令和5(2023)年度購入の絵画作品

ソフィアセンター(柏崎市立図書館)では、毎年冬期間に市内外の方から一足早く春を感じてもらい、暖かい気持ちになっていただくことを目的に「花」をテーマに絵画を中心とした展示会を開催しています。今後も市内外の多くの方に鑑賞していただき、絵画を通じて、当市のPRや集客を図るために活用することを目的として、「花」をテーマにした絵画を購入することとなりました。

柏崎市美術品購入選定委員会に諮り購入する作品を選定します。

絵画の概要

作品名:「肥後椿」(油彩・板 サムホール)

作者

熊谷守一 1880年(明治13年)4月2日生まれ、1977年(昭和52年)8月1日没

日本の美術史においてフォービズムの画家と位置づけられている。しかし作風は徐々にシンプルになり、晩年は抽象絵画に接近した。富裕層の出身であるが極度の芸術家気質で貧乏生活を送り、「二科展」に出品を続け「画壇の仙人」と呼ばれた。勲三等(辞退)、文化勲章(辞退)。

作品概要

1956年、熊谷守一は76歳の時に脳卒中の発作をおこし、それ以来長く立ったり歩いたりすることが困難となった。以後、写生旅行にはいかず、当時豊島区に構えていた自宅の庭のあちこちに腰掛ける場所をつくり、四季折々の植物やいきものたちを、ただじっと見つめながら過ごした。その過程でこれ、と思ったときには、いつも腰につけている袋からスケッチ帖を取り出しては描きとめており、それらのスケッチを基に、夜の画室で油絵や日本画を制作するのであった。本作に描かれている肥後椿も、恐らく熊谷の庭で育ち、咲いたものだろう。椿の花は何度も描かれているが、花びらや花糸に特徴のある肥後椿が作品に登場するのは、1965年頃からである。現在では美術館となり、ほとんどが失われてしまった熊谷の庭だが、作品を通じて、彼が愛情をかけ育てた植物やいきものたちの生き生きとした様を、今でも感じることができる。(笠間日動美術館学芸員監修文)

購入金額

1800万円

購入方法

選定委員会の答申を踏まえ、特命随意契約により購入。

作品名:「太師堂の枝垂桜」(紙本・10号)

作者

中島千波 1945年(昭和20年)10月21日生まれ。

1971年(昭和46年)に東京芸術大学大学院を修了。大学在学中の1969年(昭和44年)の第54回院展に「窓」を初出品、初入選。以降、数々の賞を受賞した。シリーズ作として「衆生」「形態」などを生み出している。東京芸術大学名誉教授、日本美術家連盟常任理事。

作品概要

愛知県上浮穴郡久万高原町中津西村における西村太師堂のしだれ桜を描いたとされる。

購入金額

525万円

購入方法

選定委員会の答申を踏まえ、特命随意契約により購入。

柏崎市美術品購入選定委員会

選定委員会設置の目的

新潟県柏崎市財務規則(平成16年規則第5号)別表第6に規定する財産の買入れに係る金額を超える美術品を購入するに当たり、その選定及び評価を適正かつ円滑に行うことを目的としています。

選定委員会の根拠となる要綱

選定委員

選定委員会開催状況

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会 文化・生涯学習課 文化振興係

〒945-0051
新潟県柏崎市東本町一丁目3番24号
電話:0257-20-7500/ファクス:0257-22-2637
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更新日:2024年03月04日