市長臨時記者会見(令和8(2026)年2月13日)
令和8(2026)年2月13日に開催した市長臨時記者会見の概要についてお知らせします。
令和8(2026)年2月臨時記者会見レジュメ (PDFファイル: 37.3KB)
令和8(2026)年2月13日(金曜日)柏崎市長臨時記者会見(YouTube柏崎市公式チャンネルのサイト)
発表内容
令和8(2026)年度当初予算案
(主管:財政管理課 電話番号:0257-21-2364)
資料の「令和8(2026)年度柏崎市当初予算案の概要」に基づいて説明しました。
令和8(2026)年度柏崎市当初予算案の概要 (PDFファイル: 809.8KB)
資料:令和8(2026)年度当初予算案の主な重点施策 (PDFファイル: 2.8MB)
概要
国際情勢の影響を受けた国の政策や政治・経済の状況などにより、賃金や物価、金利が上昇していることから、社会保障費、公債費をはじめとした費用の増加が予算編成に大きな影響を与えています。市はこれまで、他自治体に先んずる施策をいくつも展開してきました。昨今では、脱炭素施策や保育料1、2歳児無料化を含む子育て施策、学力向上を図るための教育施策、情報化・デジタル化の推進、デジタル産業の育成、90年余りにわたる上水道の安定した供給などに取り組み、強みとしてきたところです。その中で、第六次総合計画の初年度に当たる令和8(2026)年度の当初予算案を、財政状況も含め特徴的な事業に絞って説明します。
令和8(2026)年度の一般会計当初予算案は513億円で、前年度比12億円、2.4パーセント増です。借換債を除いた実質的な予算額は約504億8,300万円で、1.8パーセント増です。投資的経費は84億2千万円で、前年度比11億6千万円、16.0パーセントの増です。また、財政調整基金の取り崩しは18億円で前年度比5億円増、市債の発行額は49億1千万円で5億8千万円、13.5パーセントの増です。これらは、第六次総合計画の前期基本計画における2つの重点戦略である「未来につなぐ安心と暮らしやすさの追求」と「未来を拓く産業イノベーションへの更なる挑戦」に基づくものです。主な事業として、新ごみ処理場の整備や旧市役所跡地に整備する柏崎セントラルガーデンなどの大型事業、学校施設の改修や特別教室への空調設置などに取り組みます。これらの事業に対応するため、財政調整基金から18億円余りを繰り入れ、収支のバランスを確保しています。
歳入
市税全体としては、前年度比1億7千万円、1.1パーセント増の156億4千万円を見込みました。市民税は、個人市民税を1.7パーセント、法人市民税を3.4パーセントそれぞれ増とし、市民税全体では前年度比9千万円、2.0パーセント増を見込んでいます。固定資産税は前年度比3千万円、0.3パーセント減としています。軽自動車税は、環境性能割および種別割ともに増加を見込み、全体で2千万円増としました。市独自の財源である使用済核燃料税は、青森県むつ市への搬出や号機間輸送などの条件を踏まえた経年累進課税分を加味し、前年度比8千万円、10.1パーセント増を見込んでいます。一方、原子力発電所関連の交付金は、前年度比1億2千万円、3.4パーセント減の33億7千万円としました。電源立地地域対策交付金については、柏崎刈羽原子力発電所7号機の運転停止による減額と、6号機の運転開始から30年経過による加算分を相殺し、前年度比4千万円、1.7パーセント減です。
繰入金は、財政調整基金から18億円、減債基金から7千万円を繰り入れる他、ふるさと応縁基金の繰入金は、前年度比1億円増の5億5千万円を計上しました。市債は、西山町地区の事業に過疎債を活用し、最終年度分として2億7千万円を計上しました。また、学校整備や防災・減災事業などに充当する市債を含め、借換債を除いた実質的な市債額は40億9千万円となり、前年度比2億9千万円、7.6パーセント増です。
歳出
重点戦略1「未来につなぐ安心と暮らしやすさの追求」に関する主な事業
まず新規事業として「医療職勤務環境改善・業務効率化支援事業」に2,500万円を計上しました。市内5病院の地域医療を支える人材の確保と定着を促進するため、各病院に500万円ずつ、合計2,500万円を補助します。それぞれの病院で人材確保と定着に向けた計画を策定いただく計画策定費用を支援するものです。
