市長臨時記者会見概要(令和3(2021)年2月12日)

市長臨時記者会見(令和3(2021)年2月12日)のお知らせ

当初予算案の概要を説明する市長

以下の「臨時記者会見」で、概要をご覧いただけます。

報道機関との質疑応答を追加しました。

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発表事項

令和3(2021)年度当初予算案の概要

(主管:財政管理課 電話番号:0257-21-2364)

資料の「令和3(2021)年度柏崎市当初予算案の概要」に基づいて説明します。

令和3(2021)年度当初予算案の概要

今回からデジタル予算書ができましたが、まずは資料を基に説明します。主な事業はデジタル予算書を使いながら説明します。

予算編成の基本方針には大きなポイントが三つあります。

一つ目は、新型コロナウイルス感染症への対応です。具体的な1点目は、市民の皆さんの生命を守り、安心をより大きなものとしていくための予算ということ。2点目は、市民の皆さんが安心して過ごしていただけるような状況にありながら、その生活を支えるために経済をしっかりと組み立て、守っていくということに重点を置いた予算だということです。

二つ目は、重点戦略を推進する事業です。柏崎市は第五次総合計画、第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略といった大きな柱があります。柏崎の今後の成長や、市民の皆さんの安全や安心を守りながら、より一層豊かな生活を作り出すことを組み立てていかなければなりません。従来展開をしてきた芽出しとその成長を促進し、新たな種をまいていくという中長期的な視点に立った予算の組み立てを行いました。

三つ目は、健全財政の堅持です。3年ほど前から、行政の仕事は何なのか、市民の皆さん、企業や地域にお願いするべき仕事は何なのかということを含めた事業峻別を行ってきました。少子高齢化が急激に進み、物事が世界規模で著しいスピードで動く中で、健全財政を維持するために、絞るべきものは絞り、切るべきものは切り、芽出しや今後の成長に期待すべき点には重点的な予算配分を行うという健全財政を意識した予算編成をしました。

一般会計当初予算案の概要

一般会計は475億円を計上し、前年度対比6.5パーセント、33億円減です。一般会計・特別会計・公営企業会計の合計金額は815億3,459万1千円で、前年度対比4.9パーセント減です。一般会計で33億円減となった一番大きな要因は、新庁舎関係の整備費などで、約50億円の減です。

最優先課題は、先ほど申し上げたように新型コロナウイルス感染症の対応です。続いて、柏崎市が今後中長期的な発展を目指し、新たな経済を組み立てていくため、地域エネルギービジョンの実現に向けた地域エネルギー会社の設立や、20億円の基金創設による再生可能エネルギーの導入拡大に取り組み、新たな環境エネルギー産業を組み立てていきます。

投資的経費は、東中学校の改築、市営半田住宅A号棟の改修、陸上競技場の整備、図書館の施設整備があります。併せて、土地開発公社から旧鯨波公園の買い戻しを行います。8号線バイパスが非常に速く進捗しており、あと2年以内に西部分が現8号線と結節しますが、その結節地点付近に旧鯨波公園用地があります。

これらの事業を組み立てていく中で、財政調整基金の31億5千万円と減債基金約1億6千万円を組み入れて収支のバランスを図ります。

借換債を除く実質的な予算額は469億6千万円で、前年度対比5.3パーセント、26億3千万円減となります。

特別会計当初予算案および公営企業会計当初予算案の概要

特別会計と公営企業会計の当初予算は、介護保険特別会計のみ申し上げます。介護保険特別会計は前年度当初比1.6億円、1.7パーセント増の94億4千万円としましたが、次期計画では施設整備を行わないということから介護保険料は据え置きます。次期は施設整備を行わず、人材確保に努めます。

歳入

歳入は市税全体で前年度当初比9億1千万円、5.9パーセント減となり、143億6千万円としました。新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して、個人市民税は11.5パーセント減、法人市民税は税率変更も考慮して28.1パーセント減としました。現年度分市民税全体では前年度当初比6億5千万円、14.0パーセント減を見込みました。

使用済核燃料税は、令和2(2020)年10月1日の税率アップにより、1億7千万円増を見込み、7億円強の税額になると承知しています。

普通交付税の補填財源である臨時財政対策債は、地方財政計画を踏まえ、前年度当初比10億4千万円、83.9パーセント増の22億8千万円としました。結果的に普通交付税と臨時財政対策債を合わせた額は、前年度当初比1億9千万円、2.9パーセント増で68億3千万円を計上しました。

