在日米国大使館政治部一等書記官が拉致被害現場(柏崎中央海岸)を視察しました(2022年1月20日)

写真:小雪まじりの中、桜井市長の案内で中央海岸を視察するブヨン・リー一等書記官と東方麻由子政務補佐官

令和4(2022)年1月20日(木曜日)の午後、在日米国大使館政治部の北朝鮮問題担当者ブヨン・リー一等書記官が、北朝鮮による拉致被害者である蓮池薫さん、祐木子さん夫妻が拉致された柏崎中央海岸を視察しました。
在日米国大使館職員による拉致現場の視察は初めてです。

視察会場となったみなとまち海浜公園東側駐車場(西港町・シーユース雷音脇)では、小雪がまじる中、拉致現場を遠望するリー一等書記官に、櫻井市長は「拉致事件当時の柏崎中央海岸は、夏場は海水浴場として市民や県内外の海水浴客から親しまる憩いの場で、海水浴客でにぎわうシーズンの夕方に、このような悲惨な事件が起きることなど予想だにしなかったこと」「昭和50年代と現在では、拉致現場周辺が大きくが様変わりしていること」などを説明しました。

また、新潟県警察本部の協力を得て、拉致事件の概要説明も行われました。

拉致現場視察後、蓮池薫氏を交えた会談が行われました

写真左から、櫻井市長、蓮池薫氏、在日米国大使館政治部ブヨン・リー一等書記官、東方麻由子政務補佐官

視察後、柏崎市役所で、リー一等書記官と、蓮池薫氏、櫻井市長による会談が行われました。

会談の冒頭、櫻井市長は、昨年8月に在日米国大使館に伺い、バイデン大統領宛メッセージをお渡しした際の対応や、今回の訪問に対するお礼を述べ、「今年は日朝平壌宣言から20年目となる。拉致問題の全面解決のため、日本国政府の取り組みに対し、米国政府からの力添えをいただきたい。」とリー一等書記官に要望しました。

また、蓮池薫氏は「核やミサイルなど北朝鮮を取り巻く問題がある中、拉致被害者家族は高齢になっており、これまで以上に米国政府の協力をお願いしたい。」と要望しました。

これに対し、リー一等書記官からは「今回の視察で、拉致問題がいかに深刻であるか、さらに理解を深めることができた。拉致問題は首脳会談や国際会議でも米国政府として取り上げてきた。米国政府は、この問題の即時解決に向け、日本政府と協力し、拉致被害者家族とも連携して取り組んでいく。」との発言がありました。

その後、会談は非公開で行われました。

会談後の記者会見では、蓮池薫氏から「拉致問題を専門にしている書記官から拉致現場を視察してもらい、米国政府が本気で取り組んでいることを改めて実感した。日本政府としてもこの問題の解決に向け主体的に取り組む必要がある。膠着している現状を打破するため、いろんな意見を出し合い、新しい道を見い出したいという思いは、リー一等書記官にも伝わったと思う。とても有意義な話ができた。」との話がありました。

櫻井市長からは「リー一等書記官は拉致現場を見られて、よりリアルな実感として受け止められていた。今後、在日米国大使館の大使、公使にぜひ福井県小浜市、佐渡市、新潟市、柏崎市の拉致現場を視察していただき、そこで感じたことを発信していただきたいと申し上げた。現地視察にも意義があったが、蓮池氏とリー一等書記官の2人の間で拉致問題解決に向けた率直な対話が交わされたことはとても大きな意義があった。」等の報告がなされました。

今後の取り組み

  • 令和4(2022)年9月に日朝平壌宣言から20年の節目を迎えることから、福井県小浜市・佐渡市・柏崎市による拉致被害者関係市連絡会では連携を強化し、拉致問題の全面解決に向け、さまざまな取り組みを展開し、発信します。
  • 拉致被害者である蓮池薫氏からの協力を得て、市内中学校での拉致問題講演会を実施し、若年層市民に対する、この問題の風化防止に努めると共に、人権尊重の教育を推進します。

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更新日:2022年01月27日