市長定例記者会見での質疑応答(令和元(2019)年10月2日)

令和元(2019)年10月2日(水曜日)の市長定例記者会見での報道機関の質問と、市長や市担当者の回答です。

主な内容

令和元年10月市長記者会見で報道記者の質疑に資料を開いて見せながら答えている市長の写真
  • 路線バススタンプラリーに関する質問
  • 米山プリンセスの認証状況に関する質問
  • 東京電力に求めている詳細データに関する質問
  • 関西電力の不祥事に関する質問
  • 6、7号機の再稼働が福島の復興に資するという発言に関する質問
  • 柏崎のスポーツに関する質問

路線バススタンプラリーに関する質問

記者:これは以前から行っていたものをアップデートして新しく実施するという趣旨か。

市長:そのとおりです。これまではバスに乗車することでスタンプを押していたものが、今回は、これに加えてイベントや施設を周ることでもスタンプを押すという点が従来と異なる点です。

米山プリンセスの認証状況に関する質問

記者:認証された2者の方はとても苦労されたと思うが、その要因は。

市長:やはり水管理や肥料のやり方が非常に難しいと聞いています。今年の夏の暑さに関して言えば、田植えを行う時期も、もしかしたら関係したのではないのかと思います。

記者:残りの25者の検査はこれからということか。

市長:27者のうち9者が全て検査を完了しています。残念ながらこの9者の方は認証に至りませんでした。残りは18者です。

記者:18者の中に、今回認証された2者は含まれているのか。

市長:お二人が作付けされた全ての水田の稲刈りが終わった訳ではないため、含まれています。

記者:記録的な一等米比率ということで、稲作農家にとっては収入が激減する、あるいはほとんど収入がないといった状況が予想されるが、対策は検討しているか。

市長:今回の場合にはどのような対応策を講じることができるか、特に県と密接に連携を取りながら対応策を図らなければいけないと考えています。

記者:来年度は今年のような結果にならないように、今後、田植えの時期を遅らせるなど技術的な改善の検討は。

市長:新潟コシヒカリ全体のブランドイメージにも関わってくることだと思いますので、JAを中心に天候対策を検討していくと思っていますし、新潟県も真剣に考えていただかなければいけないと思っています。

東京電力に求めている詳細データに関する質問

記者:東電に求めていた雇用状況や地元発注などに関するデータは、既に受け取っているのか。

市長:大まかなところは出てきていますが、もう少し詳しいデータの提示を依頼しているところです。

記者:提示された時期はいつか。

市長:2週間ほど前だったと思います。

記者:より詳しいデータの提示の時期は。

市長:そろそろ出てくるのではないかと思っています。

記者:提示されたデータを公開する予定はあるか。

市長:出せる部分はもちろん公開したいと思っています。

記者:最初に提示されたデータを見ての市長の感想は。

市長:雇用状況に関しては、あらためて6,000人前後の雇用の中で、半分を超える方々が柏崎市出身だということを確認できましたので、原子力発電所が停止している状況にあっても、雇用を確保していただいているということは、率直に感謝する点だと思っています。それから柏崎の事業者との取引状況については、原子力発電所の稼働状況などにより異なるかもしれませんが、今の段階では多いか少ないかというところは、少し判断しかねている状況です。

記者:市長は以前、データを確認した上で、低ければ引き上げてもらうということを、廃炉計画の了承の条件に入れると言及されていたが。

市長:そうですね。ただ、提示されたデータの中に、東京電力など元請けでしかできない仕事以外、つまり専門的知識を有しなくてもできる仕事は、地元の方々にお願いしているという表現がありました。しかし、市長になる以前から、誰が見ても専門的な知識がなくてもできるような仕事を元請けあるいは関連企業が行っていることが散見されているので、そこは見直してもらいたいということは話しました。

記者:東京電力へ評価を伝えるタイミングとして10月と発言していたが、具体的な時期は。

市長:議会の各会派から提出されている意見、市民の皆さんの意見を踏まえた私自身の評価、さらには付与する条件を文書としてまとめている段階です。関西電力の問題、それに伴い原子力発電所を巡る状況も揺れ動いている部分もあることから、早くても10月中旬前後になるのではないかと考えています。

記者:10月9日に議会が休会するが、その後に。

市長:そうです。

記者:議会や市民からの意見をどのように反映する考えか。

市長:議会からの意見は、文書で提出されている分はコピーを添付します。それから市民の皆さん、実際は市外の方々が多いですが、ホームページや市長への手紙などで寄せられた意見が10月1日現在で24件あります。これらは私が集約して、文書の中に入れ込む考えでいます。

