正式決定しました。しかるに、いまだ多くの住民、県民、国民の理解が得られない状況は、どこに原因があるのでしょうか。

昨年夏、新たな「エネルギー基本計画」が出されました。残念ながら確固たる覚悟を垣間見ることはできませんでした。柏崎・刈羽原子力発電所構内では保管されている使用済核燃料が規定容量の81パーセントに達しております。一方、国の核燃料サイクル施策において、帰結への方向性が見えません。

私は、東京電力ホールディングス(株)に対して6号機、7号機の再稼働を認める条件の1つとして、1号機から5号機までの廃炉計画を示すよう求めてきました。今年7月までにはその回答が出てまいります。その内容を踏まえ、新たな条件付与の可能性を含め、今後の市としての原子力施策の方向性を見極めてまいります。再稼働の議論に向けては、安全の確保と市民の理解を得ることが最も重要であります。東京電力ホールディングス(株)に対しては、市民の視点に立った誠実な対応と情報の公開を引き続き要請してまいります。また、国に対しては、国が自らの責任において原子力発電所の安全を確保すること、原子力防災対策においても、地域の実情を踏まえた課題の解決と防災対策の充実に、主体的に取り組むよう強く求めてまいります。「原子力災害対策特別措置法」の改正を求め、予防措置、原子力関連施設立地自治体における災害時の復旧、復興経費に関しては全面的に国が責任を負うことを法によって担保することを求めます。

原子力防災対策においては、国、県、市町村および関係機関等と連携した机上訓練および住民参加の原子力防災訓練を実施して、原子力災害に備えた広域避難計画の実効性を検証し、内容の充実を図ってまいります。

自然災害はもとより、万一の原子力災害に備え、現行の防災行政無線に代わる、「防災情報通信システム」の整備に今年度着工いたします。

近年、記録的な豪雨災害など自然災害が相次ぎ、防災対策の一層の充実が求められています。このため、6月に水害を想定した実践的な防災活動として地域住民参加の総合防災訓練を中鯖石・南鯖石地区全域を対象に実施し、水防意識の醸成を図り、地域防災力の向上を目指します。

新潟県が公表した新たな津波浸水想定および洪水浸水想定に基づき、それぞれのハザードマップおよび最新の防災に関する知識を盛り込んだ「防災ガイドブック(自然災害編)」を作成し、全世帯に配布することで地域防災力の向上に努めます。

平成28(2016)年度から防災士養成講座を開講し、これまで117人の防災士が誕生しました。今年度も、地域の防災リーダーとして活動の中心的役割を担う人材育成に引き続き取り組みます。

昨年は、7月の西日本豪雨や9月の台風21号による浸水被害など甚大な被害をもたらす災害が日本各地で多数発生しました。このため、本市においては、鵜川治水ダムの早期完成や鵜川・鯖石川などの河川改修工事の促進について、事業主体である新潟県に強く要望するとともに、城東・宮場町地内の浸水被害軽減に向けた施設整備に必要となる用地測量などを行い、事業の進捗(しんちょく)を図ります。あわせて、市街地低地部の内水対策について、平成29(2017)年度から着手した柏崎雨水ポンプ場の改築更新・耐震補強工事が完了します。また、浸水被害のある桜木町・春日二丁目の雨水幹線、松波二丁目ほかの枝線改良工事を実施します。

ライフライン機能保全のため、水道事業は、赤岩ダムの電気計装設備改良工事に着手します。また、引き続き、赤坂山浄水場の5拡・6拡配水池耐震化工事を実施するとともに、水道管路の耐震化を進めます。

下水道事業は、柳橋汚水中継ポンプ場の改築更新・耐震補強工事と農業集落排水西山南部地区の機能強化対策事業に着手します。

過疎化・高齢化が進む中、冬期間も安全・安心に生活ができるよう、引き続き、除雪体制の堅持に努めてまいります。

快適で利便性の高い公園環境を提供するため、都市公園の長寿命化計画に基づき、老朽化した公園施設の更新対策を進めるとともに、白竜公園についてはその公園機能の一部見直しを行い、再整備に取り組みます。

空き家対策については、本市の指針となる「柏崎市空家等対策計画」に基づき、昨年締結した県内11の関係団体との連携協定を活用し、空き家の発生予防と適正な管理および所有者への意識啓発や相談に対応し、空き家の流通と活用促進に取り組んでまいります。また、空き家の活用事業として「空き家バンク」制度の本格運用を実施するとともに、管理不全の空き家になる前に有効な住宅ストックとして流通が行われるよう、家の中に残された家財の処分に係る費用に対する補助制度を創設します。空き家の適正な管理は、所有者の責任であります。市による空き家の解体につきましては、緊急性や危険性などを勘案しながら慎重に判断してまいります。

道路や橋りょうを始めとする社会基盤は、市民の日常生活、経済活動を支えるとともに、災害時の住民避難と復旧復興に必要不可欠であります。

写真:上空から撮影した工事中の8号パイパス国道8号柏崎バイパスは、剣野地区のトンネル工事が順調に進捗(しんちょく)しており、西側鯨波までの供用開始時期のめどが立ってまいりました。また、国道8号バイパスへのアクセス道路として、都市計画道路「宝田北斗町線」の未整備区間の道路新設事業に着手してまいります。

昨年度、用地取得に着手した国道352号荒浜バイパスについては、早期の工事着手に向けた働き掛けを行うなど、幹線道路ネットワークの整備促進を国・県に強く訴えてまいります。

