原子力規制委員会の発足

今回の事故を受けて、2012年9月19日に原子力安全委員会と原子力安全・保安院が廃止され、環境省の外局として原子力規制委員会が発足した。

原子力規制委員会は、1.「規制」と「利用」の分離、2.「規制」の一元化、3.透明性の高い情報公開、4.原子力規制の強化、5.原子力防災体制の強化、を改革の柱に発足し、これまでの「利用推進」と「安全規制」を同一組織(経済産業省)の下で行うことによる問題の解消や、さまざまな行政機関が担っていた原子力に関する事務などを一元化した。また、福島第一原発事故のような重大事故対策の強化、常に最新の知見を取り入れた規制の実施、発電用原子炉の40年運転制限制の導入など規制部門の強化を行う。

同年10月31日には、原子力災害予防対策や緊急事態応急対策および事後対策の円滑な実施のため、「原子力災害対策指針」を策定し、随時改定を行っているが、依然として多くの課題が積み残されており、引き続き課題を議論し、結果を指針に反映していくとされている。

また、2013年7月には原子力発電所の新たな規制基準が施行され、その内容として、原子炉施設の設計基準の強化や、福島第一原子力発電所事故のようなシビアアクシデントやテロ行為への対策などのほか、地震・津波の評価方法を厳格化し耐震・耐津波性能を強化することや、耐震設計上考慮する活断層の認定基準の厳格化などが盛り込まれている。現在、定期検査で停止中の発電用軽水型原子炉施設を再稼働するためには、その前提として、原子力規制委員会による同基準に則った安全性評価を受けることになる。なお、東京電力は2013年9月27日に、柏崎刈羽原発6・7号機の新規制基準適合性に係る審査を申請し、現在、原子力規制委員会において審査中である。

2013年12月には、核燃料の加工施設や再処理施設、燃料貯蔵施設、試験研究炉などの核燃料施設などに係る新たな規制基準も施行され、事業者からの申請により審査を実施している。

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更新日:2020年04月08日