原発関連交付金は、全体で前年度当初比706万9千円、0.2パーセント増の31億3千万円です。電源立地地域対策交付金の交付限度額は、国に制度改正を申し入れなければならないと考えていますが、みなし設備利用率は最下限の68パーセントになりました。これは再稼働問題とも密接に関係してくるところです。

繰入金は、財政調整基金繰入金を31億5千万円繰り入れ、ふるさと応縁基金繰入金は前年度当初比1億円、約50パーセント増の2億9千万円を計上しました。

市債は、東中学校や槇原小学校の大規模改修などの事業があるので、借換債5億4千万円を除いた実質的な市債額は41億3千万円で、前年度当初比13.6パーセント増です。

歳出

ここからは、重点事業を中心にデジタル予算書でご覧いただきます。まずは、地域エネルギー会社連携事業ならびに環境・エネルギー産業拠点化推進基金積立金の20億円です。デジタル予算書の画面で地域エネルギー会社がどのようなものなのか、ビジュアルで説明しています。

防災ラジオは3年間で30億円の事業ですが、ほぼ全額国から支援していただきました。その30億円分が財調に余裕が出ましたので、その中の約20億円を菅内閣が打ち出した国の新しい方針であるグリーン社会の実現に向けて、再生可能エネルギーを中心とした環境エネルギー産業の拠点化に使いたいと考えています。国際石油開発帝石株式会社の水素エネルギー事業なども柏崎で展開されることが期待されますので、他の民間の方々の再生可能エネルギーや環境事業に有用に使いたいと考え、計上しました。

続いて民生費の障害福祉従事者人材確保・育成支援事業です。2年ほど前から、介護人材の確保が難しいという声に応えて、介護人材の方々に夜間手当ての上乗せをしているところですが、障がい者の皆さんのために働く人材の確保も難しいということで、補助率と限度額を増やしました。

子どもの遊び場に関する事業は、3年ほど前に市民の皆さんに柏崎の子育てに関するアンケートを取ったところ、経済的な支援と子どもの遊び場が足りないという厳しいお声をいただきました。経済対策はスターチケットや医療費などを改善させていただきましたが、令和3年度は子どもの遊び場に予算を計上しました。町内会などが管理する公園を整備するための経費の上限額と補助率を上げました。これにより、地域のお子さんを育てる子どもの遊び場の整備に一層力を入れていただけるのではないかと期待しています。

屋内の遊び場に関しても、冬場や悪天候時に子どもが遊ぶ場所がないということで、今まで有料だったフォンジェの中にあるキッズマジックを、8歳までのお子さんを対象に、1年間で1人5回分の利用券を発行します。

続いて衛生費の看護師就職支援事業です。2,100万円ほどです。看護師が不足していますので、継続して看護師の就職支援をしながら、柏崎の医療環境を少しでも充実させていきたいと考えています。

病院群輪番制病院設備整備補助事業は5千万円ほどで、総合医療センター、新潟病院、中央病院の医療設備整備に引き続き補助します。

次に高齢者保健・介護予防一体化事業です。コツコツ貯筋体操は市民の皆さんからの認知度も高く、多くの方々に参加いただいています。新型コロナウイルス感染症に対応しながらこういった部分も充実させて介護予防に繋げていきたいと考えいます。

未給水地域対策事業は176万6千円です。柏崎市内で未給水の地域があり、通常は井戸を使用しています。渇水期で水が出ない場合に、今までは臨時の給水栓を用意して、地域の方々に水を汲みに来ていただいていましたが、高齢者が多くなったので、上下水道局職員が連絡を受けて水を配達するという事業です。

続いて農林水産業費の農業被害鳥獣対策事業と生活環境鳥獣対策事業です。イノシシなどによる被害が多発しており、農業者だけでなく、身の回りにも出てきて非常に困っているという声が多くなってきています。例えば電気柵の設置に関しても、今までより柔軟に対応させていただき、農業者以外の皆さんにも対応させていただくという予算です。

園芸生産拡大支援事業は、お米だけでなく園芸にも力を入れます。JA柏崎と協力しながら、枝豆は施設整備も進み、生産量が上がってきています。タマネギが少し停滞していますので、タマネギも柏崎の産物として力を入れていきたいと考えています。

次に、ため池等整備事業です。柏崎は3つのダムが整備されたことにより、農業用水の確保は進みましたが、引き続きため池の整備にも力を入れていきたいと考えています。

柏崎の森林事業を主体的に進めている森林組合に若い方々が入ってきました。また、森林環境譲与税が柏崎市に入ることになりました。森林経営管理事業に予算を計上し、人件費など、柏崎の森を維持するために使いたいと考えています。