次に「新潟大学寄附講座設置事業」です。予算額は2千万円で、今年度からの継続事業です。市では出生数が減少していますが、医療センターには産科があり、安心して出産できる環境があります。この環境を守り、また、女性の健康増進に資する講座を新潟大学に開講いただくための費用です。これにより、女性ウェルネス外来の充実なども含め、産科機能の維持と女性の健康支援を行います。また、不妊治療費と不育症治療費の助成を拡充します。不妊治療費は、従来3分の2だった助成率を4分の3に引き上げます。不育症治療費は、従来2分の1だった助成率を3分の2に引き上げます。お子さんを望まれるご家庭を支援し、安心して出産できる環境づくりを進めます。
続いて「厚生連病院経営安定化事業」です。予算額は1億2千万円で、今年度からの継続事業です。厚生連病院は地域医療の中核を担っていますが、経営が非常に厳しい状況です。本市を含む厚生連病院が中核になっている6市に加え、新潟市、長岡市、上越市の合計9市で厚生連病院を支援しています。病床数などを考慮し、市は1億2千万円を支援します。昨年度は9市合計で約9億円の支援を行いました。県にも同様の支援を要請しており、予算計上を期待しています。
次に「路線バス等確保事業」です。市内には16のバス路線がありますが、その多くが赤字のため、路線維持のための支援を行います。また、AI新交通「あいくる」の車両を1台追加購入します。購入費は610万円です。この車両は令和9(2027)年度、高柳地区での運行を予定しています。中央地区と東西南北各地区の13台、新規購入する1台、高柳のこーたん号を合わせて15台体制となります。あいくるの利用者数は増加しており、令和6(2024)年度は1日の利用者の平均は約100人でしたが、令和7(2025)年度は約126人となり、25パーセント以上増加しています。
次に「中心市街地活性化事業」です。令和8(2026)年度の予算額は6億5,100万円です。旧市役所跡地に、中央地区コミュニティセンターおよび屋内複合施設を整備します。中央地区コミュニティセンターは築50年以上が経過しており、今回初めて新築整備を行います。屋内複合施設は、ドーム型の運動スペースやカフェスペースを設け、にぎわい創出を図ります。令和10(2028)年4月のオープンを予定しており、総事業費は約38億円です。
次に「子育て・教育環境の充実」です。子育て応援券「かしわ★ざ★キッズ!スターチケット」を従来の1万円から1万千円に増額します。これは、おむつ用ごみ袋の配布事業を統合したことによるものです。このチケットは、予防接種やおむつ購入など、市内の医療機関や店舗で多用途に利用できます。また、比角保育園および子育て支援室の改築費用の一部を補助します。さらに、屋内遊び場施設「キッズマジック」の運営費も計上しています。冬季だけでなく、夏の猛暑時にも多くの利用があり非常に好評です。
次に「不登校対策推進事業」です。校内教育支援センターを設置している中学校5校にスクールサポートスタッフを配置し、不登校対応を支援します。小学校2校にも支援員を2人配置します。また「指導補助員等配置事業」として1億5,700万円を計上しています。10年前の指導補助員は22人でしたが、現在は51人と倍以上に増員しており、力を入れている事業です。児童生徒数は10年前と比較して約20パーセント減少していますが、よりきめ細かな教育を行うため、指導体制を強化しています。その結果、学力は着実に向上しており、小学校は4年前と比較して約6ポイント、中学校は約4ポイント上昇し、県平均および全国平均を上回っています。
最後に商業活性化についてです。「商業活性化推進事業」として約1,300万円を計上し、マルシェなどの取り組みを支援します。また、商店街アーケードの維持管理費を補助します。駅から中心市街地へのアクセスを確保し、利便性を維持します。さらに、事業承継支援として29万円を計上しています。
重点戦略2「未来を拓く産業イノベーションへの更なる挑戦」に関する主な事業
市の基幹産業である製造業の他、農林水産業、観光業などあらゆる産業分野においてイノベーションに挑戦し、付加価値の高い産業へと成長していただくことを目指し、施策を展開します。