消防の分野では、最新鋭の救助工作車導入などにより体制を一層強化し、安全・安心の確保を図ってまいります。消防団活動に対しては、救命胴衣などの団員に必要な装備を順次整備するとともに、団員の確保に向けて事業者や地域住民の理解促進に努めてまいります。

新潟県中越沖地震から11年が経過し、また、全国各地で地震・台風・豪雨などの大規模な自然災害が多発している中で、中越沖地震の経験と教訓を風化させることなく次世代に継承していく必要があります。

公益財団法人新潟県中越沖地震復興基金からの追加の交付金を中越沖地震メモリアル基金として積み立てるとともに、この基金を活用して、中越沖地震メモリアル施設を防災教育の拠点とし、災害時に地域と小・中学校が連携することの大切さを学ぶ柏崎らしい防災教育を構築してまいります。

福島第一原子力発電所事故により長期化する避難生活を本市で送られている方々に対しては、引き続き、心に寄り添った細やかな支援を行ってまいります。

犯罪を未然に防ぐため、地域や防犯関係団体と連携しながら、防犯メールなどによる犯罪情報の発信、地域防犯リーダーの育成、犯罪が起こりやすい箇所を地域自ら点検する地域安全マップづくり活動などの地域防犯活動を推進するとともに、防犯灯のLED化を進めてまいります。

豊かな環境を次世代に継承するため、昨年度に策定した環境基本計画第3次計画で掲げる取り組みを着実に実施します。

写真:市職員が小学生に環境授業を行っています地球温暖化対策では、未来の担い手である小・中学生を対象とした環境教育プログラムの授業を拡大し、環境意識の醸成を図ります。また、温室効果ガスの排出量の削減に向け、市民や事業者の低炭素型設備機器導入を引き続き支援します。

環境負荷の少ない循環型社会の構築を推進する3Rの取り組みをより進めるため、ごみの排出抑制を目的として、食品ロスの削減に向けた新たな取り組みを実施します。また「資源物・ごみの分別ガイドブック」を5年ぶりに改訂し、全戸に配布します。

廃棄物処理施設については、適正な維持管理を継続するとともに、新たなごみ処理施設整備に向け建設検討委員会を立ち上げ、施設整備基本計画を策定します。

斎場の大規模改修は、5カ年計画の最終年度となり、電話設備の改修工事に取り組みます。

市から市民の皆さまへ配布させていただく大切なお知らせ、例えば防災ガイドブック、先ほど申し上げた「資源物・ごみの分別ガイドブック」など、いつでも手元において参照できるよう、今年度、このような冊子を閉じ込むためのバインダーを全戸に配布します。

次に、公共交通に関してであります。路線バスについては、運行事業者と協調しながら、更なる利用促進に力を入れます。これまで市街地循環バス2路線で65歳以上を対象に実施してきた高齢者割引制度は、利用促進の効果が見られることから、10月から越後交通(株)が運行する市内全路線に拡充します。また、割引回数券の販売場所も拡大し、購入の利便性を高めます。

イトーヨーカドー丸大柏崎店の閉店に伴い、バスの運行経路上に商業施設が無くなり、買い物などが不便となった西部地区の利便性を確保するため、路線を東本町、柏崎ショッピングモールフォンジェ方面まで延伸します。これに合わせて、一部路線では、新たに介助ボランティアが同乗する買い物バスとして運行します。また、運行事業者からは、一部路線の廃止の申し出もあることから、将来を見据えて、地域の実情に見合った持続可能な交通体系の検討を進めます。

タクシーについては、誰もが安全・安心で快適に利用できる環境整備を推進し、公共交通としての役割を高めていくため、ユニバーサルデザインタクシーの普及促進を図る補助制度を設けます。

鉄道交通については、現行の列車ダイヤの改善を始め、強風、雪対策などの列車の安定運行や利便性の向上について、引き続き、鉄道事業者に要請を行ってまいります。また、県や関係機関と連携しながら、鉄道利用の促進や、上越新幹線と北陸新幹線とを結ぶ信越本線などの鉄道交通ネットワークの強化や高速化に取り組みます。しかしながら、人口減少に伴い、今後の公共交通の在り方については、現状の方策に手直しを加えた程度では、もはや問題の根本的解決は困難な状況にあることも事実です。新しい発想を取り入れ、抜本的な対応策を、今年度から早急に検討してまいります。

 産業・雇用 ―「豊かさ」をつなぐまちをめざして

本市企業の9割以上を占める中小企業・小規模事業者の円滑な資金需要に対応する制度融資のほか、借入時に係る信用保証料の一部を市が負担することにより、引き続き、事業者の持続的な発展を支援します。

人手不足・人材不足が重要課題となっている中、若者の地元定着と柏崎管内の労働力を確保するため、市内外の高校生を対象に企業見学会と事業者対象の人材確保セミナーを実施します。あわせて、市内に本社がある中小企業などに対し、就職情報サイトへの登録に係る経費を新たに助成します。また、市内二大学への大学生就職促進事業補助金を継続し、地元企業などへの求人開拓および学生の就職相談に対応する就職支援相談員の配置を支援します。

いわゆる働き方関連法(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)が本年4月から段階的に施行されます。本市としても、その啓発に努めるとともに、働きやすい職場環境を確保するため、育児休業取得の促進や女性が働きやすい環境づくりに引き続き取り組みます。加えて、障がいのある方の雇用率の向上とその理解を深めるため、引き続き、障がい者活躍推進アドバイザーを設置するとともに、障がい者トライアル雇用助成金により、試行的に雇用を行った市内事業者に対し助成金を交付することで障がい者雇用の促進を関係機関と連携して図ってまいります。

