第五中学校区(鯖石地域)地域懇談会を8月1日に開催しました

鯖石地区の皆さんが、中鯖石コミュニティセンターで地域からのテーマや自由懇談など、さまざま意見や要望を市長と語り合いました。

写真:手を広げて説明する櫻井市長
写真:質問をする参加者

日時

令和4(2022)年8月1日(月曜日)午後6時30分~8時10分

場所

中鯖石コミュニティセンター

参加者数

24人

市の出席者

市長、総務課(課長、係長、主査)

懇談概要

  • 市長の地域に関する施策の説明
  • 地域からのテーマ
    • 五中の学校統合について
    • 旧南鯖石小学校校舎及びグラウンド並びに旧南鯖石保育園及び広場の活用について
    • 市の空き家対策について
    • 海岸を生かした柏崎の観光拠点の整備について
    • 社会福祉サポート員制度の設置について
    • 五中の学校統合について
    • 市の空き家対策について
    • 昨年度の課題提案に対するフォロー
  • 自由懇談

市長の地域に関する施策の説明(市長)

「新型コロナウイルス感染症の状況」「えんま市、ぎおん柏崎まつり海の大花火大会を開催したこと」「令和4(2022)年度施政方針演説の冒頭部分について」「人口減少について」「株式会社リケンと日本ピストンリング株式会社との経営統合」「第五中学校区(鯖石地域)の市の事業」等について説明しました。

地域からのテーマ

事前に提出されたテーマについて、市長が回答し、その後質疑を行いました。

説明者とは「地域からのテーマ」の趣旨を説明した方です。

五中の学校統合について

説明者

  1. 学校の再編統合もときとして必要と考えますが、市の再編統合案について地元に一切相談がなく、突然に新聞報道に至ったことはあまりにも唐突であり、そこまでに至った経緯をお聞きしたいと思います。
  2.  第五中学校の校舎は開校から約5年で新しく、2年後に廃校となるのはもったいないとの声が多いです。北条地区も含めることや小中一貫教育の場としての活用などについて、議論されたのでしょうか。
  3. 市では移住・定住推進パートナーチームを設置したとのことですが、例えばお子さんをお持ちのご家族が、高柳や南鯖石の地区に移住・定住したいとの希望があった場合、東中学校は遠くて不便を感じるなどの声も考えられます。こうしたチームの設置と東中学校への統合問題との整合性はとれているのでしょうか。
  4. パソコンやタブレットを活用したICT、情報通信技術の教育が推進されていますが、たとえ小規模校であってもICTの活用や導入により他校と共に生徒の資質向上や能力育成に大変役立つと考えます。生徒数が少なくなっても必ずしも100人以上にこだわる必要はないと考えますが、いかがでしょうか。
  5. 南鯖石地区で今般の第五中学校の統合に関するアンケート調査を実施しました。結果は、統合に賛成と反対が半々くらいでしたが、この結果を学区等審議会にも取り上げていただければ幸いです。

市長

  1.  学校統合を含めた問題は令和3(2021)年1月から、第五次総合計画の後期基本計画の策定のため、具体的な話し合いをしています。将来の人口想定や議会との意見交換を行いながら、後期基本計画を策定しました。同年2月には教育委員と総合教育会議を開催し、7月号の広報かしわざきに「柏崎市内児童生徒数の推移と見込み、適正な学校規模と学区のあり方の検討を始めます」という内容を掲載しました。また、教育委員会でもプロジェクトチームを発足、学校統廃合のロードマップや再編方針の作成に着手し、統廃合に関する検討の進捗状況を報告のうえ、令和4(2022)年1月には議会にも説明しました。その後、広報かしわざき2月号で、市民の皆さまに市内全域の小中学校の再編方針をお知らせしました。決して報道が先走ったということはなく、1年前からこのようなプロセスを踏んでまいりました。また、この鯖石地域においても、今年7月に意見拝聴会を開催しました。今年4月には20名の委員から成る学区等審議会を設置し、再編方針を諮問させていただき、今年10月31日までの答申をお願いしています。その答申を受けて第五中学校の今後を正式決定したいと考えています。