まず、製造業を中心とした「事業構造強化促進事業」に4,900万円を計上しました。脱炭素電力の調達を補助することで、高額な脱炭素電力を通常の電力料金よりも安く利用できるよう支援します。また、設備導入補助に加え、今回は新たに試作品製作補助を創設します。製造業では新規取引に向けて試作品の製作を求められることが多く、相応のコストがかかります。この試作品製作費を支援することで、新規取引の開拓につなげていただきたいと考えています。さらに、低炭素型設備機器導入補助の対象に、燃料電池自動車を加えました。市内で水素ステーションの開業が予定されていることから、水素を燃料とする燃料電池自動車の普及を促進します。
農業では「米山プリンセス」の取り組みを推進します。一昨年は柏崎産コシヒカリの一等米比率が1.7パーセントでしたが、昨年は80パーセント以上となり、大きく改善しました。農家の皆さんのご努力により、高品質なブランド米として評価が高まっており、今後も販路拡大とブランド力向上を支援します。林業では、柏崎産木材の利用促進を図ります。地域産材の利用拡大と林業振興を目的に柏崎産木材を使用した新築住宅に対し、対象経費の3分の1、上限30万円の補助を行います。また、六次産業化支援事業も継続します。農産物を加工し付加価値を高めて販売する取り組みを支援し、農家の皆さんの所得向上につなげます。
次に、情報産業の振興です。市の情報産業の売上規模は約70億円に達しており、市の同程度の人口規模の自治体としては全国でもトップクラスの水準です。この情報産業をさらに成長させるため、引き続き支援を行います。
次に、企業立地および産業団地整備についてです。国道8号バイパスとの結節点に鯨波産業団地の整備を進めています。令和8(2026)年度予算額は3億7,400万円で、総事業費は約60億円の大規模事業です。市内にある既存の田塚工業団地、臨海工業団地、田尻工業団地、フロンティアパークはすべて分譲済みとなり、新たな受け皿が必要となっているため、カーボンニュートラルに対応した産業団地として整備します。鯨波産業団地は令和12(2030)年度の造成完了および分譲開始を予定しており、企業誘致活動も進めていきます。
次に「職場環境整備支援事業」です。従来は女性活躍を中心とした制度でしたが、今回は男女を問わず、多様で柔軟な働き方ができる職場環境整備を支援する制度へと見直しました。
更衣室やトイレの整備に限らず、働きやすい職場環境づくり全般を対象とします。
次に「創業支援事業」です。市には多くの創業者がおり、若者だけでなく、退職後に新たに事業を始める方もいます。創業塾や相談会を継続し、金融機関が行う柏崎・社長のたまご塾とも連携し、創業支援体制を強化します。
最後に「育児休業取得促進事業」および「障がい者活躍推進事業」です。育児休業は、男性の育児休業取得も含め、企業とご本人の双方を支援します。企業への支援を行う点が特徴です。また、障がいのある方もない方も、それぞれの能力を発揮して活躍いただけるよう支援を継続します。
人材育成・確保対策に関する主な事業
あらゆる産業で人材の確保と育成は大きな課題となっています。人材育成支援事業として、まず製造業分野で「ものづくりマイスターカレッジ」を継続します。また、業界からいただいたご要望を踏まえ、新たにオープンファクトリーを開始します。これは企業の製造現場を公開し、ものづくりの魅力を発信することで、人材確保につなげる取り組みです。
農業分野では、有害鳥獣被害への対策を支援します。市内ではクマによる被害は多くありませんが、イノシシによる農業被害が発生しているため、箱わなの導入支援などを行います。
さらに、猟友会の捕獲従事者への支援を強化します。従来は銃の取得にかかる初期費用を支援していましたが、銃の維持にも費用がかかることから、新たに狩猟登録費用や免許更新費用、射撃訓練費用なども補助対象とします。捕獲従事者の確保と継続的な活動を支援し、農業被害の抑制につなげます。
医療・福祉分野では、看護師、介護従業者、障がい福祉従業者の人材確保と育成支援を継続します。これまでも支援を行ってきましたが、さらに夜勤従事者への支援を強化します。事業者への補助だけでなく、夜勤に従事する職員本人に直接支援が届く仕組みも取り入れ、人材の確保と定着を図ります。
漁業分野も支援を行います。漁業従事者の減少が課題となっていることから、新たに漁業に従事する方への支援を行い、漁業人材の確保を進めます。
各分野で人材の育成と確保を支援し、地域産業を支える人材基盤の強化を図ります。
地域活性化・市民福祉に関する主な事業