商業においては、市内商工団体の事業補助を実施する他、柏崎あきんど協議会が実施する各種事業や商業活性化イベント事業により、意欲ある商業者を支援します。柏崎市創業支援事業計画に基づき、創業支援事業者が実施する「柏崎・社長のたまご塾」などを通して多様な創業者の輩出に努めます。あわせて、かしわざき創業者支援補助金により「創業しやすいまち柏崎」の実現を目指します。

昨年度から取り組んでいる地域ブランドづくり支援事業では、地場産品や特産品の開発力強化と販路拡大に積極的に取り組む中小企業者を支援することにより、本市産品のブランド力強化を図ります。中心市街地にあるモーリエ駐車場については、経年劣化が激しい外壁の改修工事を実施し、利用者の安全確保を図ります。

観光においては、海や山などの豊かな自然、海の大花火大会、松雲山荘などの多様な観光資源の魅力向上に取り組むとともに、群馬県をターゲットに、通年観光の実現と交流人口の拡大に向けた取り組みを実施します。

広域観光推進事業では、昨年度に引き続き「ぎおん柏崎まつり海の大花火大会」のBSテレビ生中継により全国に発信します。また、首都圏での海の大花火大会のPR活動にも取り組み、知名度向上と誘客拡大を図ります。松雲山荘への更なる誘客促進を図るため、老朽化したトイレ棟の改築工事を実施し、利用者の快適性と観光施設としての魅力の向上を図ります。

新規事業の観光ひと・まちづくり支援事業では、今年度一年限りの事業ではありますが、中越沖地震復興基金の財源を活用し、新たな観光価値の創出や実施体制の強化を図る取り組みに対して支援を行います。その一つとして、日本初の子ども海水浴場となる「柏崎・米山こども海水浴場」の開場を目指し、支援いたします。

写真:恋人岬に設置したビーチベンチ。背もたれはハートがデザインされています海の柏崎PR事業では、番神自然水族館体験メニューおよびビーチベンチプロジェクトを継続し、夏季の観光PRの強化と併せて春や秋の海の魅力の発信にも力を入れてまいります。また、国内外から選ばれる観光地域づくりを進めるため、柏崎市観光ビジョンの策定に着手し、中長期的な視点に立った目標や、より戦略的な取り組みを見いだします。さらに、観光地域の基盤づくりを目指し、市内の観光協会の統合に向けた協議を関係者と連携して進め、観光協会を核に市民や企業が自立して活動できる仕組みづくりを進めます。

本市の基幹産業は、工業であります。ものづくり産業の精密かつ高度な技術を将来まで継承し、地域としての優位性を高めるため、マイスターカレッジなどの人材育成事業に加え、今年度は、資格取得のための技能検定料や研修受講料を支援する制度を新たに創設し、優れた若手技術者の育成を支援します。また、若者のものづくり産業への理解を深め、地元定着を図るため、高校生に対し、市内ものづくり企業でのインターンシップによる実技体験の場を十分確保できるよう取り組みを進めます。

ものづくり企業への支援策といたしましては、これまでの中小企業者設備投資支援補助金制度を終了し、昨年度から実施している、先端設備導入による固定資産税ゼロの税制優遇に加え、新たに「ものづくりリーディングカンパニー成長投資助成金」を創設し、生産性の向上とともに新規雇用を促進します。また、成長産業への新規参入や、企業ブランドの向上と高付加価値化を図るため「国際規格認証取得支援助成金」を新設し、昨年度に創設した「知的財産権取得支援助成金」とともに、企業の競争力を強化するための支援をしてまいります。さらに、企業振興条例に基づく各種奨励金の交付および固定資産税の不均一課税の適用などに加え、見本市への出展や開放特許の活用などによる市内企業と県外企業とのマッチングを進める取り組みを展開し、稼ぐ力の拡大を積極的に支援してまいります。

写真:黄色と黒を基調とした柏崎企業の出展ブース
▲昨年度東京ビックサイトで行われた機械要素技術展の様子
柏崎からは12社が参加

柏崎市のもう一つの特徴である情報産業については、情報産業育成振興事業を新設し、現在、売上規模48億円程度であるものを、2028年までに70億円にすべく力強く支援してまいります。具体的には、情報政策官による経営相談、高度IT人材の育成、IT商品の開発支援、知的財産権および国際規格認証の取得支援を柱に経営基盤の強化を推進するとともに、IoT・AIの導入促進のため、昨年採択された「地方版柏崎市IoT推進ラボ」の取り組みを強化し、新たなイノベーションをものづくり産業と情報産業の成長の原動力につなげてまいります。また、2年目となる廃炉産業に関する調査研究については、勉強会などを立ち上げて引き続き取り組んでまいります。

柏崎フロンティアパークへの企業誘致については、先月新たな企業の進出が決定したところでありますが、その他にも進出に向けた協議を行っている企業があることから、立地の早期実現に向けて全力で取り組んでまいります。引き続き、電源立地地域の特性をいかした電気料金の大幅補助や企業立地促進助成金の拡充といった優遇制度を軸に、さまざまな情報収集に努め、更なる企業立地の実現を図ってまいります。

