旧高柳中学校区地域懇談会を10月19日に開催しました

高柳地区の皆さんが、地域からのテーマや自由懇談など、さまざま意見や要望を市長と語り合いました。

日時

令和3(2021)年10月19日(火曜日)午後6時30分~8時30分

場所

高柳コミュニティセンター

参加者数

42人

市の出席者

市長、総務課(課長、係長)

懇談概要

市長の地域に関する施策の説明(市長)

「新型コロナウイルス感染症の状況」「ワクチン接種の状況」「路線バス・スクールバスの運行」「市内の児童生徒の推移と見込み及び適正な学校規模の考え方」「高柳地区の市の事業」「じょんのび村の状況」等について説明しました。

地域からのテーマ

事前に提出されたテーマについて、市長が回答し、その後質疑を行いました。

説明者とは「地域からのテーマ」の趣旨を説明した方です。

じょんのび村の今後について

説明者:じょんのび村の存続に対し、ご尽力いただきありがとうございます。新型コロナウイルス感染が続いており、さらに経営面で厳しい状態となっていると思われます。観光業に精通した経営者を募集し、新社長が決まって、安心し期待をしています。
まずは、新しい社長が思い切った経営ができるような体制を整えていただきたいと思います。また、その結果に対してしっかりチェックし、もし間違った状況になったときには、素早く是正するシステムを作ってほしいと思います。
今は、人口減少やお客様の志向の多様化が非常に進んでいると思いますので、それぞれのところで努力し、「じょんのび村が大好きだ。ないと困る。」と思うファン(応援団)をつくることが必要です。大変なときでありますが、早く経営面を確立して、長く存続するような体制を取ってほしいと思います。
お客様がいっぱい来れば、高柳の雇用の場が広がり、場合によっては若い人が住んでくれるかもしれません。本当に期待しています。

市長:吉村新社長が作られた計画書の事業理念は、「お客様のためにお客様の役に立つことを考えよう」「地域のために連携して活性化へ」「未来のために持続可能な事業に取り組もう」です。また、経営収支の健全化では、2024年3月期の黒字化と書いてあります。そして、大事なことは、後継者、従業員の育成と書いてあります。はっきりと黒字化すると言ってらっしゃるわけですので、私は吉村社長に大いに期待しているところであります。
全国で「じょんのび村」の宿泊プランが売られることになります。「じょんのび村」にお呼びして体験してもらい、販路拡大を既に始めております。ホームページをリニューアルして直販比率を上げることを考えています。また、物販が弱いことから、オンラインで買い物ができる企画もされており、オンラインツアーも考えておられます。
「やませみ」も再開したいと思います。また、シンボルのつり橋にイルミネーションを付けて人を集めることも考えています。いろいろなアイデアを具体的にし、数字を読みながら計画に書いてあります。このようなことは大事なことです。
吉村社長はバイタリティーにあふれるアイデアに富む方ですので、是非、高柳の方々から吉村社長に協力していただき、皆さんと一緒に、このじょんのび村を何とか黒字化して、つなげてまいりたいと思います。

