南中学校区地域懇談会を8月19日に開催しました

野田地区、高田地区、上条地区、別俣地区、鵜川地区の皆さんが、別俣コミュニティセンターで地域からのテーマや自由懇談など、さまざま意見や要望を市長と語り合いました。

マイクで住民に説明を行う市長
市長に質問を行う住民

日時

令和4(2022)年8月19日(金曜日)午後6時30分~8時00分

場所

別俣コミュニティセンター

参加者数

35人

市の出席者

市長、総務課(課長、係長、主査)

懇談概要

  • 市長の地域に関する施策の説明
  • 地域からのテーマ
    • 空き家対策について
    • 不法投棄対策について
    • 公共機関の統合に関連して
    • 廃墟になり相続者のいない住宅地の後の管理(草刈り)について
    • 市野新田から小村峠へ抜ける市道の整備についてのお願い
    • 県道の冬季閉鎖期間の短縮のお願い
    • 空き家問題について
    • 空き家の維持管理について
    • 旧野田小学校グラウンド代替地の件
    • 坂又小規模水道組合の水槽老朽化の件
    • 国道353号道路拡幅改修のお願い
  • 自由懇談

市長の地域に関する施策の説明(市長)

「新型コロナウイルス感染症の状況」「えんま市、ぎおん柏崎まつり海の大花火大会を開催したこと」「株式会社リケンと日本ピストンリング株式会社との経営統合」「柏崎市の人口減少に関すること」「南中学校区の市の事業」等について説明しました。

地域からのテーマ

事前に提出されたテーマについて、市長が回答し、その後質疑を行いました。

説明者とは「地域からのテーマ」の趣旨を説明した方です。

空き家対策について

説明者

  1. 特定空き家所有者、管理者への適正管理の指導強化について
    別俣地域は久米、水上、細越の3町内会で世帯数136戸、人口297人、高齢化率58.2%からなる中山間地域であり、空き家は高齢化社会の進行により急速に増加傾向にあり、適正な管理がままならない状況です。各町内会で把握している空き家数は、別荘等を含めて39戸存在し、水上17戸、久米12戸、細越10戸です。このうち、市が行った特定空き家実態調査によると、令和4年4月現在では、水上3、久米、細越は0です。屋根や外壁等が脱落し、強風時には飛散するなど危険であり、同時に周辺環境は非常に景観を損ねています。所有者が不明または連絡が取れない状況にあり、住民が安全で安心して暮らせるよう、所有者または管理者に対し、適正な管理を行うよう強くご指導いただきたいです。
     
  2. 空き家解体撤去等に係る経費助成制度の検討について
    解体撤去・整理にあたり、市の基準や指導がどのようになされているのか、そしてこれらが放置につながらないよう、係る経費に対して何らかの助成制度についてご検討を願いたいです。
    また、特定空き家は市が実態調査を行い認定していますが、地元への結果開示がなく、地元での把握件数と相違する場合があります。調査実施後には地元との確認・調整を図っていただきたいです。

市長:1については、今年は8月1日に所有者に対して、現状の写真とともに助言、指導書または勧告書を送付し、損壊した建築資材が飛散しないような対策を講じるか、撤去してもらいたいと強く指導を行っています。今後も粘り強くお話させていただきたいと思います。

2については、どのような建物でも、その所有は個人のものであり、市が勝手に個人の財産を処分することはできません。個人財産の処分に関して、市が補助することはできないのが原則です。

所有者の方々に「空き家相談窓口」というチラシを納税通知書とともにお送りしています。市外の方々にもこういった制度を案内しており、空き家バンクに登録いただければ、家財処分の最大10万円の補助、定期的な見回り、草刈りの代行サービスもあることを周知して、いかにして空き家や特定空き家にならないかという防護策を行っています。

行政は、個人情報を守らなければいけない大事な役割もあります。調査結果の提供は、できうる限りの情報にとどめるというところですので、ご容赦いただきたいと思います。子どもの通学時に非常に危険があるような場合には、ご一報ください。空き家にネットをかける等の作業はさせていただきます。

不法投棄対策について

説明者:地域内の人通りの少ない箇所に複数回ゴミが投棄されるケースがあり、自然環境が悪くなっています。家庭ゴミはクリーンセンターから回収していただいていますが、産業ゴミの処分は対象外とされ、地主または町内会での費用負担となり、対応に苦慮しています。