記者:出てきた意見を確認して、考え方を変えたなど影響を受けた部分はあったか。

市長:私は自分の考え方を申し上げて、それに対して社長から回答があったわけですので、私の考え方を変えるということはありません。しかし、現段階の東京電力としてはベストな回答かもしれないが、私にとってはベストではないということを申し上げてきているわけです。寄せられた意見を踏まえ、自分の考え方をもう少し明確なものとし、伝えたいと思っています。

記者:地元経済に原子力発電所がどれだけ貢献しているかということ示すデータについて、現在提示されているデータが具体的にどういった内容のもので、どの部分の詳しいデータの提示を求めているのか。

市長:例えば年間の総事業費とそれに対する地元企業、関連企業の内訳という程度のデータは提示されています。あらためて求めている詳しいデータとしては、例えば、どのような業務の地元の企業がサイト内に参入できているのか。もちろん固有名詞を求めることはしていません。

記者:専門的ではない部分は、もう少し地元にしてほしいということは既に伝えているのか。

市長:以前はサイト内の草刈りも関連企業が担っていました。草刈りであれば柏崎の会社でもできるだろうということは議員の時から申し上げていました。

記者:データを見てこの業務を地元にと言っているわけではないということか。

市長:そうです。まだ具体的なものは見ていませんので。

記者:廃炉計画に対する市長の返答は、東京電力から詳しいデータが来た後か。

市長:そうです。詳しいデータを確認し、議会からの意見をまとめて文書で渡します。当初こちらから伺う予定でしたが、市役所にお越しいただくかたちになると思います。社長の日程も含めて調整中です。

記者:新たな条件とは、どういった内容か。

市長:私が条件として挙げるものは、市民の皆さんの安全や安心をより一層担保すべきもの、それから市民の皆さんの経済的、精神的な豊かさをより一層担保すべきものを条件として挙げると申し上げてきているわけですので、そういったことを含めたものになると思います。

記者:市民の安心安全を担保するもの、豊かさを担保するものとは具体的に

市長:色は塗られたかもしれないが、しっかりと定着させるためにブラッシュアップして黒い靴は黒い靴として、しっかりとして磨いてもらいたいという話です。あまり上手な例え話でなくて申し訳ないですが、そういうことです。

関西電力の不祥事に関する質問

記者:今回のようなことが柏崎ではあったのかということと、今回のことによって、国民からは非常に厳しい目で、原子力発電所立地自治体と電力会社の関係を見られる由々しき事態だと思うが、立地自治体の首長としてどのように受け止められているか。

市長:まず前段ですが、柏崎市において今回のような事例、そのようなうわさなどは1回も聞いたことがありません。そして遺憾であると言わざるをえませんし、残念であるというところです。

記者:市長は、高浜の元助役と直接面識があったか。

市長:おそらく私が議員であった時には、勇退されていたと思いますので、存じ上げていません。

記者:今回の件を受けて、東京電力からは今回のような金品の受け取りはされなかったというコメントだが、これに対して調査を求めていく考えはあるか。

市長:こちらから東京電力に対して、調査を求めるつもりはないですが、東京電力は、金品の受け取りはないとコメントをしたのですよね。

記者:昨日の経済産業省での記者の取材に応じて、東京電力ではそのようなことはないとコメントしています。

市長:これは東京電力が自ら判断すべきことだろうと思っています。また自ら判断して、その行動が取れないような会社であるとは思いませんので、自主的な検証といったものを期待したいと思います。

記者:国は各地の電力会社で原発の再稼働を進めている中で、今回の事件を受けて国民の目が厳しくなっていくと思われるが、再稼働に向けた動きにどのような影響が生じると考えているか。

市長:ありますよね。これから東京電力が提示した廃炉計画に対する評価と条件を提示するわけですが、その条件の1つとして、柏崎の地元企業が、どれだけこの事業に参画できているかどうかというものを検証したいと申し上げているわけです。こういったことが、やはり原発頼みの経済なのかと批判を受けるのだろうと思います。

