02_身体的負担は大きい? 給与は?離職率は??

このページは、広報かしわざき2023年3月号の特集記事を基に作成しました。

←前のページ「01_教えて! 介護の仕事の今」を読む

次のページ「03_資格が必要?どんなやりがいがある?」を読む→

【ここが心配 1】身体的な負担が大きそう・・・

夜勤や早番、遅番など勤務時間が変則的で体調管理が心配。
腰を痛める人が多いイメージもあります。

5割以上が残業なし

人差し指をたて心配は不要だということを表す介護職員のイラスト

体力的な負担を感じることも確かにあります。しかし、暮らしを支える大切な仕事だからこそ、現場では十分な休養を取れるよう配慮されています。

介護サービスの種類によりますが、約8割の人が残業時間は週5 時間未満となっています。

夜勤を心配する声もありますが、夜勤明けにはしっかり休めるよう勤務シフトが組まれています。

無期雇用職員の1週間の残業時間を示した棒グラフ。残業なしが56.3%、5時間未満が20%強、5時間以上が20%弱です。

【出典:公益財団法人介護労働安定センター「令和3年度介護労働実態調査」】

介護ロボットやICTで職員の負担を軽減

介護ロボット(移乗サポート)

写真:ピンク色のポロシャツを着た女性

【宮川あゆみさん】
特別養護老人ホームはやまの里 介護職員

移乗サポートロボットを使うことで、腰を痛めずベッドや車いすからの移乗やトイレなどへの移動をサポートできます。

立ち上がることなどが難しい利用者がオムツではなく、トイレで排尿、排便ができるようになっています。

写真:宮川さんが移乗サポートロボットを使って高齢者を車イスに移動させているところ

職員2~3人で対応していた移乗が、1人でできるように。利用者の自立支援にもつながります。

見守りセンター

写真:エプロンをつけ微笑む女性

【キンメイートゥさん】
グループホームのぞみの家 介護職員

ベッドのマットレスの下に敷いたセンサーマットが、睡眠状態や心拍数などを把握し、パソコンに通知します。

起き上がりやベッドから離れたことなども分かるので、すぐに対応することができます。

夜間の見回り回数が減るなど、夜勤職員の負担軽減にもつながっています。

写真:利用者のベッドに敷いたセンサーが、職員のパソコンに通知される様子を表したもの

利用者の睡眠を邪魔することなく、必要なときに介助ができます

ICTを活用した介護記録

写真:タブレットを見ている会田さんと、タブレット画面を指さす若月さん

若月大樹さん(左)、会田美麗さん(右)
【特別養護老人ホームなごみ荘 介護職員】

職員が手書きしていた利用者の食事量や睡眠時間などの記録も、タブレットで入力・管理しています。

積み上げたデータを生かし、よりよいケアにつなげることができ、施設内のどこにいても、すぐに職員間で情報共有ができます。

【補足】ICTとは「Information and Communication Technology(情報通信技術)」の略称。コンピュータを単独で使うだけでなく、ネットワークを活用して情報や知識を共有することも含めた幅広い言葉です。

【ここが心配 2】給与が低いと聞きました

将来的に家庭をもてるのか心配です。

給与は年々上昇しています

国の処遇改善(賃上げ)や介護事業所の努力により、給与は上昇しています。

介護の仕事は、介護保険などの公的制度を担っており、利用者も増えていることから、安定性の高い仕事だと言われています。

そのため、安心して働けます。

介護職員の賞与込み給与(月額)の推移を表したグラフ。平成24年に25.5万円だったものが、令和2年に29.3万円にじょうしょうしています

(注意)賞与込み給与は、調査年の6月分として支払われた給与に調査年の前年の1月から12月分の賞与の12分の1を加えて算出した額
【出典:厚生労働省「介護業界で働いてみませんか」を加工して作成】

【ここが心配 3】離職率が高いって本当?

全産業の平均と差はありません

介護職員の離職率の推移を表したグラフ。平成19年の離職率が21.6%に対し、令和3年には14.3%と全産業の平均離職膣と差がなくなりました。

【出典:公益財団法人介護労働安定センター「令和3年度介護労働実態調査」】

介護職員の離職率は平成19(2007)年の21.6%をピークに改善しています。

現在は14.3%で全産業の平均離職率(14.2%)とほとんど差はありません。

介護の仕事は、長く働けるようになっています。

Q.休みは取れますか?

A.休日は、全産業より多いです

新潟県内の医療・福祉分野の年間休日は平均115日で、全産業の111日より多くなっています。
【出典:令和3年度新潟県賃金労働時間等実績調査結果】

Q.なぜ介護業界は人手不足なの?

A.介護が必要な高齢者が増えているからです。
介護を必要とする高齢者と介護職員数の推移を示したグラフ。どちらも年々増加しています

【出典:厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」「介護保険事業状況報告」】

介護職員は年々増えていますが、それ以上に介護を必要とする高齢者が増えているために介護人材が足りない状況です。

介護職員が「減っている」のではありません。

職員の育成・定着のための取り組みに力を入れています

事務所内で向かい合って座る中村さんと國分さん

面談をする中村さん(左)と國分さん(右)

職員自身が目標を決め、上司や管理者との面談でその達成度を確認する仕組みを、多くの介護事業所が取り入れています。

面談時に、日々の悩みや仕事への思いを聞き、その人が生き生きと働ける職場環境を整えています。

【取組紹介】株式会社 さくら介護サービス

職員の心の安定が、丁寧なケアにつながる

写真:中村さん。メガネをかけています

【中村 是浩(よしひろ)さん】
他業種を経て、平成30(2018)年に入職。社長兼事業所管理者。ガーデニングや写真が趣味。

雇用形態、勤務時間、夜勤有無などは、ライフステージの変化に合わせ、働きやすさを優先し、本人と相談して決めています。

また、職員の心のケアを重視しており、癒し系童話を活用した社内セミナーを開催しています。職員の心の安
定が利用者への丁寧なケアにつながるため、不調時は「無理しないで」と声をかけます。面談を行い、状況によって行政などの相談先につなぐこともあります。

國分さんは初めて介護の仕事をするため、とにかく気軽に相談や話ができるように男性職員が多い施設に配属しました。働きやすい環境作りを常に頭に置いています。

未経験でも無理なく働ける

写真:前を向いて笑顔を見せる國分さん

【國分 孝起(こくぶん こうき)さん】
他業種を経て、人と触れ合う仕事がしたいと令和4(2022)年4月に入職。介護職員1年目。趣味は野球観戦。

介護職員初任者研修の資格取得を目標に、4カ月受講して資格を取得することができました。目標があることで、モチベーションを持って仕事ができています。職場には、男性職員が4人いて、気軽に話や相談がしやすい環境です。

介護技術は、オンラインの研修動画を見て学ぶことも。未経験でも無理なく働けています。

この記事に関するお問い合わせ先

総合企画部 元気発信課 情報発信係

〒945-8511
新潟県柏崎市日石町2番1号 市役所 本館2階
電話:0257-21-2311/ファクス:0257-23-5112
お問い合わせフォームはこちら

更新日:2023年03月03日