まず、シティセールスの取り組みとして、柏崎ファンクラブ創設10周年を記念したイベントを東京で開催する予定です。綾子舞の保存振興事業には、約3,800万円を計上します。このうち約3,500万円はふるさと応縁基金を財源とします。国指定重要無形民俗文化財の指定50周年を記念し、ユネスコ本部があるフランス・パリで公演を行う予定です。子どもたちをはじめ、長年継承に取り組んできた関係者の活動を支援し、文化の保存と発信につなげます。
次に「ごみ処理施設建設事業」について、令和8(2026)年度予算として約16億1,200万円を計上します。新ごみ処理施設の総事業費は約218億円であり、さらに約20年間の運営費として約130億円を見込んでいます。現在、事業者が決定し、建設工事を進めています。新施設は令和11(2029)年4月の稼働を予定しており、今年度は主に土木工事を進めます。
「障がい者相談支援事業」として約3,200万円を計上し、障がいのある方の相談支援体制の充実を図ります。
「登山道遊歩道等保守管理事業」は、米山ハイキングベースが今年度整備され、この春から初夏にかけて供用開始を予定しています。登山者が出発前や下山後に休憩や身支度ができる拠点として活用される見込みです。米山、黒姫、八石の各登山道も、柏崎山岳会や森林組合などからお力添えいただきながら整備を進めます。
「道の駅風の丘米山整備事業」は、実施設計を進めます。国道8号線の南側にある丘部分を整備し、展望デッキや大型ブランコを設置する他「花の丘」として日本海の夕日を眺望できる観光拠点としてリニューアルを進めます。
「住まい快適リフォーム事業」は、多くの市民に利用されている事業であり、引き続き行います。
「海の子ども育成地域推進事業」として70万円を計上します。番神の海水浴場周辺において、漁業協同組合の協力を得て、一定期間一定区域の漁業権を購入し、ブイで囲った区域でサザエを獲る体験など、子どもたちやそのご家族が安心して海に親しみ、自然体験を行える環境を整備します。
住民自治・行政に関する主な事業
「行政改革推進事業」として3,500万円を計上します。平成の時代にも事業峻別を行い、約2億円分の事業を停止または削減し、その財源を介護従事者への夜勤手当として月1万円を支給する制度や、指導補助員の増員など、市民ニーズの高い事業に振り向けてきました。今回、令和を迎えて人口減少などに対応するため、改めて令和の事業峻別を行います。単に事業を削減するのではなく、市民サービスの充実につながる分野へ財源を再配分することを目的としています。前回は私が全ての事業を確認しましたが、今回はプロポーザル方式により専門事業者を選定し、客観的に事業の必要性や規模の妥当性、縮小の可能性などを検証し、事業の見直しを進めます。
「公共施設マネジメント推進事業」では、策定から10年経過した公共施設等総合管理計画を改定します。その一環として、未利用となっている市有地の測量を行い、公売を積極的に進めます。また、旧松波保育園については、建物解体を条件としたマイナス入札を行います。旧施設の跡地を有効活用するための取り組みであり、市としても初めての試みです。
さらに、町内集会施設の建設事業補助金として約1,600万円を計上します。現在、町内会の統合やコミュニティの見直しが進められており、施設の新設だけでなく、維持が困難となった町内会施設の除却についても補助の対象とします。これにより、地域の実情に応じた施設の適正管理と、持続可能な地域運営を支援します。
関連資料
令和8(2026)年度一般会計当初予算案における主な事業(PDFファイル:492.3KB)
- 2款 総務費:1~3ページ
- 3款 民生費:4~8ページ
- 4款 衛生費:8~11ページ
- 5款 労働費:11~12ページ
- 6款 農林水産業費:12~13ページ
- 7款 商工費:13~15ページ
- 8款 土木費:16~18ページ
- 9款 消防費:18~20ページ
- 10款 教育費:20~22ページ
臨時記者会見の質疑応答
- 予算編成全体に関する質問
- 道の駅風の丘米山に関する質問
- 鯨波産業団地に関する質問
予算編成全体に関する質問
記者:今回の予算編成に当たり、苦労した点も多かったと思うが、自己採点するとしたら何点か。また、特に苦労した点があれば伺いたい。