農業においては、市内全域で策定された「人・農地プラン」の見直しのための地域での話し合いを進め、農地中間管理事業を活用した農地の集積・集約化による生産コストの削減や担い手の確保・育成など、地域農業の維持発展に努めてまいります。

米政策では、昨年デビューした柏崎ブランド米「米山プリンセス」の生産拡大とPRを強力に進め「米山プリンセス」のみならず、おいしい柏崎産米の有利販売の取り組みを進めてまいります。また、水田を有効に活用し、農業所得の向上を図るため、高収益作物の生産振興に取り組んでまいります。

新規就農対策として、国の事業である青年就農支援事業を活用しながら新規就農者に対する支援を継続するとともに、市外から移住された方に対して、就農初期段階を支援する市単独事業「U・Iターン者就農支援」により、引き続き新規就農者の確保に努めてまいります。

農村地域については、地域資源の適切な保全管理のための「多面的機能支払交付金」や「中山間地域等直接支払制度」を有効に活用し、農村地域の維持・発展に努めてまいります。また、食の地産地消を推進するため「秋の収穫祭」を始めとするイベントによる周知・啓発活動の充実および地場産食材を使用する「地産地消推進店」の登録数の増加を図りながら、地場産食材の利用拡大に取り組んでまいります。

恒常的に農業用水が不足している柏崎刈羽平野の水田に、昨年夏のような少雨・高温の天候に対しても安定した農業用水の確保を図るために建設中の国営農業用ダムの「市野新田ダム」は、堤体や貯水池の安全性を確認する試験湛水が始まりました。残りの周辺整備を完了させ、2020年春の稼働を目指しております。また、農業用水を受益地まで安定して均等に配分する、県営かんがい排水事業の完成も近づいてきています。受益地における生産性向上や収益改善に不可欠な農地の大区画化である「県営ほ場整備事業」は、長嶺、高田南部など全8地区において引き続き事業を推進するとともに、黒滝、和田などの4地区では事業採択に向けた計画策定をし、今後は、経営体による少人数でも持続可能な農業の実現に向け、計画的な整備を行ってまいります。上条地区では「農村振興総合整備事業」により、農村環境の改善と農業施設の整備などを実施してまいります。

老朽化した農業用排水施設は、機能維持と長寿命化を図るため、吉井、春日、宮場および長嶺地区において改修を行ってまいります。

写真:チェーンソーで杉の木を切る林業関係者林業においては、森林経営管理法が今年度から施行され、林業の成長産業化の実現と森林資源の適正な管理を図る、新たな「森林経営管理制度」がスタートします。これに関連して森林管理に係る費用の財源として森林環境譲与税が新たに交付されますが、初年度としては森林所有者へこの制度を周知することと、計画的に整備する区域の選定を行うとともに、担い手の中心である柏崎地域森林組合の新規雇用促進を支援してまいります。

水産業においては、漁業者が供給する新鮮な水産物は、海の柏崎の魅力の一つでありますが、就業者が減少している漁業を持続するためには、漁業者のコスト削減や収益改善が必要と考えております。このため、既存水産物の認知度向上のためにブランド化を目指し、新たな販路開拓の可能性を探るために、引き続き県外でPR活動を行うとともに、新たにヒゲソリダイに係る養殖漁業の取り組みに対し支援してまいります。

昨年3月に策定した「柏崎市地域エネルギービジョン」に沿った具体的な取り組みに、今年度から着手してまいります。昨年行いました事業峻別によって生み出された原資を基とした新たな産業構築への投資であります。「地域エネルギー会社」設立の可能性を含め、そのロードマップは、本日皆さまのお手元に配布したとおりであります。本市の将来を大きく左右するとも言える最重要施策であります。社会経済情勢や技術動向に細心の注意を払いながら、慎重かつ大胆に歩を進めてまいります。

交流観光の拠点である高柳町のじょんのび村については、昨年度経営状況の悪化が著しいことが明らかとなりました。その早急な改善に向け、企画経営部門への専門的な支援を行います。老朽化した楽寿の湯の改修工事も実施します。

西山ふるさと公苑においては、西山インターを利用して訪れる観光客に向け、ふるさと公苑を紹介する看板を設置し、周辺施設との連携を強化しつつ、誘客拡大を図ってまいります。

 健康・福祉 ―「健やかさ」をつなぐまちをめざして

誰もがいつまでも健康で住み慣れた地域で暮らし続けたいものです。また、病気になったときや介護が必要となったときには、速やかに各種サービスや支援を受けられるよう、社会全体で支え合えるまちにしたいものです。しかし、医療介護を支える体制、人材の確保は厳しい状況が続いております。特に、高齢化に伴い要介護者が増加している中で、介護人材の確保・育成を図る必要があります。これまでの有資格者就職支援事業の継続に加え、夜勤職員の夜勤手当増額への補助による処遇改善、無資格者の雇用と資格取得費への補助による人材確保、職員の資格取得費への補助によるスキルアップの3つの新たな補助事業を創設します。これらは、事業峻別による原資を基とした現在の課題解決への投資の一つであります。医療については、救急輪番制病院の運営や医療機器整備の支援を引き続き行うとともに、休日・夜間急患センターに月1回外部医師を招へいし、体制確保と運営の安定を図ります。

また、その実態を市民の皆様から理解していただくことも必要です。介護事業所や職員の様子を、市のホームページや広報で情報発信するなど、介護のイメージアップと認知度向上を図ります。また、地域医療への理解促進を図るため、地域医療啓発講座や出前講座などを継続して実施いたします。

