新ごみ処理場建設に係るPFI等可能性調査を実施しました

柏崎市では、新しいごみ処理場を整備するに当たり、民間活用方式の「PFI方式・PFI的方式」が導入可能であるかを調査しました。その調査の概要をお知らせします。

調査内容

従来の公設公営に替わり、民間の資金調達と経営能力・技術力を活用し、公共施設の設計・建設・更新や維持管理・運営を行う公共事業の手法「PFI方式」および「PFI的方式」が導入可能であるかを調査しました。

評価した事業方式

従来方式

公設公営

民間活用方式

  1. PFI方式(PFI法による方式)
    • PFI-BTO(Build・Transfer・Operate):民間事業者が施設の設計・建設を行い、施設完成後に施設の所有を行政に移管し、民間事業者が施設の運営・維持を行う事業方式。
    • PFI-BOT(Build・Operate・Transfer):民間事業者が施設の設計・建設、運営・維持を行い、事業終了後に施設の所有を行政に移管する事業方式。
    • PFI-BOO(Build・Own・Operate):民間業者が施設を設計・建設・運営・維持を行い、事業終了後に民間事業者が施設を解体・撤去する事業方式。
  2. PFI的方式(PFI法に準じた方式)
    • DBO (Design・Build・Operate):民間業者に施設の設計・建設・運営・維持を一括して委託する事業方式

調査および評価方法

市場調査

エネルギー回収型廃棄物処理施設の建設実績を持つプラントメーカーに市場調査を実施しました。

定量的評価

VFMシミュレーション

従来方式に対して民間活用方式を導入した場合、どれほどの財政支出削減が期待できるか、「PSC」と「LCC」を比較し、差額及び削減率を試算しました。

  • PSC:従来方式「公設公営」における市の財政支出見込額
  • LCC:民間活用方式における市の財政支出見込額
民間事業者の事業採算性の確保

事業採算性の期待値を評価する財務指標が一定レベル以上満たされることが必須であることから、VFM試算の中で民間活用方式ごとに試算しました。

定性的評価

PFI方式等の導入に伴う公共サービスの質的向上の評価を行いました。

調査結果

調査結果は以下のとおりです。

PFI法に準じた方式「DBO」が優位と評価されました。

DBO方式への評価

定性的評価では、最も得点が高く評価された。公設公営に対する財政支出の削減率(VFMシミュレーション)は、4.4%と最も大きかった。また、民間事業者の参画意欲が高いことから、競争性が見込まれる。ただし、運営時は、民間事業者が主体となることから、効率が重視されると懸念され、住民に不安を与える可能性がある。そのため、市の適切な関与や監視体制を整えることで、安全性を確保する必要がある。

公設公営(従来方式)への評価

市が事業主体となることから、住民への安心感は、最も高いと評価された。しかし、行政手続、運営におけるリスク及び維持管理費の負担については、削減は見込まれない。

PFI-BTO方式への評価

定性的評価では、DBOと同じく、最も得点が高く評価された。公設公営に対する財政支出の削減率(VFMシミュレーション)は、4.1%となった。市場調査では、実績が少ないことや金融機関との手続、準備期間等の諸課題があることが確認された。DBOと同じく市の適切な関与や監視体制を整える必要がある。

PFI-BOT方式への評価

公設公営に対する財政支出の削減率(VFMシミュレーション)は、地方債措置ができないことや、民間事業者が施設を保有することにより、税金や維持管理費が掛かるため、他の事業方式と比べ低く、1.0%となった。市場調査では、実績が少ないことや金融機関との手続、準備期間等の諸課題があることが確認された。DBOと同じく市の適切な関与や監視体制を整える必要がある。

PFI-BOOへの評価

市場調査の結果、全社が不参加であり、参画意欲が見込まれない。

関係資料

この記事に関するお問い合わせ先

市民生活部 環境課 クリーン推進係

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電話:0257-23-5170/ファクス:0257-24-4196
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更新日:2021年09月03日