不法投棄された産業ゴミについても、行政で回収処分をしていただきたいです。行政が行っているパトロール地域と、実際に不法投棄されている現場がリンクしているのか、再検証してもらいたいです。

市長:私有地の不法投棄について、基本的に市は回収しません。ただ、山林等の不法投棄に関しては、新たな不法投棄を防ぐ意味もあり、できる限り早急に回収しております。

パトロールも定期的に行っていますが、後を絶たない部分もあります。なお、不法投棄の中でも産業廃棄物に関しては、所管する県と連携を密にしながら、不法投棄の防止等を県に対応を依頼しています。費用負担を含めて、投棄者と投棄された場所の土地の所有者において、処分をしてもらわなければいけないという回答が県から寄せられています。

公共機関の統合に関連して

説明者:公共機関の統合が、人口減少による過疎化以上に地域の過疎化を進めています。このことによる無人家屋・屋敷の増加、耕作放棄地による荒れ地の拡大で、柏崎市の生活圏が大幅に縮小され、イノシシ等の有害鳥獣の生活圏、行動範囲が拡大されてきています。これまで公共機関、警察派出所、農協、幼稚園、郵便局、学校等が縮小または統合され、ほとんど市街地に向かって拠点が移動されてきています。現在、学校およびコミュニティのさらなる統合が検討されていますが、今後は、「柏崎市の生活圏が縮小されない」ことを考慮して検討いただきたいです。

また、人口減少に伴い、将来的に存続が困難になる町内が出てくることが現実的に考えられています。このとき、柏崎市で推奨している町内会での合併とともに、第一次生活圏域単位にあるコミュニティを中心とした統合も考えられているのではないでしょうか。検討をお願いいたします。

市長:学校統合の問題について、現在、高柳小学校を鯖石小学校に、第五中学校を東中学校に統合するという案を出し、学区等審議会や地域の方々にご意見を伺っているところです。また、コミュニティに関しても、昨年、西山地区の6つのコミュニティを4つに統合し、西山地区のコミュニティセンターを3つにさせていただきました。

この南中学校区に関しましても、一昨年、鵜川コミセンと野田コミセンを統合してコミュニティ活動をしている実態があります。人口減少が著しい中、町内会も統合しなければいけない状況も出てきています。コミュニティ活動がどうあるべきか、それぞれのご負担はどうあるべきか、ということを含めて、皆さま方に情報をお出しして、真剣に議論をさせていただきたいと考えています。

地域から学校やコミュニティセンターがなくなるということは、寂しいことだろうと思いますが、統合して良かったという話もあります。例えば、西山では、地域を循環するバス「にしやま号」を、今年の春から予約制にしました。マイクロバスかミニバン車両がご自宅の前まで迎えに来て、非常に利便性が良くなったと喜ばれていますが、その代わりにコミュニティ単位でお金を出していただいています。ある意味でコミュニティを統合して、財政的にも余裕ができたからということで、プラスとしてお考えいただければと思います。

南中学校区に関しましても、町内会やコミュニティの統合を前向きにお考えいただくことができましたらば、お聞かせいただきたいと考えています。

説明者:柏崎市民の生活圏域を縮める方向でやってもらいたくありません。例えば、山間部にもポイントを作り、そこを一つの生活圏にするようなことも少し考えていただければと思います。現状は、どんどん小さくなってきており、荒れ地になっています。イノシシ等が廃屋にどんどん押してきて、人間はどんどん市街地に入ってきます。その繰り返しになると、非常に厳しい状況になるので、その辺も考慮して、統合を考えていただければと思います。

市長:悩ましいところだと思います。厳しい現実の中で、そのままにしておいていいのかという部分があるので、学校やコミュニティの統合という課題に取り組んでいます。特に、コミュニティの問題、生活圏の確保という問題に関しては、今後ともご意見をお聞かせいただきたいと思います。

廃墟になり相続者のいない住宅地の後の管理(草刈り)について

説明者:相続者がいない土地があり、7年ほど草刈りがされていません。県道沿いで非常に目に付く場所であり、隣に住んでいる方は1~2メートルほどは好意で刈っていますが、とても追いつきません。相続者がいないので、どこに相談にしてよいのか全く分からない状況です。こういう場合はどういう処置を講じたらよいのでしょうか。

