柏崎の企業を知り、柏崎で「働く」
「都市部の企業の方が魅力的だ」と思っていませんか。企業の魅力はさまざまですが、「働きやすさ」も魅力の1つです。市内でも、働きやすい環境づくりに取り組んでいる企業はたくさんあります。その中でも、働きやすさを国に認められた企業を紹介します。
このマーク知っていますか?

【ユースエール認定】
若者の採用・育成に積極的で、雇用管理などが優良な中小企業が、厚生労働大臣から受ける認定

【もにす認定】
障がいのある方の雇用に関する取り組みなどが優良な中小企業が、厚生労働大臣から受ける認定

【くるみん認定】
仕事と子育ての両立支援に積極的に取り組む企業が厚生労働大臣から受ける認定
障害者雇用に関する優良な中小事業主に対する認定制度(もにす認定制度)|厚生労働省ホームページ
くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて|厚生労働省ホームページ
認定取得企業へのインタビュー

- 事業所名:社会福祉法人西山刈羽福祉会
- 業種:医療・介護
- 所在地:柏崎市西山町長嶺1726-1
- 事業内容:主に介護保険事業
- 特別養護老人ホーム(にしかりの里、はやまの里)の運営
- 通所介護(デイサービス)、居宅介護支援、小規模多機能居宅介護
- 問い合せ先:0257-48-3600
- 社会福祉法人西山刈羽福祉会ホームページ
インタビューした方
事務局長 山田宥人(まさひと)さん
相談員 関口さん(左)、阿部さん(右)
インタビュー内容(山田さん)
どれくらいの方が働いていますか?
臨時の方、パートの方を含めて、124人の職員から働いてもらっています。今年度は3人の新卒採用ができました。3人とも柏崎出身で、専門学校や大学を卒業後に地元で働いています。10代、20代の職員は、今年度採用した職員を含めて6人になり、来年度も新たに3人の新卒採用が決まっています。
介護業界で最近変化したことはありますか?
採用面でも利用者面でも「売り手市場」
学生のトレンド(傾向)も変わってきていますが、入所者のトレンドもここ数年でガラッと変わりました。昔は、施設が利用者を「選ぶ側」でしたが、これからは施設が利用者に「選ばれる側」になります。待っていても利用者が来てくれていた時代から、外に出てアピールしていかないと利用者に選んでもらえない時代に変わります。なので、若い職員には受け身にならず、なるべく外に出てもらうことを期待しています。
認定を取った経緯を教えてください
認定を取るために何かをしたということはありません。ハローワークの担当者から「条件が揃っているからぜひ取って欲しい」と話があり、条件が満たされていたことがきっかけになったと思います。
ただ、今回いただいた認定は今後も継続していかなければいけません。認定を取り続けられる取り組みや制度を進めていくために、認定取得は1つのきっかけになっていると思います。
人材の定着について取り組んでいることはありますか?
育成プログラムの導入
この5年間で若手が入ってこなかったこともあり、事業所として新人職員研修などの人材育成のノウハウを全然持っていませんでした。久しぶりに若手を採用し「何をするんだっけ」という感じでしたので、介護専門の新人職員研修プログラムを作っている外部の会社に入ってもらい、新人職員や指導者との面談を行っています。
上司や指導者はどうしても主観で見てしまうので、職員のプラス面とマイナス面が分かりづらかったり、どちらかというとマイナス面を見てしまったりしますが、外部の方から面談してもらうことで、職員の考えや意思、優れている部分と足りていない部分などを客観的に見ることができます。
中堅職員のスキル向上
外部の方からフィードバックしてもらった結果をもとに、職員の性格に合わせた指導が行えるため、指導者側のスキルアップにもつながっています。指導者と外部の方との面談もあり、外部の方からは指導者も成長していると聞いています。また、新人職員が中堅リーダーになっていくことを想定しているので、中堅リーダー層向けの研修も令和5年度から始めました。
ノウハウの蓄積で、いずれは自社対応を可能に
今年度のプログラムは終了しましたが、次年度以降も新しく入ってくる職員はいるので、2年目、3年目とどうしていくかを事業者の方と相談しようと思っています。外部の方の育成プログラムは完成形に近づいてきているため、蓄積されてきたノウハウをもとに完成形を事業所に合った形で取り入れ、将来的には事業所のマニュアルにできたらと思っています。体系的なキャリア形成の準備をし、事業所の中での将来像を職員に示せるような形を目指しています。
インタビュー内容(阿部さん・関口さん)
プログラムを受けた感想を教えてください
