市長定例記者会見での質疑応答(令和3(2021)年1月6日)

令和3(2021)年1月6日(水曜日)の市長定例記者会見での報道機関の質問と、市長の回答です。

主な内容

  • 柏崎潮風マラソンに関する質問
  • 新庁舎と今年の抱負に関する質問
  • 首都圏への緊急事態宣言発出時の市の対応に関する質問
  • 原子力発電所再稼働に関する質問
  • 広報かしわざきに関する質問
  • 新型コロナウイルス感染者への生活支援金に関する質問

柏崎潮風マラソンに関する質問

記者:今回フルマラソンを開催しない理由は何か。

市長:フルマラソンも含めると、3千人近い方々がみなとまち海浜公園に集まり、密の状態が避けられなくなるおそれがあることから、今回はフルマラソンを見合わせて、千人限定で密の状態を少しでも避けたいということです。

新庁舎と今年の抱負に関する質問

記者:新庁舎での業務開始に当たっての印象と今後の抱負を伺いたい。

市長:1月4日が仕事始めで、8時過ぎに庁舎へ着きましたが、すでに市民の皆さんが1階で順番を待っている光景を見ました。市民の皆さんにとって便利で優しい市役所であってほしいと願っています。これまでの様子を見ると、おおむね受け入れていただいているという印象を持ちました。障がいをお持ちの方々から話を伺うと、まあまあ合格だという声も聞いています。市民の皆さんが集う場所でもありますので、明るく便利な環境で、残念ながらおくやみ窓口に来られる方々にとっても利便性の高い優しい市役所であってもらいたいと職員にも話をしました。

私の個人の感想では、今までと違ってフロアごとに全職員が見えるようになりましたので、これだけ多くの職員がいるのかと実感しました。これだけの職員がいることに、市民の皆さんからお叱りをいただくこともあるかもしれませんが、職員一人一人が懸命に市民の皆さんのために働いている姿をご覧いただければと思います。これだけの職員がワンフロアで机を並べて仕事をしている姿は壮観です。さらに個人的なことを申し上げると、市長室が今までより2割ほど小さくなりました。また、西と南が全面ガラスになっていて、カーテンを使わない限りは丸見えなので、春からはかなり暑くなるのではないかと思いますし、まだ落ち着かない部分があります。いろいろ気付くところもあると思いますので、直せるところは直しながら、何より市民の皆さんにとって便利で優しくくつろげる市役所であってもらいたいと思います。

私の抱負は、前にも申し上げたように、新型コロナウイルス感染症を含めて、とにかくこの困難な時期を乗り切るということです。また、原子力発電所の再稼働問題も出てきます。条件を付与しながら限定的な原子力発電所の利活用を、安全、安心を確認しながら求めていくという考えは変わりませんし、同時に再生可能エネルギーを柏崎の環境エネルギー産業として構築していくという目標を大きく掲げています。これは国の方針としても大きく掲げられていますので、国と連携しながら、強い経済の象徴として、環境エネルギー産業を柏崎で構築し始めたいと考えています。

記者:今年の抱負を伺いたい。

市長:6月までの半年は、どうしても原子力発電所の再稼働の課題が出てくると思います。私はそれよりも、新型コロナウイルス感染症を抑えたいという気持ちの方がはるかに強いですが、並行して原子力発電所の再稼働の課題にも対応していきます。何度も繰り返し申し上げて恐縮ですが、4年前の選挙のときから、原子力発電所は当面の間、日本においても柏崎においても再稼働は必要だと申し上げています。そして徐々に確実に減らしていくと申し上げて、この4年の中で、東京電力の小早川社長から廃炉計画という言葉をお話いただきました。再生可能エネルギーを柏崎の環境エネルギー産業にしていくという意味で、新たな経済を組み立て、原子力発電所を捨て去ることはできませんし、するつもりもありません。経済をしっかりと確保していかなければなりません。これは新型コロナウイルス感染症でも同様です。柏崎の経済は非常に疲弊しています。大雪が明日あたりから降るようですが、直近の問題としては、大雪が続かなければいいと思っています。私共がどう考えても仕方ない事ですが、異常気象や災害のない年であってもらいたいと考えています。

首都圏への緊急事態宣言発出時の市の対応に関する質問

記者:首都圏に緊急事態宣言が出ることになりそうだが、これによって柏崎市役所としての対応に変化があるか。また、成人式などのイベントなどへの影響もあれば伺いたい。

市長:緊急事態宣言が7日に出るという話も聞いています。正式に出た場合の話になりますが、新潟県は感染拡大地域との往来は自粛するように呼び掛けていますので、柏崎市でも私を含めて出張に行かない、お越しいただくこともご遠慮いただくという対応にならざるを得ないと思っています。市民の皆さんにも周知していきたいと思っています。