一方で、できるだけ医療や介護が必要とならないように市民一人一人が自らの健康に関心を持ち、望ましい生活習慣の実践、心身両面にわたる健康の保持・増進に主体的に取り組むことが大切です。

介護予防では、市内186会場で3,700人余りの方が毎週取り組んでいる「コツコツ貯筋体操」を運動サポーターの協力を得て継続して実施いたします。加えて、柏崎ショッピングモールフォンジェ内に「コツコツ貯筋体操センター」を開設し、より多くの方に介護予防の輪を広げるとともに、買い物支援や地域経済振興など複合的な目的に資する場を市民へ提供します。

疾病予防として、糖尿病を始めとする「生活習慣病」や「がん疾患」などの発症や重症化を予防するため、職域と連携した受診しやすい体制を整えながら定期的な健診受診の促進を図ります。また、保健指導・各種健康相談の充実や健康ポイント制度の活用により、市民自らの生活習慣の改善をお手伝いいたします。

写真:大きな口を開け、歯科検診を受ける子ども歯科保健では、歯周病検診(口腔健診)の対象年齢を拡大し、また、糖尿病専門医による口腔ケアの重要性に関わる講演会を開催するなど、歯や口腔の予防への取り組みも推進します。

本年4月から、教育相談事業は教育分館3階へ、ひきこもり支援事業は元気館2階へ事務所を移転し、関係部署・機関と一層連携して相談支援体制を強化します。ひきこもり支援センター「アマ・テラス」は、開設2年目となりますが、相談窓口の周知、保護者支援の場の充実などに努めてまいります。

自殺予防対策では、周囲が気付き、声を掛け、必要な支援につなげ、見守る体制の強化を図るため、ゲートキーパー養成研修を幅広く実施します。また、若年層に対しては、自ら発信する力を養成するための支援の充実を図るなど、改訂する柏崎市自殺対策行動計画に基づき、事業を推進してまいります。

国民健康保険事業は、県が財政の運営主体となる制度改革から2年目となります。現行税率を据え置き、引き続き事業の安定運営に努めてまいります。

介護保険事業は、第7期介護保険事業計画に基づき「地域包括ケアシステム」の構築を引き続き、進めてまいります。行政、地域住民、地域包括支援センターなどの関係機関が連携しながら、地域課題に対しそれぞれ主体的に取り組みを進めてまいります。くらしのサポートセンター事業や、生活支援コーディネーターにより地域活動の更なる推進を図るなど、地域全体で支え合う体制の構築を支援してまいります。

生活に困窮している方々に対する支援としては、本人の状況に応じた各種相談や自立に向けた就労支援などの取り組みを進めます。また、子どもの学習支援は生活習慣の改善につながったとの声もいただくなど成果を挙げており、引き続き、推進を図ってまいります。

第四次障害者計画による共生社会の実現と障がいを理由とする差別の解消に向けた施策の推進と環境整備に取り組みます。また、障がいのある人の日常生活を支援するための各種障害福祉サービスの確保や提供体制の整備を進めるとともに、地域移行や就労支援に引き続き取り組んでまいります。

西山町地域の健康福祉の拠点であるいきいき館においては、空調設備、屋上防水の改修を行い、安心・快適に利用できる施設として、より一層の利用者の増加に努めます。

安心して子どもを生み育てられるまち、柏崎を目指して、第二期子ども・子育て支援事業計画をニーズ調査の結果を踏まえて、策定します。

妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を目指し、妊娠初期からの早期支援を充実してまいります。具体的には、母子健康手帳交付時に保健師、助産師などの専門職が、健康相談を含めて面談し、よりきめ細やかな早期支援を行います。放課後児童対策では、新たに枇杷島小学校内に枇杷島第二児童クラブを開設し、受け入れ児童数を拡充します。現在、直営の児童クラブと枇杷島第二児童クラブを含め9カ所の児童クラブを社会福祉協議会へ運営委託することにより、全ての児童クラブが運営委託となります。保育園では、将来の統合も見据え、老朽化した中鯖石保育園を2021年4月に鯖石小学校内に移転するための工事設計業務の委託を行います。また、施設整備を計画している法人に補助金を交付することにより、子育て支援施設の環境整備を支援します。10月から予定されている幼児教育・保育の無償化については、詳細がはっきり把握できた段階で、必要となるシステム改修などを行い、準備を整え、子育て世代の財政的負担を軽減してまいります。

 教育・スポーツ ―「たくましさ」をつなぐまちをめざして

学校教育では、「学校教育活動推進事業」に重点的に取り組み、学齢に応じた理解しやすい授業づくりと特色ある教育活動を推進します。「かしわざきこども大学事業」を子ども未来部から教育委員会に移管し、幼児期から青少年期までの一貫した教育体制の中で、郷土愛と豊かな社会性を持った人材の育成を、地域ぐるみで進めます。

学習および生徒指導の充実を図るため、指導補助員もさらに増員し、子どもたちそれぞれの個に応じた教育の充実と教職員の負担軽減に努めます。また、特別支援教育に対するニーズが年々高まっていることから、特別支援学級介助員をさらに増員いたします。

柏崎小学校内に移転した教育センターにおける教職員の研修内容をさらに充実させ、児童生徒への指導方法のスキルアップはもとより、教職員が主体性を持って自らの資質、能力を高められるよう支援します。また、学校併設型の利点を生かした実践的研究を進め、その成果を市内各校へ発信します。