高柳地域における子育て支援体制について

説明者:人口減少に伴い、教育環境について今後どのような取り組みを行っていくのかについてです。
まず、小規模校での教育環境の考え方です。現在、高柳小学校の児童数は9名で、今後の推移を見ていくと、統合という話がいずれ出てくると感じています。柏崎市の教育計画を見ると、キャリア教育よりも柏崎の自然・文化・伝統に触れる活動を重要項目としています。高柳は、まさにこの教育計画にふさわしい地域、教育環境にあると思っています。
高柳小学校の児童は先生方の熱意もあり、また、地域で子どもを育てるために、匠や師匠など大勢の方のご協力があるおかげで、子どもたちの成長を見守り人間性を育てていただいています。また、小学校の周辺や環境を見ても、さまざまな設備が整備(診療所・消防署・金融機関・商店・こども自然王国・門出和紙・狐の夜祭りなど)され、伝統や文化が残っており、教育を学ぶには最高の環境だと思いますので、高柳小学校を学区の中心にできたらいいと思っています。
しかし、少子高齢化の時代であって、なかなか物事がうまくいかないのは分かっています。二年前に高柳中学校が第五中学校へ統合となり、子どもの数が大勢になって、教育環境にはよかったのかもしれませんが、その反面、精神的な面で苦悩している場面もあると思います。小規模校や大規模校のそれぞれのメリット、デメリットがある中で、今後、学校区をどうしていくかは最大の課題であると感じていたところ、「児童生徒数の推移と見込み」の資料をいただきました。
今後の取り組みとして、学校区等審議会の立ち上げを視野に入れながらとありますが、実際にいつ頃取り組んでいただけるのでしょうか。また、メンバーの選出は分かりませんが、親御さんや地域の声も取り入れてほしいと思います。
児童生徒数の減少は前々から分かっていたことですので、もっと早く学校区の見直しの取り組みをしていただけたらと思っています。

市長:少人数教育で確かに良い面もたくさんあります。しかし、少人数であるがゆえに競争したりとかチームで力を合わせたりというような教育活動ができないというデメリットもあります。もちろんメリットがあるのかデメリットがあるのかは、皆さんそれぞれの価値観や判断によることであると思いますが、実際そういうことがあるわけです。
学区等審議会の立ち上げを決めたわけではありませんが、もっと早く学区等審議会を立ち上げてもらいたかったとお話を伺いました。正直なところ、学区等審議会を立ち上げたら統合が決まってしまうから開かないでほしいとおっしゃられるのかなと思っていました。冷静なそして客観的なかつ地域の事情を、公の場で地域の声を聞きながら審議してもらいたいというお声のように解釈をさせていただきました。
お手元の資料の中学校の生徒数をご覧ください。第五中学校は、校舎ができたばかりです。高柳と統合しました。しかし、5年後、全校で25人です。多分これより増えることはないでしょう。ここから柏崎翔洋中等教育学校に行く方が出てくると、この数はさらに減ります。あと5年して全校が25人、1学年平均して8人か9人、半々として男子が4人、女子が4人。部活動もいろいろな活動もなかなか難しい現状が出てきます。小学校は、なるべく地域に残したいと思い活動させていただきました。中学校は、当初から一定規模があるべきだと申し上げています。中学校の時期は、社会性を求められる時期、人間関係を学ぶ時期です。その人間関係が良いときも悪いときもあります。しかし、良いときも悪いときも含めて、中学校は、一定規模の中で社会性を身につけるべきだと考えています。また、部活動など子どもたちのためには、中学校は一定規模あった方がよいと思います。
今、高柳小学校に目を転じてみれば校長先生、教頭先生、先生方2人全部で確か4人のはずです。複式学級という現状のクラスです。子どもたちにとってどういった教育環境がよいのか。確かに自然の中で地域の中で育てるということも大事だと思います。小学校がどうあるべきなのか。中学校がどうあるべきなのか。学区等審議会を立ち上げるときには、ぜひとも地域の方々に入っていただいて、地域の声を反映しながら議論を進めてまいりたいと思います。

説明者:高柳保育園の休園に伴う今後の課題についてです。現在、高柳保育園に通っているお子さんは3名です。保育を必要としている家庭がある以上、高柳に保育園を本当は残したい思いが一番でありましたが、残念ながら休園ということで鯖石保育園にお子さんが行くことになり、地域として保育園が無くなるのは寂しいことです。時代の流れで仕方がない部分もあるかとは思います。その中で、鯖石保育園に行かれる親御さんの気持ち、要望を聞いていただいて、良い形で保育園に通うことができたらいいと思います。
また、未就園児に関しても、幸いにも高柳には、高柳を選んで定住されている方、子どもを授かってこれからも高柳で子育てしたい方、地域おこし協力隊の方など大勢いらっしゃるし、そのような若い世代の方たちが、ここを選ばれるということは、高柳が住みやすい環境だからだと思いますので、子育てをしていくために何が大切なのかを考えていただけたらと思っています。
休園中の高柳保育園の今後の在り方について、8月に行政の方から2年間は建物の維持管理をするとお聞きしましたが、どのような管理をされるのか。また、保育園を再開する場合の基準を教えていただきたいと思います。
さらには、未就園児の対応について、例えばサポートをどこまでしていただけるのでしょうか。
10月2日に鯖石保育園に行かれる親御さんとそれ以前の親御さん、子育て支援部会のメンバーで、高柳で子育てをしている問題点などのヒヤリングをしました。さまざまな事情があるわけですが、高柳に何かしらの子育てをしやすい環境をぜひ作っていただきたいとの要望がありました。子育て部会も何かしらのお手伝いができる体制を頭に入れながら活動をしていきたいと思いますが、高柳だけでなく、市全体としても子育てしやすい環境づくりが必要だと思います。