成人式は、それぞれの自治体が判断しますが、柏崎市では昨日協議しました。また協議しますが、緊急事態宣言が出された場合、今年度の成人式を行うのは難しいと思っています。今年成人の方々には、市からお祝いの気持ちをお届けすることは考えていきたいと思います。

原子力発電所再稼働に関する質問

記者:原子力発電所の再稼働は地元の同意が焦点にあると思うが、手続きとしては東京電力から市長へお願いに来ると考えてよいか。

市長:東京電力がいつのタイミングで要請されるのかは承知しませんが、東京電力がそういったことをされるのは然るべきだろうと思います。同時に私は市民の皆さんに、私としては2回の市長選挙で市民の皆さんの民意は原子力発電所再稼働のことだけで選挙が行われたと思っていませんが、2回の選挙で再稼働に対する私の考え方ははっきりと申し上げていますし、公報にも書かせていただきましたので、一定程度の民意は把握しています。また、2回のエネルギーに関係するアンケート調査でも、一定程度の方向性は出ていますので、市民の皆さんを代表する議会の方々からどういう意見が出てくるか、民間から出てくる請願や意見書などを議会がどのように判断するのかをみて、考え方を固めていきたいと思います。同時に県が進めている3つの検証、それが終わった段階から始まる県議会での議論、知事の判断なども併せて注視しなければならないと思っています。

記者:時期としては県議会の後という考えか。

市長:どちらが先か後かは私も承知しません。今の段階で柏崎市議会に何が出されるか決まっていませんし、例えば請願などが出された場合、柏崎市議会が審議されるわけです。それに対して私の考え方がまた出るということもあります。知事は、3つの検証が終わるまでは議論しないとおっしゃっていますので、あくまでも地元はこのような意見だという事を申し上げるにとどまるのではないかと思っています。

記者:東京電力と時期の話は水面下でもできていないということでよいか。

市長:ありません。東京電力もそこは慎重に考えていると思います。県の議論が始まる前に、私共に先にということは絶対あり得ないと思います。

記者:柏崎市として、今後再稼働に向けた流れの中で、市民アンケートやタウンミーティングを行うなど、市民の意見をどのように取り入れていきたいと考えているか。

市長:再稼働のことだけをもってタウンミーティングをするつもりはありませんし、アンケートをあらためて取るつもりはありません。毎年、原子力発電所に対する意見交換は、原発に反対する方々、推進する方々、一定程度容認する方々を含めて、3月下旬ごろに行っています。去年は新型コロナウイルス感染症の影響でできなかったですが、今年はできれば意見交換はあり得ると思います。国からも規制委員会からも説明があるのか今ははっきりしませんが、国や県から説明もあって然るべきだと思います。そういったものを見据えながら、柏崎市としても、市民の皆さんの直接的な意見を国や東京電力に聞いていただくのはよい事だろうと思います。私たちが主催するわけではないので、具体的なことは申し上げられません。

記者:東京電力が地元同意のために市長を訪れたときに、現在市が考えている懸念事項や、再稼働前に伝えたい点などはどのように考えているか。

市長:東京電力に対しての部分と国に対しての部分があります。新しい話題としては、むつ市の一時貯蔵施設を、電気事業連合会が結果的に共用したいというような話をむつ市と青森県にしています。むつ市長は、今まで聞いた話ではないというようなコメントをされていると承知していますが、むつ市の一時貯蔵施設は8割が東京電力、2割が日本原子力発電の所有だったはずです。私共も、福島の部分は福島の中にしばらくの間留め置くと承知していますので、東京電力が持つ使用済み核燃料は、柏崎刈羽のサイト内にあるものになります。それがむつ市もしくは六ヶ所村に運ばれるわけですが、むつ市が共用化されることによって柏崎の使用済み核燃料が運ばれるスペースが足りなくなるのではないかという懸念を持っていました。それは東京電力に確認し、十分あるということでした。共用化することに関する是非は申し上げられないですが、ある程度安心しています。国に対しては、避難経路と実効性ある避難計画を申し上げていますが、国も非常に進んできていると思っています。そして、柏崎市と刈羽村の避難計画のみならず、避難経路の整備を国も方向性として打ち出し始めています。これは、ずっと国に申し上げてきたことに対応していただいたのだと思います。柏崎は泊原発と雪の質が異なり、重いということも国に伝え、国もできる限りのことを今進めていると承知しています。8号バイパスもめどが見えてきている部分があります。また、252号線の南鯖石郵便局前のクランクの解消にも県から調査費を付けていただき、動き始めたところです。