漁業も新規就業者支援をしています。漁船購入補助などの就業支援をさせていただきます。

漁港整備に関しては、柏崎の漁業を支える大事なものですので、力を入れていきたいと思っています。

続いて商工費の事業構造強化促進事業です。柏崎の基幹産業は工業ですので、新型コロナウイルス感染症にも対応して、事業構造強化のための事業費として5千万円を計上しました。

情報発信・商品開発戦略事業は600万円です。柏崎が誇る松雲山荘、秋幸苑、貞観園はそれぞれ素晴らしいお庭ですが、3つをセットにして、さらに食文化、芸術、茶道、華道などを掛け合わせることによって、柏崎の産業を重層化させていきたいと考えています。

海の柏崎に関しても、従来は海水浴場を中心としていましたが、番神自然水族館、米山こども海水浴場やセントラルビーチを展開していますので、春、秋を含めた柏崎の新しい海の文化を組み立てていきたいと考えています。

土木費に移ります。道路新設改良事業、道路修繕・舗装修繕事業、橋りょう・トンネル修繕事業で13億7,600万円余りを計上しました。市民の方々から道路の修繕・改良の要望が非常に多く寄せられています。優先順位を付けながら、順次改良を重ねているところです。

河川も同様です。柏崎市には河川と呼ばれるような土側溝がまだたくさんあります。これらの河川改修を行い、冠水や洪水を防止したいと考えています。

柏崎港整備・利用促進協議会負担金は3百万円です。柏崎港は令和3年度で50周年です。簡易な式典は行いますが、式典に数百万円かけるよりも、柏崎の子どもたちに柏崎港から船に乗って出港し、柏崎の海から柏崎を見てもらい、柏崎の港の意味をもう一度考えてもらいたいと思っています。具体的なところはこれから詰めていきますが、自衛隊から協力していただけることになりましたので、市内小学校6年生全員を対象に行いたいと思います。

消防費に移ります。火災は少なくなっていますが、数件発生しています。消防水利を確保できるかどうかが重要ですので、順次整備していますが、令和3年度には耐震性の防火水槽を2カ所に設置して、いざというときに備えたいと考えています。

教育費に移ります。東中学校改築事業などの大規模な改築・改修事業があります。東中学校の改築は令和3年度、令和4年度の2年で完了したいと思っています。駐車場を大きく作り、冬場の送迎などの安全を確保できるよう設計しました。

水球のまち柏崎推進事業は、柏崎市からもオリンピアンが出ることを確信していますので、オリンピックの年に合わせてさらに力を入れていきたいと考えています。

最後に諸支出金ですが、旧鯨波公園の用地取得に4億円計上しました。現8号線と8号線バイパスが鯨波地区で結節しますので、そこに隣接している市有地を土地開発公社から買い戻すための予算です。

一般会計を中心に説明しましたが、以上が令和3年度の予算案です。新型コロナウイルス感染症の影響が市税収入に非常に大きな影響を及ぼすであろうという厳しい予算編成です。その中で、できる限り中長期的な柏崎の可能性や未来を展望するために、めりはりの利いた予算にしたつもりです。一方、ここだけで柏崎市政が止まるわけにはいきませんので、安定的な財政運営をするために堅実な基金なども計上しました。

関連資料

令和3(2021)年度一般会計当初予算案における主な事業

  • 2款 総務費:1~3ページ
  • 3款 民生費:3~6ページ
  • 4款 衛生費:6~7ページ
  • 5款 労働費:7ページ
  • 6款 農林水産業費:8~10ページ
  • 7款 商工費:10~12ページ
  • 8款 土木費:12~15ページ
  • 9款 消防費:15ページ
  • 10款 教育費:16~18ページ
  • 13款 諸支出金:19ページ

報道機関との質疑応答

報道機関から受けた質問の項目は、以下のとおりです。

  • 地域エネルギー会社連携事業と環境・エネルギー産業拠点化推進基金に関する質問
  • 地域エネルギー会社の設立時期に関する質問
  • 市税収入に関する質問
  • 市長選の公約と予算編成に関する質問
  • 新型コロナウイルス感染症対策経費に関する質問
  • 原発関連交付金に関する質問
  • 旧鯨波公園用地の買戻しに関する質問

臨時記者会見の概要と質疑応答(印刷用)

この記事に関するお問い合わせ先

総合企画部 元気発信課 情報発信係

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更新日:2021年03月05日