学校施設関係では、小・中学校のエアコン設置工事の早期完成を目指し、事業を推進します。これにより、大規模改修を控えている半田小学校と鯖石小学校の2校を除く全ての小・中学校の整備が完了します。

小学校は、長寿命化計画に基づき、比角小学校の第2期の大規模改修工事と築40年を超えた半田小学校の大規模改修工事(第1期)に取り組む他、日吉小学校の屋内体育館およびグラウンドの整備を行い、年度内の完成を図ります。

中学校は、第三中学校のグラウンドを改修するとともに、東中学校の基本設計を行います。また、災害時における避難者の利便性とICT授業(※)の質の向上を図るため、前年度の小学校に引き続いて中学校に無線LANを設置します。※ICT授業とはコンピューターやインターネットなどの情報通信技術を活用して行う授業のこと。

給食施設整備事業では、老朽化した西部、北部、北条共同調理場の3施設で改修工事を行い、安全・安心な給食の提供に努めます。図書館では、老朽化した室外冷却塔の修繕工事を実施し、空調設備の適正な維持管理に努める他、利用者のさまざまなニーズに対応した書籍やCD、DVDなどの資料を整備し、市民生活と文化・学習活動の充実を支援します。

写真:セルビアの料理研究家からセルビア料理を習っているところスポーツ関係では、7月に韓国で開催される世界水泳に出場するセルビア共和国男子水球チームが、事前のキャンプを本市で実施します。来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックに向けて、水球を通じたホストタウン事業を進め、国際交流の推進とインバウンドの拡大を図ります。

スポーツ施設の計画的な整備を進めるため、柏崎市総合体育館の空調設備改修工事を完遂するとともに、各施設のトイレの改良工事を継続します。

また、3カ年計画で新潟県と共同で実施している県立柏崎アクアパーク大規模改修工事は、2年目の事業として空調、ボイラーなどの設備工事を実施します。

 魅力・文化 ―「柏崎らしさ」をつなぐまちをめざして

まず、現庁舎跡地の利活用につきましては、民間需要による活用提案調査を行うとともに、公的活用の可能性についても検討を行ってまいります。

シティセールスの最終目標を「定住人口の増加」と定め、昨年度からあらゆる施策分野で、このことを意識して事業を進めてきております。私は、この事業の推進に当たっては、職員に対して「アナログ的手法で泥臭く汗をかく」よう、繰り返し指示してまいりました。

そうした職員の取り組みに加え、柏崎シティセールス推進協議会による精力的活動もあって、柏崎ファンクラブの会員数やふるさと納税額も順調に伸びてきております。今年度も引き続き、泥臭く汗をかきながら、移住・定住促進施策を行い、効果的なイベント開催をしてまいります。

また、昨年度まで柏崎ショッピングモールフォンジェ内に設けてきた「柏崎U・Iターン情報ステーションサテライト」を閉じ、U・Iターンのみならず、本市のあらゆる情報発信を市内外の方々に効果的に行い、そこに集う多種多様な人々・組織の交流により、にぎわいとアイデアを創造していく、地域振興のための新たな拠点施設を、駅前ふれあい広場跡地内に、今年夏から開設いたします。

また、国・県の施策に呼応し、東京23区内からの移住・就業者への支援補助金制度を、これまでの支援制度と合わせて実施いたします。

市内の2大学の支援について申し上げます。両大学とも、入学者数は、定員の7割から8割程度にとどまっている状況が続いており、憂慮しております。このような中、2つの大学とも、昨年、新しい奨学金制度を創設・発表し、学生確保に努力されているところですが、今年度の入学予定者数を見る限り、まだその効果は現れていないと感じております。

新潟工科大学に関しましては、新たな奨学金制度に「柏崎枠」が設けられました。市としましては、柏崎がものづくりのまちであることに鑑み、昨年度からその原資を寄附してまいりました。今年度も継続して寄附を行ってまいります。

新潟産業大学に対しては、大学経営の観点からすれば、非常に厳しい状況にあるといっても過言ではありません。現状に目を見開き、大学経営陣の強いイニシアティブ、新たなる決断に期待いたします。市としましては、入学者数の増加と経営の安定のため、評価が高まってきている附属高等学校との連携強化を一層図っていただきたく、学校法人柏専学院全体への支援を図ってまいります。

写真:小千谷市から国民文化祭大会旗を引き継ぐ教育委員長。文化・生涯学習関係では、9月15日から11月30日まで「第34回国民文化祭・にいがた2019」と「第19回全国障害者芸術・文化祭にいがた大会」が、新潟県で初めて開催されます。本市では、4つの主催事業を中心に、県や近隣市町村と連携した事業を順次開催し、国内最大の文化の祭典を通じて本市の魅力を全国に発信します。

博物館では、リニューアルした施設のPRを進め、国民文化祭の開催期間に合わせ、柏崎で受け継がれる「天神さま」をテーマとした企画展を開催します。また、地域の文化・風土を学習できるWEBミュージアムの一層の充実を図る他、柏崎の宝である国指定重要無形民俗文化財「綾子舞」の伝承と保存、後継者の育成に引き続き取り組みます。

国際交流については、友好交流都市である中国淮安市淮安区との相互交流を行います。次世代を担う中学生の国際感覚の醸成を図るため、訪問団を派遣すべく淮安区側と協議を進めてまいります。