市長:まずは、環境課にご連絡ください。相続放棄されたとはいえ、土地の所有者はあるはずですので、場所、所有者を確認します。

その上で、市ができる対応をさせていただきますが、基本的には私有地の土地の草刈り、管理等に関しましては、それぞれの所有者がしっかりしてもらわなければならないということになっています。

市野新田から小村峠へ抜ける市道の整備についてのお願い

説明者:通常、柿崎の国道8号まで20分ほどで行ける道ですが、現在、砂利道で砕石がごろごろしているため、普通乗用車ではとても行けない状態です。去年も10月ごろに舗装してもらったと思いますが、春頃になるとまた駄目になります。来年の春以降、また舗装していただければ大変ありがたいと思います。

市長:以前に皆さまからお話をいただき、状況は承知しています。少し小さい砕石はすぐ流れ、大きい砕石はパンクの要因になりますので、中くらいの砕石をもう1回敷設します。それで様子を見ていただきたいと思います。

実は、今年は敷き均しをすでに行いましたが、雨で小さい砕石が流れてしまったという経緯がありますので、次シーズンには中くらいの砕石でやらせていただきたいと思います。

県道の冬季閉鎖期間の短縮のお願い

説明者:災害時の避難ルートの一つとして、県道25号線が使えますが、小村峠は冬季に閉鎖されて解除は5月中旬ぐらいです。少しでも早い解除を県にお願いしていただきたいです。また、閉鎖されるときはいつ閉鎖するという表示が出ますが、解除のときの表示は出ていない気がします。同様に国道257号も同じような状況ですので、お願いしていただきたいと思います。

市長:県からいただいた答えをそのまま読ませていただきます。「25号線の県道柿崎小国線は春先除雪後に、また、257号線の県道田屋青海川停車場線は雪解け後にそれぞれ道路のパトロールを行い、路面清掃や倒木の撤去、路肩の崩れなどを補修した後に、冬期間の通行止め解除を行っている。それらの対応に時間を要することもあり、通行止め解除が遅れる場合もあるが、安全に道路をご利用いただくためには必要な作業であるため、ご理解をいただきたい。今後も可能な限り早期の通行止め解除に努めたい。」との回答を得ています。

県には、なるべく手前で閉鎖や解除の時期の見込みも含めて、表示していただくよう、お願いします。

空き家問題について

説明者:市からいろいろと資料等をいただいていますが、実際にそれで良い方向であったか、悪い結果であったか、お聞かせていただきたいです。

野田の方にも空き家がありますが、どういう結果になったという知らせがないので、聞かせていただきたいと思います。

市長:空き家の発生を抑制するため、まずは、所有者による空き家の適正管理が基本となりますが、活用可能な空き家については、空き家バンク制度などを活用した利用促進、活用できない空き家は除却を促進することで、管理不全な空き家の発生を抑制することができると考えています。

このため、令和3(2021)年度から税務課の固定資産税・都市計画税の納税通知書の発送に合わせて、空き家の相談窓口と空き家バンク制度を記載したチラシを同封しております。チラシを見て電話した、という方もいらっしゃいます。一定の効果があると思っています。

また、空き家バンクとは、空き家を売りたい人と買って住みたい人を結びつける仕組みですが、令和3(2021)年度、空き家を売りたいという人の登録件数は34件ありました。一昨年度、令和2(2020)年度から比べると20件の大幅増となりました。今年、令和4(2022)年度も4月から7月までの4か月間で22件の登録希望があり、昨年を上回る件数です。一方、成約に至った件数は、空き家バンクを開始した平成30(2018)年から昨年、令和3(2021)年度まで登録件数が77件のうち、上手くいった件数は39件であり、ほぼ半数が成功しています。

約5割の確率で成約に結びついており、一定の効果はあると思っています。このような実例を会長さんからもいろいろな方々にお話しいただければありがたいと思います。

空き家の維持管理について

説明者:他の町内と同様、空き家・別荘などが複数件存在します。管理がされている家もあれば、所有者が遠方で維持管理が行き届かない家が複数件出始めました。行政から維持管理をきちんとするよう周知の案内を出してもらえないでしょうか。