 

  1. 小中一貫教育については、プロジェクトチームも含めて検討しました。十日町市の「まつのやま学園」は小・中学校合わせて80人規模であり、今の第五中学校や高柳小学校の倍以上の規模だということです。北条地区に関しては、今後7年程度は、ある程度の児童生徒数が見込まれているため、第五中学校とは令和12(2030)年度の統合方針としています。第五中学校について、もったいないとのお声があることは十分承知しています。私が市長に就任したときには、第五中学校は既に基礎が立ち上がっている状況でした。第五中学校の計画がなされてきたのは約10年ほど前だと思います。このようにお話をするのは、言い訳ですが、当時、議員でも市長でもなかった私も、「完成してすぐに全校で20人、30人台になることが分かっている学校を作るのは、子どもたちの教育環境にとって決して望ましいものではないため、第五中学校の計画には賛成できない、もう一度考え直した方がいい。」という内容の投書をさせていただきました。

 

  1. 何よりももったいないことは、子どもたちの可能性をより大きなものにしてあげることができないことです。小規模校になると、専門教員の確保が難しくなります。事実、高柳小学校は、今年から教頭先生の配置がなくなりました。複式学級で「わたり」という教育が行われており、例えば、今年の5年生は6年生と一緒に6年生の理科を勉強することがあり、子どもたちに無理がかかっています。今年の5年生は、5年生の理科を勉強していないため、5年生の学力調査は実施できません。また、もしその5年生が転校してしまったら、5年生の理科を勉強できず、他の学校で6年生の理科を再度習う現実があります。第五中学校の部活動は吹奏楽部、卓球部、野球部の三つだけであり、野球部も東中学校や他の学校と一緒に部活動をしている現状です。また、20年前の出生児は1年間で800人を超えていたのに、昨年は377人と半分以下になった現実があります。移住・定住施策と密接に結び付けて、すぐに対応できればいいのですが、残念ながら、難しい状況です。

 

  1. ICTの活用は、十分可能性があり、教育大綱にもデジタル、アナログの両方が大事だと書きました。ICTの技術が発達しても、教育では、人が人に教え、教えてもらうという、人との関わりが重要です。学校には重要なアナログの役割があります。情操教育も含め、人と人が一緒に声を合わせること、楽器を演奏すること、体を動かすことを行うのが学校の重要な役割だと考えています。

 

  1. 第五中学校の統合に関するアンケート結果は、賛成111、反対115でした。この結果に関しても、学区等審議会で審議していただければと考えています。いずれにしても、今の方針を学区等審議会に諮問している段階であり、審議会は、皆さまとの意見交換や聴取も含め、随時、精力的に審議を重ねていただいています。方針案に対して答申をいただき、答申を尊重しながら、市長が責任をもって最終決定を行います。

旧南鯖石小学校校舎及びグラウンド並びに旧南鯖石保育園及び広場の活用について

説明者:地元としても今後の活用方法を考えており、市の担当部局にも、数回にわたって検討いただいています。しかし、これといった妙案もなく、このまま朽ちていくのを待つのも忍びない気持ちです。

新規活用が遅々として進まない最大のネックは、地元が管理・運営した場合の財政負担が大きすぎることですが、南鯖石の公共施設を将来にわたってこのままにしておくのか、地元とともに一緒に考え、検討していく考えがあるのか、お聞かせください。

市長:学校の現状は教育財産になっており、教育関係のものでなければ使えない形になっています。しかし、普通財産に転換し、教育以外にも使えるようにしたいと考えています。

以前、植物工場という利活用はどうかと考え、宮城県の小学校跡地を使っている植物工場の視察をしました。しかし、旧南鯖石小学校の校舎は2階建てのため、耐荷重、重さが耐えられるかどうか、という話がありました。そのような具体的な検討もしていますが、地元が担うことができるか、どういった組織が必要か、どれくらいの財政負担を負うことができるのかと考えた場合、行政として大きな冒険をしてほしいとは言えません。当然、行政が支援する必要があると考えていますが、植物工場の実現性も含めて、少しだけ前に進みましたが、地元の方で必要ないということであれば、改めてご意見をいただきたいと思います。