(阿部さん)
まだ入ってから1年も経っていない中で、自分の考えや仕事の内容を誰かに話すことで整理できる点で、すごくいい機会でした。慣れだと思いますが、利用者と話すことや職場の先輩に対しての話しづらさはなくなりました。仕事でわからないことも、最初のころはどうしたらいいか悩んでいましたが、今では分からなかったまず聞いてみようと動くようになりました。
(関口さん)
阿部さんが話したとおり、整理できることが一番大きいと思います。面談は、今の自分が置かれている状況と、目指すべき目標を確認する場になっていました。仕事を始めて日が浅い中で、自分が社会人として成長していくことを考えたときに、そういう場は重要になってくると思います。また、仕事をする上で足りない知識が浮き彫りになり、それを学ぶ機会をプログラムの中で与えてもらえました。先輩や利用者とのコミュニケーションで物おじしてしまう部分もありましたが、その克服に向けた方法を面談で確認しながら進められたのは成長できた部分だと思います。
働いてみて想像と違った部分はありましたか
(阿部さん)
相談員として入職しましたが、毎月、利用者の今の身体状況の入力や、まだ入所が決まっていない在宅で介護を受けている人の申し込み情報の入力などがあり、思っていたよりもデスクワークが多くありました。また、今後の道として、ケアマネージャーになる道もありますが、これまでとは全く違う仕事のため、覚えることも思ったより多いと思いました。
(関口さん)
私は概ね予想していたとおりでしたが、西山刈羽福祉会では科学的介護を推進していて、専用のシステムを活用していることは初耳でした。私の想像では、もっとアナログ的な手法を予想していましたが、利用者がどれくらいの食事、水分を取れているのかなどの情報を現場で入力し、資料作成や会議の課題分析のためのデータとして活用していました。今の介護の現場は科学的にデータを使って支援を考えていくというところで、驚くとともに感銘を受けました。
どんな時に達成感を感じますか
(阿部さん)
達成感を感じる場面はまだないですが、先輩方の話で、ケアプランの中で足の弱い人に適切なリハビリを入れてみたり、かむ力が弱い人の食事にとろみをつけたり、そういうケアをしたときに、ほんの少しでも利用者の体調や身体能力を向上できたときに、やってよかったと思えると聞きました。まだ僕はそこまでできていないので、これからそれが感じられるようになれたらいいなと思います。
(関口さん)
笑顔など利用者のリアクションが見えるときが、一番自分が役に立っている、達成感を感じる機会だと思います。相談員としては、利用者の役に立つことが第一だと思っています。そのためには、利用者家族とのつながりや、現場の状況をよく見て分析し課題を見つけることが求められ、その分析によってさらに利用者の生活の質の向上につながっていくと考えると、自然とやりがいにつながるのではないかと思っています。

- 事業所名:永井コンクリート工業株式会社
- 業種:製造業
- 本社所在地:柏崎市西山町礼拝457
- 事業内容:コンクリート製品の製造
- 道路製品(側溝、縁石、遮音版)
- 防災関連製品(河川の増水防止の遊水池)
- コンクリート用鉄筋製造 など
- 問い合せ先:0257-47-2331
- 永井コンクリート工業株式会社ホームページ
インタビューした方
代表取締役社長
永井義行(よしゆき)さん
総務部 永井裕子(ひろこ)さん
製造部門 新保さん
インタビュー内容(永井さん)
どれぐらいの方が働いていますか
グループの会社を含めて86人が働いています。市内3工場に加えて市外にも工場があり、障がいのある方はそれぞれの工場を合わせて5人います。
認定を取った経緯を教えてください
柏崎市内では初の認定、県内では当時は7社目ということで表彰いただきましたが、特別なことは特に何もないと思っています。
「もにす」という制度自体は話に聞いていました。そこに、ハローワークの方から「対象になりそうだから申請してみませんか」と働きかけがあり、申請してみたら認定をもらえたというかたちです。
障がいのある方の雇用のきっかけはありますか
当社は、昔から障がいのある従業員が多く、身体障害の方や知的障害の方も働いていました。また、工場の一つは他の企業から事業を引き継いだのですが、そこで働いていた従業員の雇用を維持したまま引き継いだ際に、障がいのある方が数名働いていたため会社としての雇用が大きくなったという部分もあります。
3K「きつい、汚い、危険」に「うるさい」が当社では入ってきます。きれいな仕事でもなく楽な仕事でもないため、なかなか人が集まりません。そのため、障がいのある方でも適材適所で働いてもらっています。
障がいのある方が働きやすくなるように取り組んだことはありますか