市長:保育園はさらに悩ましいです。保育園に歩いて行けませんので、送迎は必要です。今、鯖石保育園に通っている方、これから鯖石保育園に行こうかと考えている方もいらっしゃるだろうと思います。現在、他の市立の保育園で、少し離れた所からタクシーで保育園に通っております。タクシーは、柏崎市が出していますが、0歳,1歳,2歳は乗せられません。ということになると、未満児の送迎は、なかなか難しいです。地域の方々から「少しでも可能性があるなら、休園という形にしてもらいたい。」というお話を聞かせていただいたので、今の段階では、休園という形にさせていただきました。休園の間は、ガスや電気等も使えるような状態にして、復活できるようにしています。
もし、子どもさんの数が増えて、どのくらいになったら休園ではなく復活できるのかということになれば、これも基準があって、おおむね20人です。しかし、この20人に至らなかったとしても、休園状態を解いて復活することがあるかもしれませんが、少なくとも、今の状態が続くならば、残念ながら休園を続けざるを得ないというところであります。
地域の方々による未満児等の保育を、こういった形でできないだろうかというご提案がありましたら、ぜひお知らせいただきたいと思います。行政としても、できる限りのバックアップはさせていただきたいと考えております。

自由懇談

学区の統合について

参加者:学区等審議会の統合を進めるという案について、私は別の考え方を持っています。柏崎市の教育は、キャリア教育よりも、伝統・文化を大事にする。高柳は、ふさわしいと思っています。
そこに目を向けるということと、子どもたちに何が必要かを見ていくときに、なぜ違うような政策になっていくのか、いつも不思議です。
学区を一つにまとめると、どうしても今の小学校や保育園のように、ここでは育てにくくなっていきます。高柳だけではなく、海や山の近くでも同じかと思います。何年か後には、市民は皆中心部に集まっていき、柏崎の魅力的な所といって発信したいとしても、高柳のような所からは人がいなくなってしまいます。逆の方向にいっているような気がします。
学区に関して、市の中心の部分は見直しがあったとしても、それぞれの小さな地域は、保育園→小学校→中学校の一貫教育を一つの建物内でやってみてはいかがでしょうか。地域内に保育園や小・中学校があることで、子育てがやりやすく安心して学校に通えることから、地域で働けるようになると思います。実際新しい人が高柳に入ってきていますが、保育園や学校が遠いため、高柳に根付かず、離れていってしまいます。
中心部と自然が残っている地域は、分けて考えることができないものでしょうか。地域も子供たちも現役世代も大事にするようなアイデアをお願いしたいと思います。