ただ私はオープンにしてもらいたいということから、これまでのように求めているわけであって、いずれにせよ、やはり原発が立地されていない自治体、また全国の方々からは、いわゆる原発マネーという言葉をかぎかっこ付きで使われて、いかにも原子力発電所が立地している自治体が悪いことをしているかのような風潮、また原子力発電所で働いている方々が悪いことをしている、そんな風潮が出かねない。そんな状況を図らずも導きつつあるという今の状況は、先ほど申し上げたように本当に残念です。

ただ私は再稼働に当たって、柏崎市は政治的なリスクも含め、さまざまな思いの中で50年間過ごしてきたわけですので、私は十分に地元が堂々と東京電力に対して意見を言う、要望する権利があると思っていますので、それを水面下で行うつもりはないです。オープンにして、地元の発注率を高くするということに対して批判があるならば、私は受けて立ちます。

記者:今回のような不祥事があったことで、東京電力への信頼は、市長として何か変わるところがあるか。

市長:東京電力に限らず、原子力発電所を有している全電力事業者が考えなければいけない構造的な問題を抱えていると私は認識しています。

記者:柏崎刈羽原子力発電所の再稼働の是非に、どのような影響を与えると考えているか。

市長:もちろんプラスにはなるわけではないですが、マイナスになるとも考えていません。もちろん同じような事態が東京電力にもあったとすれば、これは致命的ですが、今のところないという話ですので、今の段階で、関西電力の事案が柏崎刈羽原子力発電所の6号機、7号機の再稼働論議に直接的な影響を及ぼすとは考えていません。

記者:高浜のような事例はなかったという話だが、それはあらためて調査を行ったのか。

市長:調査や確認は行っていませんが、少なくとも先ほど申し上げたように、そのようなうわさもなかったし、そのような存在がいるということも柏崎においてはなかったと考えています。

記者:それは聞いていないと言うことか。例えばあらためて前市長に電話で確認するとか。

市長:既にお亡くなりになられた市長もいらっしゃいますし、前・元市長にも確認をしていません。していなくても私が知る限りにおいてはそのようなことはなかったと思っています。

記者:今後あらためてその聞き取り調査などを行う予定は。

市長:それは私がするべき仕事ではないと思います。

記者:電力事業者と立地自治体の関係が厳しい目で見られてしまう恐れがあることに遺憾であるという認識だが、どのような点でそのように思われるか。

市長:遺憾であるという点に関しては、まず何よりも高浜の方々を中心に、地域の方々の信頼を裏切ったという点です。そして私共の立場から言えば、同じ原子力発電所を立地している自治体としては、同じような構図があるのではないかと見られかねない。そういった部分が遺憾である。

そして実際にそのようなことはないであろうと思っていたにもかかわらず、高浜で今回のようなことがあったということに関しては、今、原子力発電所を立地している自治体の長としては、もしくは議員当時から、この20数年間原子力発電所と接してきた私としては、非常に残念であるというところです。

6、7号機の再稼働が福島の復興に資するという発言に関する質問

記者:市長が以前から話ししている6号機、7号機の再稼働は、福島復興に資する、この言葉はどのような意図なのか。

市長:今の段階では具体的な数字は出ていないと思いますが、福島の廃炉、復興、補償等も含めると、21兆5千億円かかると言われています。そのうち16兆円が東京電力の責任分担だと言われています。この16兆円というとてつもない金額を稼ぐ手段というのは、今の東京電力に何があるだろうかと考えたとき、一定のボリューム、つまり金額の量を稼げる手段は原子力発電所の再稼働だということを市長就任前から申し上げてきたところです。

これは皆さんの報道の中で私が承知していることで、東電が認めている数字ではないかもしれませんが、原発1機が1日稼働すると、営業的に3億円の上がりが生まれると言われています。つまり6号機、7号機が稼働したとすると、1日で6億円、1カ月で180億円。1年間になると2,160億円になるわけですので、このボリュームは、やはり風力や太陽光、ガスの販売ではなかなか生まれてこないボリューム感なのではないかと考えています。

柏崎のスポーツに関する質問

記者:富澤選手が東京五輪への出場を決めました。新潟産大附属高校が北信越大会に出場します。この2つの活躍に対する市長のコメントを。

市長:30歳半ばを過ぎてオリンピックに出場する富澤選手のチャレンジングな姿勢に、本当に敬意を表したいと思いますし、早く直接お目にかかって、祝辞と励ましをさせていただきたいと思っています。新潟産大附属についても、監督が代わられて、県内から優秀な選手が集まってきているということで、北信越での活躍、そして選抜出場を願っています。

以上

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更新日:2020年01月31日