市長:90点以上は付けられるのではないかと考えています。先般、係長以上の全職員に財政状況を含めた市の現状について、私自身が複数回にわたり直接説明し、その認識を共有しました。現場を預かる各課からはさらに予算が必要だと感じる事業もあったと思いますが、市の現状を踏まえた市民の豊かさや安心につながる充実した予算になったと評価しています。苦労した点は、国際情勢や物価、エネルギー価格の高騰などによる金利の上昇や人件費の増加など、地方自治体では対応が難しい外的要因の影響が大きかったことです。
記者:重点戦略の中で、特に目玉として考えている事業があれば伺いたい。
市長:最も重視している事業は、鯨波産業団地の整備です。現在、国の施策と連携を図るための折衝を始めています。市の基幹産業であるものづくり産業をさらに強化していくためには、新たな産業団地の整備が重要であると考えています。市の大きな特徴の1つは柏崎刈羽原子力発電所の存在であり、発電された電力は脱炭素電力という特性を持っています。データセンターのような大量の電力を必要とする企業にとって、脱炭素電力が安定的に供給される環境は大きな魅力になります。非化石証書(化石燃料を使わない方法で発電した電気の「環境価値」を売買するための証書)の活用や、太陽光発電や蓄電池などを組み合わせながら、カーボンニュートラルの電力を供給できる産業団地を整備し、そのような電力を求める企業を誘致したいと考えています。鯨波産業団地をカーボンニュートラル型の産業団地として整備することは、柏崎の未来を切り拓く第一歩になり得るものであると考えています。
記者:予算全体について、前年度に比べて増額しているが、要因は何か。
市長:金利や人件費の上昇などが主な要因です。ただし、今回は2.4パーセント増、実質1.8パーセント増にとどまっているため、それほど大きい増額ではないとご理解ください。原子力関係のみなし部分についても、7号機の運転停止による減額が1億4千万円、6号機の運転開始から30年経過による加算分が1億円で、相殺すると前年度比4千万円、1.7パーセント減になります。
道の駅風の丘米山に関する質問
記者:「風の丘」から「花の丘」に行き着いた経緯や今後のスケジュール感を伺いたい。
市長:国土交通省との関係もあるため、正式に「花の丘」と改名することを決定したわけではありませんが、新たなイメージとして検討しています。「風の丘」という名称だと、人によっては足を向けにくい印象があると感じています。先日ソフィアセンターで開催された「柏崎の花―Spring Collection2026」には2月にもかかわらず多くの方が来場され、市民や市外の方々の「花」への関心と期待の大きさを改めて実感しました。そのため「風」というややネガティブなものから「花」という明るく前向きなイメージへ転換することで、より魅力的な場所にできるのではないかと考えました。また、この地域にあるコレクションビレッジの活用は、歴代市長から代々引き継がれてきた課題であり、これらと合わせて人が集まるコンセプトを検討してきました。一方で、市民や議会から要望のあった物販施設については地元関係者と協議をしてきましたが、現時点では地元産品の供給体制に課題があるとの意見が多かったため、まずは眺望や景観の美しさを重視した整備を優先したいと考えています。
記者:これまで民間部分と丘部分を一体的に整備する基本設計が公表されていたと思うが、先ほど買い物できる場所は別で検討するとのことだった。今までは一体整備を想定していた中で、今後はどのような計画で整備を進めていく考えなのか。
市長:ホテルや商業施設がある部分は、現時点でリニューアルや撤去などの具体的な意向は示されておらず、今後の活用は民間事業者の判断によるものと考えています。一方で、市が検討してきた丘部分での物販を地元事業者に確認したところ、常設で出店し継続的に商品を提供することが難しいことが分かりました。そのため、西山ふるさと公苑の軽トラック市のようにイベント形式で集客し、天候の良い日や週末など、一時的に買い物や飲食を楽しめる機会を設ける方向で検討しています。イベント的な要素を取り入れることで、景観や眺望の魅力を活かしながら、訪れた方が楽しめる機能を付加していきたいと考えています。
記者:海側の整備は民間の判断に委ね、市としてはまず丘の部分の整備を優先して進める方針ということか。
市長:その通りです。海側の部分は市有地ではなく民有地であり、市が直接整備する対象ではありませんので、今後の活用や整備については民間事業者の判断にお任せすることになります。
記者:整備の今後の具体的なスケジュール感を教えてもらいたい。
