「栃ヶ原地すべり第一号集水井(しゅうすいせい)」などが国の登録有形文化財に答申されました
令和元(2019)年7月19日(金曜日)開催の国の文化審議会で、市内高柳町栃ヶ原にある「栃ヶ原地すべり第一号集水井」「栃ヶ原地すべり第二号集水井」「栃ヶ原地すべり第三号集水井」の3件が、登録有形文化財(建造物)に登録するにふさわしいと、文部科学大臣に答申されました。
今後、官報告示をもって正式に登録有形文化財(建造物)として登録されます。
登録有形文化財(建造物)に答申された3件
今回登録の物件概要(新潟県作成) (PDFファイル: 725.7KB)
栃ヶ原地すべり第一号集水井
(新潟県撮影)
- 昭和30(1955)年建築
- 柏崎市南東の丘陵地に位置する
- 外径4メートル、深さ18メートルの鉄筋コンクリート造の円筒型井戸で、壁面から放射状に配した横ボーリングにより、地すべりの原因となる地下水を井戸に集水し排除する
- 設計担当は新潟県技師湊元光春(つもとみつはる)
- 地域の防災と景観の保全に貢献し、各地の集水井の基本となった、わが国初の集水井
栃ヶ原地すべり第二号集水井
(新潟県撮影)
- 昭和40(1965)年建築
- 栃ケ原地すべり第一号集水井から300メートル北北西に位置する
- 外径4メートル、深さ15メートルの鉄筋コンクリート造の円筒型井戸
- 集水した地下水を揚水し、周囲の水田で利用する
- 国土保全と農業水利の二つの機能を兼ね備え、地域の営みを支える戦後土木施設
栃ヶ原地すべり第三号集水井
(新潟県撮影)
- 昭和40(1965)年建築
- 栃ケ原地すべり第一号集水井から100メートル南西に位置する
- 外径4メートル、深さ15メートルの鉄筋コンクリート造の円筒型井戸
- 第一号・第二号と同様に地すべりをもたらす深層地下水の上昇を防ぐ
- 古くから地すべり被害に苦しんできた地域で開発された集水井の初期の事例
登録文化財とは
活用しながら保存を図る目的の文化財登録制度によって登録された建造物のことです。
建築後50年を経過した建造物で、広く親しまれていたり、そこでしか見られない珍しい形をしたりしたものが登録の対象になります。
登録基準
- 国土の歴史的景観に寄与しているもの
- 造形の規範となっているもの
- 再現することが容易でないもの
今回答申された物件は、登録基準1・2に該当しました。
今回の答申で、市内の国登録有形文化財は19件に!
これまで、市内の国登録有形文化財は、建造物15件と有形民俗1件の合計16件でした。
今回の3件を含めると、建造物18件の合計19件が所在します。
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新潟県柏崎市緑町8番35号
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更新日:2020年01月31日