柏崎市の商業のあゆみ

縮布行商の里柏崎

江戸時代の縮布行商が基礎に

江戸時代、北前船の海運を基とする物流や縮布行商の全国的な展開などが、当市の商業の基礎となりました。特に、わが国商業の原点は行商にあったとされています。

江戸期に、柏崎商人が扱った越後上布は、幕府役人たちの夏の制服であり、今日的にいえば特権的消費階層への高額商品訪問販売であったといえます。

天保年間江戸十組問屋と対抗した柏崎組の活躍、1851年の宝永講、1881年の通商講、1897年代の山城組、1921年の共栄商会、さらに1941年〜1943年の柏崎織物行商小売組合など、縮布商人は全国各地へ旅商いを展開するにあたって同業者が各種の講、組合を結成、販売と仕入れ機構面で時の情勢に対応し、相互扶助と共存共栄を図りながら柏崎の経済を支えてきました。

そして当市の縮布行商は、江戸時代から戦前までの250年〜300年近い長い期間にわたって、柏崎経済に貢献してきた役割は大きいものでした。

戦後、行商主体から個店販売へ

戦後は、戦前までの行商主体から、個店販売へと移行し、1967年から進められたアーケードの整備に前後して、スーパー・イシザキや総合衣料・紺太などの核となる店舗が出現し、中心市街地を形成しました。

1975年代まで東本町を中心とする中心市街地は、繁栄を続け商業の中核をなしてきましたが、1985年代に入ると郊外大型店舗が増加したことに伴い、中心市街地の衰退が生じてきました。

中心市街地を活性化させるために

この衰退する商店街の現状から蘇生させるため、1991年、国の特定商業集積法の調査地区に指定されたのを契機に、中心市街地の活性化を、商業者、商工会議所、柏崎市の3者で取り組んできました。東本町まちづくり事業は、開発面積4ヘクタール、総事業費約200億円をかけ、1997年着工、2001年春完成しました。

これにより、従来の商業施設だけでなく、生涯学習機能と産業交流機能を有している「市民プラザ」や柏崎シネマ(映画館)のオープンのほか、市街地循環バス(かざぐるま)の運行、学生の提案で平均風速4メートルを越えた日の翌日に行う「風割」など、柏崎市の風土や地域性を踏まえながら、市民の交流を図るさまざまな取組みがなされ、活気あるまちづくりが進められています。

キラリと光る魅力あるまちづくり

このように、北前船や縮布行商から始まった本市の商業は、いくえの変遷を重ねながら現在に至っており、中心市街地の空洞化など厳しい現状の中、多くの市民の関心を高めつつ、キラリと光る魅力あるまちづくりを目指しています。

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更新日:2020年01月31日