仕事の切り出し
まずは、どんな仕事をしてもらえるのか探るところから始めました。はまなす特別支援学校から就職した軽度の知的障がいのある従業員がいますが、最初にインターンに来るとなったときに、仕事の切り出しの話になりました。重量のあるものを扱うことが大半なので、重いものを使わない仕事で考えました。粘土細工が得意ということから、商品の補修や手直しの仕事をしてもらうことになりました。
特性に合わせた配慮
工場内は危険も多いため、危ないところにはイラスト付きの貼り紙を掲示したり、危険なことがあれば、分かってもらうためにしっかりと叱っています。また、身だしなみに気が向きにくいので、手洗い場に姿見を配置してその都度服装をチェックできるようにしたり、ロッカーにも貼り紙をしたりしています。覚えてもらうために繰り返し教える必要があるので、見かけるたびにこまめに声がけをするようにしています。
音と光が苦手な精神障害のある従業員には、サングラスやイヤーマフを貸し出しています。特殊車両の運転免許を持っていて、本人の希望もあることから、他の従業員と同じ仕事をしてもらっています。
相談員の配置
各職場で相談役を決めています。困ったことがあればすぐに相談できる体制を作り、必要に応じて対策をとれるような状況を整えてあります。
新卒で障がいのある方を採用することは今までなかったので、「障害者就業・生活支援センターこしじ」の方にも面接などでバックアップをしてもらっています。支援センターの方との面談の後は、表情が明るくなっているので助かっています。
インタビュー内容(新保さん)
働いていて大変だと思うことはありますか
色々と覚えることがたくさんあるのが大変です。
仕事をしていてやりがいはありますか
先輩たちと一緒に仕事ができて楽しいです。いろいろ教えてくれて、困ったことがあってもすぐ助けてくれます。作った商品は地面に埋まってしまうものがほとんどなので、街中であまり見かけませんが、しっかりときれいに作れると、出来上がった達成感があって嬉しいです。

- 事業所名:株式会社飯塚鉄工所
- 業種:製造業
- 本社所在地:柏崎市半田3-15-16
- 事業内容:流体機器部品、医療機器製造など
- 医療機器(人工透析部品、薬品製造用バルブ)
- 流体機器、コントロールバルブの部品加工及び組み立て など
- 問い合せ先:0257-47-2331
- 株式会社飯塚鉄工所ホームページ
インタビューした方
代表取締役 飯塚 肇(はじめ)さん
製造部門 渡邊さん
インタビュー内容
どれくらいの方が働いていますか
組織構成は、女性が44%、男性が56%です。また、幹部の平均年齢が43歳になっています。小さいお子さんがいる年代なので、そういう背景もあってか、働く環境は以前から整備してありました。
認定を取った経緯を教えてください
以前から根付いていた働きやすさ
女性従業員の割合が多いこともあり、有給の取得や1年間休職して子育てに専念し復職するなど、会社的には女性の育児休業自体が以前からなじんでいました。
また、実は私が子どものころにも「ノー残業デー」がありました。水曜日は父親が早く帰ってきて一緒にご飯を食べられると、子ども心に思っていました。いつの間にかなくなってしまっていたので、社長になってから改めて「ノー残業デー」を始め、有給休暇もしっかり取るという文化を根付かせています。
実際、昔から会社を見ていて、余裕がないことに気づいていたので、社員全員が猛ダッシュしているようなところを少し落ち着かせたいというのはありました。
男性職員から直接申し出
社員の代替わりとともに働く環境も変わり、日本経済にとって両親共働きが必要不可欠な時代になりました。そこに、男性社員から直接、育児休暇を取りたいという申し出がありました。私も男性の育児休暇についてニュースで見たことがあり「そういう時代だよな」と気づかされたので、男性の育児休業が取れるように進めていきました。社員の申し出はくるみん認定の後押しとなりましたが、認定取得のために制度を整えたというわけではなく、会社の流れや社員の声が入った結果、自然と認定が取れるようになっていったと感じています。
会社経営の中で意識していることはありますか
会社として、一人で複数の業務や作業ができる「多能工」を推進しています。担当者しか業務の内容や進め方を把握していない「属人化」は絶対によくないということで、会社としてはフォローする体制が大切になります。男性社員が育児休業で1カ月休むとなったときは、その社員が加工の重要なポジションで仕事をしていたので、私も心配していましたが、同じ職場の社員たちが底力を発揮してフォローしてくれました。属人化すると仕事に穴が空いたときに何も進まなくなってしまうので、会社としてそういうフォロー体制や教育が必要であると、気が付いた社員も多かったのではと思っています。
