地域活動に外部人材を活用しませんか

人口減少、少子高齢化が社会問題となる中、地域活動の担い手確保が難しくなっています。

そんな中、「地域おこし協力隊」という地域外の人材(ソトモノ)を受け入れ、一緒に活動している地域があります。

2名の隊員を受け入れている矢田地域と、隊員のサポートに入っているまちづくりコーディネーターに話を伺いました。

(注意)「地域おこし協力隊」とは、都市部などに住んでいる方が地方に移住し、地域づくりを支援する制度です。詳しくは、総務省のホームページをご覧ください。

今回お話を伺ったのは

写真:インタビューをした石黒さんと辻本さん

左:石黒さん、右:辻本さん

石黒 芳和(いしぐろ よしかず)さん

  • 矢田営農組合代表
  • 原酒造 杜氏
  • 矢田の地域おこし協力隊導入の中心メンバー。矢田営農で活動する隊員のサポートを行う

辻本 早紀(つじもと さき)さん

  • 奈良県出身
  • 令和2(2020)年、大阪の大学を卒業後に柏崎市へ移住
  • NPO法人aisaのコーディネーター
  • 市民活動センターまちからで勤務し、防災教育の推進や市民活動団体の支援などを行う

インタビュー

地域おこし協力隊が来る前、地域ではどのような取り組みをしていましたか

石黒:集落の農地をどうするのかについて地域住民で話し合い、平成19(2007)年に矢田営農組合を立ち上げました。米だけでなく、特産品として枝豆やマコモダケを栽培し、集落の活性化に取り組みました。また、従業員の繋がりの中で、外国の方と酒造りと米作りを通して交流し、今でも関係が続いています。

地域の10年後を考えた時、間違いなく、人口減少と少子高齢化は進んでいます。そのため、外部から人を呼んだり、関わりを持ったりすることを考えました。

矢田営農組合の納涼会に地域外の人を招いているのは、外部との関係作りのためです。

写真:枝豆畑の中に並ぶ矢田営農のスタッフの皆さん

矢田営農組合

写真:インタビューに答える眼鏡をかけた男性

インタビューを受ける石黒さん

なぜ地域おこし協力隊を受け入れることになったのですか

石黒:以前、関わる機会のあった柏崎リーダー塾のメンバーに、地域おこし協力隊制度を教えてもらいました。率直に面白そうだと思ったのと、集落内の高齢化もかなり進んでいたので、協力隊が入ることで、一時的にでも地域住民の気持ちに火が付くのではないかと考えました。

協力隊の前段として、田舎暮らしのインターンで学生3人を受け入れました。あの時は、地域が非常に活気づいたと感じました。学生3人が女性だったこともあり、特に地域の女性たちが地域の活動に関わるきっかけになりました。集落に灯りが点いた感覚というのでしょうか。
その学生とは、矢田営農組合の納涼会にZOOMで参加してくれたり、地域の運動会に参加しれくれたりと、関係が続いています。

インターンを経ることで本格的に住民の気持ちに火が付き、協力隊と一緒に取り組むという事をみんなが具体的に考えるようになりました。その後、市やNPOに入っていただき、順調に話が進んでいきました。当初は、農業の隊員2人を募集しましたが、途中で地域の旧商店活用の話が出たため、農業1人、商店1人という受け入れになりました。

写真:民家の庭で住民と話す3人のインターン生

令和元(2019)年のインターン

画像:地域の道路を自転車で縦一列に並んで走るインターン生の写真

インターン生が作成した冊子の1ページ

矢田地域の隊員はどのような活動をしていますか

石黒:野々垣隊員は、着任から1年半が経過し、営農で枝豆の栽培・収穫に携わっています。朝早い作業もありますが、頑張って取り組んでいます。協力隊は移住者であるため、近くで支えてくれたり、指導してくれたりする人がいません。そうした状況も踏まえて関わるようにしています。

山田隊員は、旧商店の活用だけでなく、自身の専門分野である染物の技術を活かし、地域の祭り衣装の製作にも取り組んでいます。また、営農の手伝いをしたり、イベントの企画をしたりと積極的に動いています。

2人の隊員は矢田地域を中心に活動していますが、中通地域全体にも活動の広がりがあると良いと思っています。ソトモノとして、どのように地域を見ているのか、新たな取り組りみのアイデアなどを地域住民にどんどん伝えて欲しいと思います。