 自治経営 ―多様な主体と共創し共育するまちをめざして

拉致問題を含む人権教育や啓発、平和を希求する取り組みについては、引き続き着実に行ってまいります。再来年度に予定しております男女共同参画基本計画の改定に向けて、市民アンケートを実施いたします。

今後の行政においては、民間企業や高等教育機関、そして市民や地域コミュニティとの協働は、不可欠であります。

柏崎リーダー塾については、これまでの活動を検証した上で、新たに第4期の募集を行います。引き続き、産業界、大学、行政が連携しながら、公共の視点を持ちながら課題を考え、行動し、解決する柏崎の次代を担うリーダーの育成に取り組んでまいります。

市民の地域活動の拠点であるコミセンについては、長寿命化を図るため、計画的に大規模改修工事に取り組みます。

地域おこし協力隊については、昨年度に岩之入、矢田、高柳町荻ノ島、高柳町門出の4地区で隊員募集を行いました。応募者があった地区から、順次受け入れを行ってまいります。地域の皆さまの主体的取り組みに期待をしております。

行政サービスについては、内部事務効率化を目指し、引き続きAI(人工知能)、RPA(事務のロボット化・自動化)の導入や窓口業務アウトソーシングに取り組んでまいります。また、高柳町事務所においては、人口減少地区における新たな行政サービスの在り方として、証明書などの出前交付を開始いたします。県内では初めて、国内でもまだ数少ないサービスであります。これは、市民の方からの申請に基づき、各種証明書類をご自宅まで行政職員が直接お届けするものです。事務所体制を縮小し、人件費の適正化を図りつつ、サービスの質を低下させない方策として、まず、石黒地区を中心に人口の少ない集落を対象に試行を開始します。また、このサービスの実施に当たっては、より厳格な個人確認が必要となることから、対象集落の全ての方々から、マイナンバーカードを取得していただく取り組みを推進します。

新庁舎の建設については、2020年度の完成を目指して、3カ年継続事業の2年目として工事を進めてまいります。あわせて、庁内サービスの見直しや、家具・什器類の選定、あるいは引っ越しの段取りなどを、より精緻化する作業を行ってまいります。

続いて、財政の観点から申し述べます。経済・社会情勢の変化により多様化する市民ニーズに迅速かつ的確に応えながら、質の高い行政経営による市民サービスの向上を図るため、最終年度となる第二次行政経営プランを着実に推進するとともに、事業峻別を継続するなどにより不断の行財政改革を一層推進し、堅実な行政経営と、持続可能な財政基盤の確立を目指します。また、債権管理の一元化により、債権管理の適正化・効率化および財源確保ならびに市民負担の公平性の確保を図ってまいります。

土地取引の円滑化、土地資産の有効活用・保全などの課題に対応するため、国土調査法に基づき、土地の実態を正確に把握する地籍調査に着手します。

公共施設などのマネジメントにおいては、最適な配置の実現や財政負担の軽減を目指すため、公共施設等総合管理計画に基づき、モデル地区を設定するなどにより公共施設の更新・統廃合・長寿命化などを具体的に進めてまいります。さらに、地方公会計における財務書類を活用することで、適切な資産管理、受益者負担の適正化、行政評価などを積極的に推進するとともに、情報開示の視点を持った予算書の見える化「デジタル予算書」について、具体的な研究・検討を始めます。なお、使用済核燃料税の経年累進課税化については、関係機関と協議を継続し、必ず実現させます。

今年度予算は、第五次総合計画に掲げる本市における最重要課題である「人口減少・少子高齢化の同時進行への対応」に向け、事業峻別により生み出した財源を活用しながら、人材育成や確保対策、特に介護分野に係る人材の確保事業、また、地域エネルギー関連事業やものづくり産業を始めとする産業振興に資する事業などについて、予算を重点的に配分いたしました。

歳入においては、自主財源の根幹となる市税は、個人市民税および軽自動車税で多少の増が見込めるものの、法人市民税、固定資産税およびたばこ税が減少する見込みとなることなどから全体としては昨年度に比較して1・4パーセント減となる約155億3千万円を計上いたしました。

地方交付税においては、普通交付税について、今年度が合併算定替の縮減4年度目になることや地方財政計画、新潟県中越沖地震に係る災害復旧事業債の償還が減少することなどを考慮し、4億円減額の55億円を、また、普通交付税の振替である臨時財政対策債も同様に推計した結果、昨年度予算額から2億6千万円減額の14億2千万円を見込みました。

歳入全体につきましては、財源不足が厳しい状況でありましたが、市民ニーズに的確に対応するために不可欠な事業を着実に展開する必要があることから、財政調整基金11億円、減債基金約1億4千万円を取り崩して収支のバランスを図ったところです。

以上申し上げた施策を含む今年度の当初予算規模は、一般会計が476億円、昨年度比7・6パーセントの減となりました。ただし、市債償還に係る借換債が約8億3千万円ありますので、実質的には約467億7千万円、昨年度比8・4パーセントの減となっています。なお、昨年度におきましては、ガス事業清算特別会計から58億4千万円を繰り入れるという特殊要因がありましたので、これを除いて比較しますと、昨年度比3・5パーセントの増となります。

昨年度に比して、2年度目を迎える新庁舎建設工事、防災情報通信システム整備の本格着手、常備消防車両整備、産地パワーアップ事業などの大幅増額はあるものの、融資預託金の減額、総合体育館整備や高機能消防指令センター改修の終了に加え、ガス事業清算特別会計繰入金の皆減、新潟県中越沖地震関連の災害復旧事業債償還が最終年度となることによる公債費、下水道事業会計繰出金の減などにより予算総額が減少しています。

