柏崎市名所案内「お光(みつ)・吾作(ごさく)の碑」

悲恋物語「佐渡情話（さどじょうわ）」

寿々木米若の浪曲「佐渡情話」で全国に紹介され、地元では柏崎の船頭藤吉と佐渡の小木の娘お弁との悲恋の物語として伝えられています。

隣りには、与謝野晶子の「たらい舟荒波もこゆうたがはず番神堂の灯かげ頼めば」の歌碑があります。

浪曲『佐渡情話』で有名な「お光・吾作」の実在のモデルと伝えられている、小木の娘「お弁」と番神の漁師「藤吉」が深い恋仲となり、その逢瀬の場所がこの松の下と云われています。

しかし、熱烈な思慕の情も悲恋に終わり、後世にお弁を哀れんだ村人たちが、この松を「おべんが松」と呼ぶようになりました。

世も移り変わり、今では縁結びの松として知られています。この由緒ある松も永年の風雪により枯れ倒れてしまいましたが、その根元から新たに伸びた松があり、現在も悲恋物語の象徴として偲ばれています。

藤吉は、仕事で佐渡に滞在中、お弁と恋仲になりましたが、藤吉には柏崎に妻子がいました。柏崎へ帰った藤吉を忘れられないお弁は、「たらい舟」に乗って毎晩藤吉に会いにきました。

お弁の熱意が恐ろしくなった藤吉は、嵐の夜にお弁が目当てにしていた番神岬の灯火を消してしまいました。

お弁は目標を失い難破し、数日後そのなきがらは青海川の海岸に打ち上げられました。

その場所に滝が落ちていたので、その滝を「おべんが滝」と呼ぶようになりました。

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