市長:野田地区の管理不全な空き家は、市が把握している限り4軒あります。この4軒に関しては、毎年現地の建物の状況を確認し、所有者には、写真を添えて勧告書を送付しています。

また、壊れた部分、資材が飛散しないように対策してくださいと指導しています。なかなか上手く機能していないのが実態かもしれませんが、お気付きのところがございましたら、建築住宅課が現地を確認させていただきますので、遠慮なくご連絡ください。

旧野田小学校グラウンド代替地の件

説明者:旧野田小学校は、ヘリポートになっていたので、管理がどうなっているかお聞きしたいと思います。

市長:ドクターヘリのヘリポートですが、昨年12月29日から診療所脇の旧ゲートボール場をヘリポートとさせていただき、今年7月7日に草刈りを実施したという報告を確認しています。

また、7月24日にこの診療所脇の新しいドクターヘリのヘリポートが使われ、離発着を含めてスムーズに行われたことを確認しています。いざというときにドクターヘリが離着陸することができないことがないよう、今後とも草刈り等、しっかりと管理維持を行いますので、ご安心ください。

坂又小規模水道組合の水槽老朽化の件

説明者:以前、米山山荘が無くなるときに水槽が出たそうですが、その水槽を譲ってほしいという話をしました。そのときに市から駄目だということをいただきましたが、何年か経っていますので、いかがなものかとお聞きしたいと思います。

市長:旧米山山荘の水槽は、平成14(2002)年に設置したものです。この水槽の耐用年数が18年であることに加え、8年間メンテナンスをしていないことも含めれば、残念ながら、ご利用いただける状態ではありません。

野田地区には平成9(1997)年に上水道の拡張事業において水道管を敷設しており、給水区域になっています。ぜひとも安心しておいしい水を供給できるこの上水道の接続について、お考えいただければありがたいと考えています。

国道353号道路拡幅改修のお願い

説明者:2月定例会議の本会議において、櫻井市長は「原発事故時の冬の避難経路に上越市と境にある小村峠をトンネル化し、冬期間も通行可能にするということは市民にとって重要なルートだ」と述べられ、県に整備を求めていく考えを示されました。しかし、災害は整備完了まで待ってくれませんので、段階的に実施することが肝要だと思います。

現在、避難経路となっている高柳地区を経由して上越市大島区に向かうルートにおいて、緊急に改修必要な箇所が野田地区で1か所、鵜川地区で1か所あります。1か所は、将来構想の小村峠のトンネルにも通ずる箇所であり、1か所は現在避難ルートであると同時に、市野新田ダム・鵜川ダムの管理にも供する重要な道路です。地域の生活道路としての重要性、災害避難道路としての重要性を考え、最優先で2か所の拡幅改修工事の実現を切にお願い申し上げます。

市長:原子力発電所の事故があった場合、8万人の人口のうち6万人が上越市、糸魚川市、妙高市方向に避難します。人口の75%の方が西、南西方向に非難しますが、冬期間の積雪や風が強く吹いた場合、ルートは、国道8号で行くか、国道353号で南に下って行くかです。ところが国道8号は米山大橋でよく風で止まります。そのとき、旧道、米山大橋の下は橋が小さく大型車両は通れません。また、高速道路は橋を渡って向こうに行かなければ、米山インターの入口がありません。柏崎インターまで戻ると、原発方向に向かうということになります。

この国道353号は冬期間、雪崩などで大変です。冬期間や大雨のとき、小村峠にトンネルができれば、原子力災害のみならず、多くの市民の方々が使えるではないかということを含めて、県に提案をさせていただきました。

ご要望の2か所は、現況の道路幅員が6メートル、2車線道路となっていますが、他の区間に比べて路肩が狭い状況を確認しています。ご要望の内容は、県に責任を持ってお伝えしておきますので、地元の方からも県にご要望いただきたいと思います。また、トンネルに関しても、地元からもお声を上げていただきたいと思います。

自由懇談

空き家対策について懇談しました。

この記事に関するお問い合わせ先

総合企画部 総務課 総務係

〒945-8511
新潟県柏崎市日石町2番1号 市役所 本館3階
電話:0257-21-2330/ファクス:0257-22-5904
お問い合わせフォームはこちら

更新日:2022年12月05日