市長:まず、申し上げておかなければならないことは、学区等審議会を立ち上げるということは、決まっていることではありません。立ち上げたとしても、統合を前提として学区等審議会を立ち上げるわけではありませんので、誤解のないようにお願いしたいと思います。
とはいえ、今の子どもさんの数や、保育園・小・中学校に通われている数を考えると、統合というのも当然、頭に入れなければなりません。
地域の中、自然の中で育てることの意味や、大切さはご意見のとおりだと思っています。
ただ、現実問題、柏崎市の人口は、今年中に8万人を割るかもしれません。どこが増えているかといえば、東京です。日本全体では、東京に集中して、事実柏崎の人口も30年間で1万7千人減っています。この流れは、残念ながら変えられない、まぎれもない事実です。しかし、その流れを少しでも緩やかなものにするよう、何とか考えていかなければなりません。
確かに、保育園・小・中学校全て一緒になるのは、いいのかもしれません。例えば、五中に鯖石小学校、鯖石保育園を統合するという考え方も、今後出てくるでしょう。
はっきりとした答えを皆さんにご提示できないもどかしさがありますが、人口減少、子供の数が減っている中で、子どもたち自身のことを考えますと、保育園・小・中学校の在り方を考えなければならないと思っています。少人数学級のよさもありますが、何よりも一定程度の友達の中で教育を受けた方が、子どもたちのためになると考えています。

定住促進について

参加者:定住促進に向け、「働くところ」「住むところ」「学ぶところ」の三つの柱を考えています。
「働くところ」は、柏柳の里などの大きな雇用の場があり、じょんのび村やこども自然王国の交流観光施設の雇用もあります。じょんのび村は、新社長の下で新しい事業計画が展開されますので、今までのような縮小方向でなく、売り上げや集客など外に打って出るような大きなものになっていくことを期待しています。それによって、直接的な雇用が望まれます。
また、じょんのび村に期待するのは、直接的な雇用だけでなく、地域への波及効果。じょんのび村の立ち位置は、DMO=観光地域づくり法人、地域で稼ぐというのを期待します。それによって、ビジネスチャンスや生活基盤が生まれると思っています。
「住むところ」としては、二点あります。
一つは、公営住宅の収入要件の緩和。もう一つは、市の空き家バンクの登録促進です。この二点を検討していただきたいと思います。
公営住宅については、じょんのび村やこども自然王国の勤務者が、収入要件を満たさないため、せっかく近くに住宅があるのに、入れません。ぜひ収入要件を緩和してもらいたいと思います。
空き家バンクについては、せっかく市の良い制度があるのに、認知度が低いと思います。高柳では1棟です。柏崎全体でも10棟未満の登録だと思います。まずは、認知度を上げる取組を検討してほしいと思います。住むところは、移住者や定住者を迎え入れる際に大事になってくると思いますので、一考していただきたいと思います。
「学ぶところ」は、子育て部会の方々がおっしゃったとおりです。少人数教育のメリットは最大限生かす、デメリットは最小限に減らす取組が、まだ一考できると思っています。統合などが議題に上がるだけでなく、今までにないような部分も一考してほしいと思います。
「やっても無駄」や「何をしても無理」という発想でなく、何とかできることはないかと自分たちで変えていこうとしている姿は、共感されると思われます。まちづくり・地域づくりに関わる姿が移住先を決めるときの大事な要素になると思いますし、高柳で脈々と続いている力がそうさせていると思います。

市長:「働くところ」については、じょんの村は、新社長の下、転換し・拡大し、雇用を生み出せるように、今走り出しました。何よりもお願いしたいのは、新社長が決まったから大丈夫だ、ではなく、皆さんも、私たちも一緒になってやっていかなければならないということです。
「住むところ」公営住宅については、さまざまな方に声掛けはしていますが、残念ながら、住んでくれる方がいないというのが現状です。基準についても、他の地域にも公営住宅があり、高柳だけ基準を下げるのかということもありますので、もう少し勉強させていただきたいと思います。
空き家バンクについては、建築住宅課に確認したところ、柏崎市は空き家バンクの登録数やマッチング数は県内一位です。高柳にある空き家とバンクへの登録がなかなか進んでいないかもしれませんが、市内全域でいえば、県内一位です。
皆さんへの周知が足りないということであれば、宅建協会とも協力してまいりますので、皆さんにもお願いしたいと思います。
他の地域にない思いや意欲・アイデアをお聞かせいただいて、何とかしたいという気持ちが伝わってきます。若い方が意見を言ってくださるところが、高柳のよさだと思います。今後も、意見交換を続けさせていただきたいと思います。

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更新日:2021年12月22日