身元調査は重大な人権侵害です

身元調査とは?

身元調査とは、結婚や就職などの際に、本籍や家庭環境、思想・信条などを、本人の知らないところで調べることです。

身元調査のために不正に取得された戸籍謄本などの情報が高額で取り引きされ、問題となっています。もちろん不正取得行為は犯罪であり、厳しく処罰されています。

戸籍謄本は、本籍地のほか、婚姻・離婚・養子縁組などに関わる内容が記載されています。個人の親族関係や住んでいた場所など、個人に関わるさまざまな情報が分かります。

人権侵害につながるおそれがあります

身元調査は、プライバシーの侵害や結婚差別、就職差別などの人権侵害につながるおそれがあります。

これまで全国では、第三者の戸籍謄本や住民票などを不正に取得する事件が起きています。事件の背景には、調査会社・探偵会社・興信所などに身元調査が依頼されている実態があります。

不正取得に関わる事件

プライム事件

平成23(2011)年11月、プライム法務事務所の関係者の逮捕ではじまった、司法書士などによる1万件に及ぶ戸籍謄本等不正取得事件です。

調査会社、携帯電話会社、ハローワーク、国土交通省技官、行政職員、警察官、電力会社派遣社員などから、ありとあらゆる個人情報を不正に取得する犯罪集団が存在することが明るみになりました。

刑事摘発された者からは、「不正取得した戸籍などの個人情報のうち、85パーセントから90パーセントは、結婚相手と浮気調査に使われていた。」との証言がありました。

このことから、この事件で不正取得された個人情報の多くは、結婚相手の身元調査に使われていたことが分かっています。

柏崎市では

平成28(2016)年度「人権に関する市民意識調査」によれば、「身元調査をすることについて人権上、特に問題があると思う」と回答した方が25.6%となっています。

柏崎市は、就職・結婚差別や人権侵害につながる身元調査をなくしていくため、一層の人権教育・啓発活動に取り組みます。

差別や人権侵害につながる身元調査をなくしましょう!

身元調査をなくすためには「身元調査は差別行為・人権侵害であること」を認識し、私たち一人一人が偏見や差別意識をもたないよう心がけていくことが大切です。

この記事に関するお問い合わせ先

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更新日:2020年09月08日