ダブルアサインメント制の導入
当社では女性の育休取得率がほぼ100%で、既に何人かの社員から産休に入るとの話を聞いています。顧客とコミュニケーションをとる最前線の部門は現在、8割が女性社員です。この部門は顧客とのやり取りを一対一で行っている部門のため、病気やお子さんの事情での急な休みや産休を控えたとしても余裕をもって対応できるように、もう一人がフォローできるようダブルアサインメント制に切り替えました。男性目線では分かりづらいところも、女性社員や役員に仕組みやアイデアをもらっています。
会社としては、これから情報の共有化に取り組んでいきたいと思っています。その人がいないとできないということを減らし、社員教育もまかせっきりではなく伴走するような教育を男女ともにやっていく、というのを会社の考え方としていきたいと思います。
認定を取ってから変わったことはありますか
人財確保に効果を発揮
中途採用の社員に、なぜ当社を選んだのかと聞いたときに、くるみん認定を取得しているからと答えた方は何人もいました。特に、小さいお子さんがいる女性はお子さんの具合が悪くなった時に、くるみん認定を取得している企業だとお子さんのところに駆けつけやすいということで、安心して応募いただいています。
当社も取引している大手企業や一部上場企業などは、企業価値やステータスを見ています。大手企業と付き合う上で、商品を供給するサプライヤーとして、安く作ることや納期を守ること、品質が良いこと、そして、企業としてのコンプライアンスも求められます。直接認定について聞かれることはありませんが、かなりイメージ向上につながっていると感じています。
今後の展望はありますか
まずは、従業員が男性の育児休暇があること、取得できることをPRしているところなので、それが浸透していくことで、自然ともう1段階上のくるみん認定を取得できるのではないかと思っています。
ワークライフバランスのどちらかの比率が高くなってもよくないので、働きやすい環境づくりと経済的な視点を同時にバランスよく進めるために、まずは基礎をもう少し固め、本業の基礎が固まったところで別の認定も目指せればと考えています。
インタビュー内容(渡邊さん)
仕事で大変なことややりがいはありますか
会社に入ってから12年ぐらい経ちますが、これまで覚えることがたくさんあってすごく苦労した記憶があります。入った当時は本当にゼロからのスタートだったので、そこから覚えるのは大変でした。ただ、その難しい仕事をやり遂げたときは、達成感ややりがいを感じました。
育児休業を取ったきっかけは何ですか
まずは、妻の負担がかなり大きかったことがあります。今、3人の子どもがいます。1人目、2人目が生まれたときに育児休業は取っていなかったのですが、上の子2人の面倒を見ながら3人目の面倒を見るのはさすがに大変だと思いました。
それ以外にも、夫婦2人でもっと育児の深いところまでやっていきたいと思ったり、子どもとの時間をもっと増やしたかったりというのもあります。仕事をしているとどうしても子どもと過ごす時間が少なく、仕事で帰りが遅い日はすでに寝た後という時もありました。それが少し嫌だったこともあり、子どもとの時間を作りたいと思った部分はあります。
育児休業を取ってみてどうでしたか
1カ月ほど休みましたが、頭の中が整理できました。育児休業に入る前は、仕事から帰ったら育児があって、気持ちに余裕がなかった部分があったので、育児休業で仕事から離れたことで、気持ち的にリフレッシュできました。また、自分でも驚きましたが、復帰した時に仕事に対するやる気や意欲が増していました。
休むことで仕事面の心配はありましたが、上司に相談したところ「休みに入った後のことは気にしなくていい」と声をかけていただき、仕事の心配は、だいぶなくなりました。仕事に復帰し、子どもと過ごす時間は減りましたが、前よりも子どもとの時間を大切にしようと思うようになっています。
子育ての面でも仕事に向かう気持ちの面でも悪いことではないので、1人目の時から取っておけばよかったと思いました。
「ジョブナビかしわざき」で企業情報が確認できます
今回紹介した企業以外にも、柏崎市内には魅力的な企業がたくさんあります。
ジョブナビかしわざきでは、企業研究に役立つ市内企業の情報の他、説明会などのイベント情報も掲載しています。ぜひご覧ください。
この記事に関するお問い合わせ先
産業振興部 商業観光課 商業労政係
〒945-8511
新潟県柏崎市日石町2番1号 市役所 本館3階
電話:0257-21-2335/ファクス:0257-22-5904
お問い合わせフォームはこちら
更新日:2024年02月01日