それから、ネット環境があればどこでも仕事ができるという企業が地方に出てきています。そういった方々に旧南鯖石小学校や旧南鯖石保育園の建物を使っていただき、地元雇用が少しでも拡大するなら、議員を含めて、意見交換をさらに積み重ねさせてください。

市の空き家対策について

説明者: 田島町内では10軒の空き家があります。空き家であっても年間2万円の町内会費を払ってもらいますが、うち1軒は相続人や資力の問題で町内会費も払っていただけていません。

市のホームページには「ご近所に危険な空き家はありませんか」とありますが、「誰も管理する人がおらずに隣人だけが迷惑を被る場合は、民法の問題なので市は介入できません。周辺の何軒かが迷惑を被っており、危険があるようならば市は関与します。」というニュアンスで書いてあります。

当該家屋は、屋根がかなり腐食し、大風が吹くと飛んでしまう危険性があります。このような相続人が取り壊し代金を払えない家屋についても、行政代執行を行っていただけるのでしょうか。

市長:市の対応としては、その特定空き家が子どもの通学路にあるような場合、まずは優先して屋根が飛ばないよう、落ちてこないようにネットをかけることから始めます。そして、最終的に代執行になりますが、費用請求は行います。市内で壊してくれというお宅は1年間に何十軒もある中で、代執行は2~3年に1軒あるかないかであり、代執行しても、所有者の方に請求をしているところです。

海岸を生かした柏崎の観光拠点の整備について

説明者:柏崎の海岸は、渚100選にも選ばれ、青海川地区には海に最も近い青海川駅、近くには福浦猩々洞という海食洞窟があります。そこはさまざまな種類のコウモリが生息する全国でも珍しい場所であり、県の天然記念物に指定されています。また、笠島、上輪新田、米山地区には、信越線にトンネルが数か所あり、昔ながらのレンガ造りがレトロな雰囲気を漂わせています。

こうした素晴らしい海岸線を観光客に鑑賞していただくため、危険箇所をできるだけなくし、立ち入り禁止箇所の緩和や散歩道の整備などを今後増やしていくお考えはあるでしょうか。

市長:青海川の谷根川に架かっている前の浜橋の補修工事を県が行っていますが、今年中に完成すると思います。ご提案のあった旧信越線のレンガ造りのトンネルについて、修理費用を確認したところ、200~300億円掛かるということですので、なかなか難しいと思います。中越沖地震後、直すという計画もありましたが、やはり相当の金額がかかるため断念した経過があります。

山や海の魅力、今後ともいろいろな部分のお話を伺いながら魅力の再構成をしていきたいと思います。

社会福祉サポート員制度の設置について

説明者:人口減少、人手不足、定年延長等を背景として、地域にとって欠かせない民生委員の引き受け手を探すことが非常に困難となっています。

民生委員は国の制度のため市で変えることはできないと思いますが、民生委員が不足する地域において、不足分の補完として、市の委託事業等で社会福祉委員、社会福祉サポート員制度などの制度を作ってみてはいかがでしょうか。

市長:民生委員、児童委員に関しては、今年の12月1日に3年に1回の改選が行われるのに先立ち、委員定数の見直しを行いました。人口が減っているため、地域のバランスも考えながら負担の平準化を図りました。

市としては、現在の民生委員、児童委員のなり手の確保に向けて、委員のご意見や他市の事例、ご提案いただいた制度も含めて、具体的な検討を始めてまいります。

五中の学校統合について

説明者:先日の説明会や意見聴取会での教育委員会の説明は、全て教育設備、教育環境はこうあるべきというものでした。人数ありきで、小さい学校では学校教育として成り立たないから合併だという考え方がベースだったと思います。