また、特別会計と公営企業会計の合計が約350億5千万円、合わせますと総予算額は約826億5千万円となり、ガス事業清算特別会計廃止などにより昨年度比13・1パーセントの減となりました。

これら予算を実際に執行させていただくのは、市職員です。市民の皆さまの声を伺い、市民の皆さまの今難儀されていることに気付き、できる限り速やかに対応いたします。ときに年度途中であっても、変更もあり得ます。スピードが求められています。想像力が求められています。まずは市民の皆さまの目の前にある難儀に対応させていただく、しかし、その先のことも忘れず、一人の職員がさまざまな経験を経て、より柔軟な、より創造的な発想ができる、対応ができる多能工的な資質を求めてまいります。

市長の視点、女性の視点、男性の視点、お年寄りの視点、子どもの視点、障がいをお持ちの方の視点、民間の視点、公の視点。さまざまな視点から見て、市民の皆さまからどのような施策が今最も求められているか、将来のために役立つか、立案できるような職員となるべく、意識改革を求めてまいります。

さて、今年は、4月に県議会議員一般選挙および市議会議員一般選挙が、夏には参議院議員通常選挙が執行されます。これらの選挙の期日前投票について、今年度から試行的に、車両を使った「移動投票所」を開設する予定でおります。2年前、職員から出されたアイデアの1つであります。人口減少地域における投票率向上につながるよう、利便性を高めてまいります。

最後に、議会について申し上げます。柏崎市議会は、私の誇りです。激しい、率直な議論、意見は異なるとも互いへの敬意、信頼。ただ、今現在の柏崎市議会は、この1年の間に3つの倫理審査会を抱え、関連して裁判があります。全て議員さん、前議員さんに関わることであります。このようなことは新潟県内のみならず、日本中にありません。調べる限り、10年遡ってもありません。

以前、議場でも申し上げました。急速な社会構造の変化、市民ニーズの多様化、厳しい財政状況。私にはそれほど大きな力はありません。能力はありません。議会の皆さまの力が必要なのです。今回の議会費に関する提案は誇りある柏崎市議会を取り戻すための私の思いであると何とぞご理解ください。

むすびに

旧約聖書「創世記」の中に、バベルの塔が出てまいります。途中で崩された、もしくは崩れたこの塔は、一般的に天、つまり神にまで届かんとするようなものを作ろうとした人間の傲慢、尊大を戒めんがため、と解釈されております。そして、また、この塔は、現在のオランダの画家ブリューゲルによって描かれております。

上越市ご出身の美術史家森洋子氏は、このように解釈されております。
「ブリューゲルは美しい色彩の《バベルの塔》を提示しながら、この塔をひとつの地上世界として伝えようとしている。この世はバベルの塔のように、決して完璧ではなく、つねに非合理性や矛盾と隣りあわせている。しかし多くの人々はそれを認識せず、バベルの塔の労働者のように、当面の目的を果たすべく、黙々と日々の営みに没頭する。人間社会ではマクロとミクロの共存は決して容易ではないが、両者の調和こそ人生の豊かさの要因となるのではなかろうか」(「ピーテル・ブリューゲルのウィーンの《バベルの塔》を詳察する」)

過日、柏崎エネルギーフォーラムから提案がなされました。「柏崎の地域振興に関する提案 ーこれからの原子力立地地域の在り方」であります。同フォーラムは、昭和47年8月「原子力発電所の建設と地域開発を推進する会」として発足した団体であります。今回のご提案で注目したいのは「原子力発電所の再稼働による国策への貢献」を高らかにうたうと同時に「未来に向けて次世代エネルギーへの投資を促し、地域産業の発展と住民の生活向上を実現したい」としていることであります。また「当地に、次世代エネルギー分野における国家プロジェクトの誘致および研究機関の設置を実現する」と結んでいらっしゃることであります。

昭和44年(1969年)、柏崎市議会の原発誘致決議以来、今年で50年。今回のご提案の中には今までにない小さな芽が含まれます。しかし、新たな芽です。大きな可能性を生み出す萌芽であると認識し、高く評価させていただくものであります。

私は今年、平成結びの年、新たなる元号が生まれる年、そして2019年を「強くやさしい柏崎・ファースト」と位置付け、柏崎市民の皆さまの安全・安心を確固たるものとし、調和し、豊かさを求め、難儀な、アップダウンの多い「細い道」を市民の代表たる議会、誇りある柏崎市議会の皆さまと共に歩んでまいりたいと思います。

「少し変わる勇気」「強くやさしい柏崎」「洗練された田舎」

それぞれ、矛盾や相対するもの、多様性を含む言葉であります。しかし、そこにこそ「細い道」が存在し、柏崎の可能性が大きく展開していくものと確信しております。忌憚の無いご批判、ご意見を賜りながら、私は「細い道」を渾身の力を込め、切り拓いてまいりたいと思います。柏崎市民の皆さま方のお力添えとご理解を心よりお願い申し上げ、施政方針といたします。

 

情報発信元:柏崎市総合企画部総務課(電話番号:0257-21-2330)

 

詳しくは、平成31(2019)年度施政方針(別ウィンドウで開きます)(PDF:594KB)をご覧ください。

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お問い合わせ

総合企画部元気発信課情報発信係

新潟県柏崎市中央町5番50号 市役所 本館1階

電話番号:0257-21-2311

ファクス:0257-23-5112

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