コーディネーターから見た矢田地域の印象は

辻本:矢田地域へサポートに入った当初、住民に集落内を案内してもらいましたが、地域作りに対する住民の熱意が印象的でした。それも、中心メンバーだけでなく、住民全体を巻き込んでいることが感じられました。ミーティングに参加した際には、初めて会う方も気さくに声をかけてくれて、ヨソモノに対しても構えず、オープンな雰囲気を感じました。

石黒:協力隊が入る以前から、地域外の方が納涼会に参加しても、特別身構えない地域でした。また、外国人が地域に来た時も、みんなが片言でコミュニケーションを取っていので、そうした経験が雰囲気として出ていたのかもしれません。

隊員に対してどのようなサポートをしているのですか

辻本:コーディネーターは、市・地域・隊員の間に入る潤滑油のような役割です。三者の思いを聞きつつ、より良い関係性が構築されるよう調整役をしています。

例えば、活動の中で生じるさまざまな相談事への対応です。必要に応じて、隊員と地域とで話し合う場を設けるなど、第三者の立場で、その時々の課題が解決されるよう取り組んでいます。また、単純に人手が足りないときにイベントや作業の手伝いに入ったこともありました。

地域おこし協力隊を受け入れて、地域に変化はありましたか

石黒:まず、行政やNPOなどと一緒に取り組む地盤ができたことが大きいと思っています。地域だけではうまくいかないことも多いので、さまざまな主体と取り組むことは大切だと思います。

商店が活用されることで、気軽に立ち寄れる場所ができました。1人暮らしの高齢者が、お茶飲みに寄れる場所があるというのは、集落として非常にありがたいです。そうでなければ、ずっと家に籠った状態になると思います。

辻本:住民から、家では家族との会話だけになってしまうので、外に出て住民と話をするのが発散の場になっているという話も聞きました。

石黒:これまで、住民同士が関わる機会は、地域行事や道普請などの作業くらいでした。同じ矢田地域内でも地区が違えばさらに会う機会が減ってしまいます。野々垣隊員は農業だけでなく、パソコン教室を開いてくれて、住民同士が顔を会わせる機会が確実に増えました。

写真:野々垣隊員が地域住民にパソコンを教えているところ

パソコン教室

写真:山田隊員が地域住民と折り紙をしているところ

折り紙のサークル活動

ソトモノを受け入れる上で、大切にしていることは

石黒:家族や知人が近くにいないという状況は理解していますが、ソトモノだからといって特別気を付けていることはありません。自分の気持ちをしっかり隊員に伝え、相手の長所や短所を認めることなど、人と人とのコミュニケーションを大切にしています。腹を割っていろんな話ができるよう、家の夕食に隊員を招くこともあります。

隊員のサポートで大切にしていることはありますか

辻本:隊員は、地域住民の一員として馴染んでいますが、住民には言いづらい事もあると思います。抱え込まず、気軽に話せる相手になれるように努めています。特に、地域おこし協力隊は、家(地域)と職場がほとんど一緒になってしまうので、時には地域外ともつなげて、広い視野で活動できるように促しています。

隊員を受け入れていなくても、地域活動の相談に乗ってもらえますか

辻本:市民活動センターまちからで、まちづくりコーディネーターが伴走支援を行っています。窓口に来てもらっても、電話相談でも結構です。支援メニューが決まっているわけではないため、個別の状況に応じた支援を行います。

例えば、過去には地域の中での福祉活動をしたいという相談がありました。やりたいことがきまっておらず、何をしたら良いか分からない状態や、地域に対する問題意識を感じているだけの段階で来てもらっても構いません。気軽に相談してください。

写真:NPO法人aisaの辻本さんが相談対応をしているところ

相談対応の様子

写真:市民活動センターまちからの外観

かしわざき市民活動センターまちから

こんな時は気軽にご相談ください

地域おこし協力隊など、ソトモノと関わる地域活動に興味がある

柏崎市市民生活部市民活動支援課活動推進係

地域を良くするために何かしたい、同じ思いの仲間とつながりたい

かしわざき市民活動センターまちから(指定管理者:NPO法人aisa)

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更新日:2021年11月01日