そのことはよく分かっていますが、質問する側としては、小学校がなくなり、一体この地区はどうなるのかという心配が非常に重いのです。

単に統合の賛成、反対ではなく、市長の考える教育とはどういうものか、市長個人の考え方で結構なのでお聞かせいただきたいということでしたが、これは先ほどの実態を踏まえた説明の中で聞き取れました。

市長:私は、賢いだけではなく、「体」も「頭」も「心」も元気にということを求めており、自分を大切にし、相手に対しても思いやりを持ってもらいたいということを教育大綱に書かせていただきました。また、アナログも大事であり、柏崎市では1、2年生にはタブレットを配っていません。1、2年生では人と人とが会って、話をし、教えてもらうというアナログを大事にしようと考えています。アナログとデジタルの良さを組み合わせて、柏崎の教育は進みたいと思っています。

柏崎市の教育費は、県内の自治体の中で一番です。私は、学校教育をはじめとして、人作り、人材の育成が重要だと考えています。賢いだけではなくて、たくましい、そして人の痛みが分かるような子どもを育てたいというのが私の教育感です。

市の空き家対策について

説明者:市の空き家等対策計画というものがあり、一斉調査を行ってABCDのランク付けをしました。Dランクというのは危険というクラスに入っているはずで、調査の報告書の中では市内で何十軒かあり、当地区でも多分あると思います。

危険な物件に対して、市はどういう措置をするのでしょうか。市からは連絡を密に取りますという回答がいつもありましたが、それは当然で当たり前のことですので、Dという危険クラスに対する具体的な処置はどうするのかということをお聞かせいただきたいと思います。

市長:Dランク、つまり、放置すれば倒壊の危険の恐れがある管理不全な空き家は、現在、鯖石地区、中鯖石、南鯖石に14軒ありました。市が持ち主に連絡した結果、6軒は解体をされました。

残り8軒については毎年、何度も写真を付けて連絡していますが、残念ながら対応していただけておらず、管理不全空き家となっています。繰り返し持ち主に連絡をして、しっかりとした処分をしていただきたいと考えております。

昨年度の課題提案に対するフォロー

説明者:昨年の懇談会は対面ではできず、書面で市から回答をいただいていました。

  1. バスの運行時間の再検討については、「通院困難の実態把握とスクールバス活用の研究を進める」という回答でしたが、その結果を教えてください。
  2. 買物難民対策について、「移動スーパーの実態調査と公的支援の時期、方法の検討」という回答でしたが、検討結果を教えてください。

市長

  1. 令和2(2020)年、令和3(2021)年、令和4(2022)年のそれぞれ平日、岡野町車庫を出て総合医療センター方面に向かうバスの実態調査をしました。2年前は総合医療センターで降りた方が11人、去年は1人、今年は6月3日から9日まで5日間で平均7~8人でした。去年かなり減り、今年は少し復活しましたが、2年前の11人までにはなっていません。このように、交通事業者の経営にも大きな影響を及ぼしており、バス路線の運行維持を今のまま続けていくことは、非常に厳しい状況に至っていますが、限られた運行本数で、合理的な活用方法を考えていきます。また、スクールバスを含む公共交通以外の輸送手段の活用に関しては、今年2月に策定した柏崎市地域公共交通計画に盛り込んでいます。高柳小学校のスクールバスを地域内交通に統合し、今まで使っていたスクールバスは西山地域の地域内交通で活用しています。ちなみに、西山については、今年度からオンデマンド型となり、事前に予約いただければ、ご自宅まで迎えに来るというバスにさせていただきました。オンデマンド型のバスについて、最初は米山町から始まりましたが、米山コミュニティが窓口となって20万円程度の費用負担をしていただいています。鯖石地域の方々も、そういったバスを検討してもらいたいということならば、地域のご負担も含めて、一緒にお話をさせていただきたいと思います。
  2. 中鯖石、南鯖石地区においては、4事業者が公的支援のない中で行っていますので、今の段階で公的な支援は考えていないところです。

自由懇談

「公共施設の管理」「国道252号の交通量」について懇談しました。

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更新日:2022年12月05日