避難計画に関して、バスや船舶による避難も含めて、お年寄りが多い中で本当にこれができるのかということを何度も申し上げています。具体的なものとして、自衛隊の大型ヘリや大型船舶による避難などを国にも話しましたし、昨年末には敦賀の舞鶴に行って地方総監に避難時に対する要請もしてきたところです。できる限りのことを国からしていただいていると思いますし、できる限りのことを私も国に要請しているところです。また、いろいろな方々のご意見を伺いながら、より実効性のある避難計画をベースに、再稼働の議論が進めばありがたいと思っています。

記者:原発から30キロ圏内での事前了解権を広げようという研究会が議員の間であるが、事前了解権を拡大する考えをあらためてどう考えるか。

市長:原子力発電所から30キロ圏内の自治体の方々が、協定を東京電力と結ぶことに関しては、然るべきだと思っています。しかし、その協定の中に事前了解権を含むとするならば、それは違うと申し上げています。柏崎刈羽は誘致以来51年という年月があります。交付金も含めてよいこともありましたが、反対と賛成に分かれて過ごしてきたというマイナスも非常に大きいです。プラスマイナスを含めて50数年過ごしてきたという地元、まさに立地自治体と周辺自治体とは違いがあって然るべきだろうと考えています。

広報かしわざきに関する質問

記者:広報かしわざきの市長随想がなくなったのは何か理由があるのか。

市長:結論から申し上げると、2月号から再開します。

現在、町内会に市政協力費の削減のお願いをさせていただいています。数年前までは広報かしわざきを月2回発行し、町内会の方々から各戸に配布していただいていました。現在はその作業が1回になっていますが、2回の配布に対しての市政協力費をお渡ししています。単価は県内で柏崎市が1、2番の高さです。配布が1回になったので、協力費の削減をさせていただきたいとお話させていただいています。町内会から見れば、市政協力費が町内会の運営費の一部になっているという声もあり、それは理解するところもありますが、他の自治体に比べると柏崎市の単価がかなり高いので、見直させていただきたいとお願いしています。そのときに、広報かしわざきにある市長随想はやめて、それよりも有用な情報を載せればよいというお叱りをいただいたので、一旦任期も終わるので終了させていただきました。再開するのは、多くの方々から市長随想の再開を望む声をいただいたので、またお叱りをいただくかもしれませんが、2月から再開させていただきたいと思います。

記者:市政協力費の単価はいくらなのか。

市長:1,740円です。

新型コロナウイルス感染者への生活支援金に関する質問

記者:12月の定例会議で、新型コロナウイルス感染症の陽性者と同居家族に対する生活支援金という制度を始められたが、その意図をあらためて伺いたい。

市長:ご懸念、ご心配やお叱りをいただいています。言われた言葉をそのまま申し上げると、10万円を目当てに新型コロナウイルス感染症にかかったほうがよいという人が出てくるぞというものなどです。私は、そんなことはあり得ないと思います。新型コロナウイルス感染症にかかるということに罪はなく、悪いことをしているわけではありません。たまたまかかってしまったというお気の毒な方です。法律に反した行動をして、その結果新型コロナウイルス感染症に感染してしまったということならば、もちろん救済もしませんし、お気の毒という気持ちもありません。ご家族の経済的な負担もかなりのものになるという声を、小学校のクラスターのときに強くいただきましたので、柏崎市民全体の気持ちとしてお出ししたというところです。先行している自治体がいくつかありましたので、参考にしながら制度設計をしたつもりです。

記者:これまで小規模事業者への支援金やGO TOキャンペーンなど、議会で補正予算が成立するたびにプレスリリースされていたと思うが、今回の生活支援金は報道機関向けの発表はなかったと思う。これはなぜか。

市長:正直に申し上げます。先ほど申し上げたようにいろいろなご批判があります。陽性者やそのご家庭に対しても、差別や誹謗中傷めいたものがいくのではないかというご心配をされる方もいました。報道機関の方には申し訳なかったのですが、できれば報道していただきたくなかったというのが正直なところです。陽性者やそのご家族の方々にネガティブに働くことを避けたとご理解いただければと思います。

記者:この制度ができてからネガティブな反応は何か市長の耳に入っているか。

市長:10万円のためにわざわざ首都圏に行くような人がいるのではないか、愚策だという内容のご意見がありました。

記者:陽性者やその家族に対する差別や中傷が起きているという情報はあるか。

市長:承知していませんが、私としてはそういう反応が出てくることそのものが残念だと思います。

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更新日:2021年01月19日