市長:明確なオープン時期は確定していませんが、今後2~3年のうちには整備を進めたいと考えています。ただ、一度にすべて完成させるのではなく、段階的に進める予定です。第一段階では、眺望スペースやトイレ、情報提供施設などを整備し、第二、第三段階として、東側に広がるエリアの整備や、周辺にあるコレクションビレッジの活用など、エリア全体の魅力を高められるよう順次整備を進めていく考えです。
鯨波産業団地に関する質問
記者:先ほど国と折衝すると話していたが、経済産業省の進めるGX産業団地を念頭に置いているものなのか。
市長:その通りです。GX産業団地に申請する予定です。現状は電源があい・あーるエナジー株式会社の提供する部分に限られており、蓄電池を含めても最大で4万キロワットアワーにとどまっているため、申請するかどうか悩みました。ただ、ここ1〜2週間ほどの間で申請する意思を示しつつ、柏崎の念願は原子力発電所で発電された電力を地元で利用することであり、この課題を解決してもらいたいという要望も含めて、申請することにしました。
記者:GX産業団地の要件として脱炭素電力の供給率が100パーセントである必要があり、特にハードルが高い部分だと思う。この点について、非化石証書の活用も含め現在国と協議しているということか。
市長:原子力発電所の電力が非化石であることは当然のことですが、現時点で原子力発電による電力を脱炭素電力として直接証明する制度がありません。また、柏崎刈羽原子力発電所の電力を直接柏崎側に供給する場合、大規模な変電施設の整備なども必要になるため、技術的・制度的な課題があります。そのため、原子力発電所の電力を脱炭素電力として認め、地元でも利用できるようにすることを、国に対して強く要望しながらGX産業団地の申請を行います。加えて、令和8(2026)年4~5月には、株式会社INPEXによる千キロワット規模の水素発電が稼働する予定であり、これも脱炭素電力として申請内容に盛り込んでいます。また、あい・あーるエナジーの太陽光発電や蓄電池の電力もありますが、鯨波産業団地の13ヘクタール・6区画全体の電力需要を賄うには十分ではありません。そのため、数十年来の懸案であった原子力発電所の脱炭素電力を地元で活用できるようにすることも改めて国に訴えながら申請するつもりです。北海道や青森県からの海底直流送電による電力についても、将来的に国がファイナンス支援を行う方針であると聞いており、最終的には柏崎に揚陸し、その電力も活用する構想を申請書に記載しています。なお、GX産業団地は経済産業省の事業ですが、その外局である資源エネルギー庁との間で制度の整理に関する見解の違いもあるため、経済産業省と資源エネルギー庁の双方に対して、現在の市の意向と考え方を伝えています。
記者:鯨波産業団地に入る事業者について、先ほどデータセンターという話もしていたが、現時点で具体的にどのような業種や事業者を想定しているのか。
市長:データセンターは例示したものであり、限定して考えているわけではありません。現在はどの業界でも、脱炭素電力を活用することが企業活動の重要な前提となってきています。特定の業種に限るのではなく、脱炭素電力をベースに環境に配慮する企業に進出していただきたいと考えています。
記者:今後の鯨波産業団地の分譲までの流れについて、国への申請が認められるかによって事業者の応募要件も決まると思う。現在は令和12(2030)年の造成工事完了、分譲開始予定としているが、具体的なスケジュール感を伺いたい。
市長:鯨波産業団地は令和12(2030)年分譲開始予定で進めており、まずはGX産業団地の申請結果が重要になります。国の判断は数カ月程度で示される見込みであり、採択されるかどうかによって今後の方向性や企業の応募条件が決まります。仮に採択された場合は、脱炭素電力100パーセントなどの要件に沿った産業団地として進めます。もし採択されなかった場合は、要件が緩やかになるため、より幅広い企業の募集が可能になります。いずれにしても、今後半年程度の間に団地の基本的な方向性を固める見通しであり、分譲開始時期を遅らせるつもりはありません。
臨時記者会見の概要と質疑応答(印刷用)
この記事に関するお問い合わせ先
総合企画部 元気発信課 情報発信係
〒945-8511
新潟県柏崎市日石町2番1号 市役所 本館2階
電話:0257-21-2311/ファクス:0257-22-5903
お問い合わせフォームはこちら







更新日:2026年02月14日