市長定例記者会見(令和4(2022)年5月11日)

市長定例記者会見(令和4(2022)年5月11日)のお知らせ

記者に海の大花火大会のパンフレットを見せる市長
今後の意気込みを語る柏崎市移住・定住推進パートナーチームのリーダー間島氏

以下の「定例記者会見」で、概要をご覧いただけます。

報道機関との質疑応答を追加しました。

市長記者会見インターネット録画配信

市長記者会見の録画映像を「YouTube柏崎市公式チャンネル」でご覧いただけます。

発表事項

接種がお済でない方は接種をご検討ください

改めて申し上げるまでもありませんが、このワクチン接種は義務ではなく、国からぜひご検討くださいという呼び掛けをしているものです。新潟県は3回目のワクチン接種率が47都道府県の中でトップになり、花角知事の指導力に感謝するところです。しかし、柏崎市だけでなく他の自治体も同様ですが、特に20歳代から40歳代の方の接種率が伸び悩んでいます。資料に記載のとおり、3回目の接種率が一番低いのが30歳代で47.5パーセント、続いて20歳代が50.6パーセントです。小児接種の状況は、5歳から11歳の対象者3,987人のうち、1回目の接種を終えた方が27.5パーセント、2回目の接種を終えた方が23.5パーセントです。もちろん、これは義務ではありませんし、接種を望まないという方はいらっしゃいます。しかし、無症状や軽い症状ではありますが、お子さんの感染も続いています。私共としても、国の方向性に沿ってワクチン接種をご検討いただきたいということで、再度ご案内させていただきます。

5歳から11歳の小児接種は、元気館の会場の予約が少ないことから、6月12日と7月3日の午前9時、9時30分の予約枠をもって終了し、11時からは中学生の3回目接種を行います。柏崎市の小児接種は、全て小児科の医師に行っていただいています。また、高校生の3回目接種は5月14日と28日に旧市役所で行いますが、予約に空きがあります。ぜひ接種をご検討いただきたいと思います。

中学生の3回目接種は、約1,300件の接種券を6月末までに接種可能となる方に発送を予定しています。会場は元気館でファイザー社製、日程は6月12日、7月3日です。その他、接種会場や日程の追加は、状況を見ながら調整しているところです。

(主管:健康推進課 電話番号:0257-20-4211)

柏崎市移住・定住推進パートナーチームを設置します

柏崎市のみならず、新潟県全体での人口減少の割合が著しく、新潟県全体の人口減少率も47都道府県の中でもかなり高いところに位置していると報道されています。柏崎市はその新潟県の減少率を上回っています。昨年度、柏崎市の出生数は375人でした。10年前、20年前は800人や900人という出生数でした。この著しい人口減少への対応として、市長就任以来、移住していただく方、定住していただく方を増やすためのいろいろな策を打ってきましたが、力不足もあり、なかなか功を奏していません。そういった中で、改めて私共行政の力だけではなくて、民間の方々のお力添えをいただきたいということで、移住・定住推進パートナーチームを設置します。チームのリーダーをお務めいただきます間島さんからこのパートナーチームにかける思いと方向性をお話しいただきます。

 

間島行政書士事務所 間島 博英 氏:私は6年前に大阪から柏崎市に移住しました。6年間柏崎市に住み、柏崎市がどんどん好きになり、一生このまちで暮らしたいと考えています。その一方で、人口がどんどん減っていっているということを聞いて本当に心苦しく思っていますし、移住して来た人間として、少しでもお役に立てないかと常々考えていました。実際に移住して来る人間にとって一番重要なことは、まず仕事があるかどうかだと思います。2つ目は住む場所、3つ目は家族で移住するとなれば子育ての環境や施策が大事です。この3つが一番大事なのかなと思います。チームは8名の若いメンバーが揃っています。8名で議論をして、施策を実行して、何らかの成果を絶対出したいと思っています。柏崎市と連携を取りながら、官民一体となって取り組んでいきたいです。そして市民の皆さまにも、ぜひ少しの危機感を共有していただいて、IターンやUターンして来る人を歓迎する気風も作っていけたらなと思っています。皆さまにもぜひ注目していただきたいと思っています。

 

間島さんの決意を聞かせていただきました。柏崎市の人口減少の割合は何とか食い止めたいところです。先ほど働き口のこともありましたが、女性がお子さんを生み育てやすいような環境は第五次総合計画の重点戦略の1つにも挙げています。女性の視点ということで、今回メンバーは8人のうち女性4人にお願いしたことも含めて、大きな成果を期待しています。

(主管:元気発信課 電話番号:0257-21-2311)

「ぎおん柏崎まつり 海の大花火大会」を3年ぶりに開催!―有料観覧席の申し込みを開始

柏崎市民、市内事業者、柏崎ファンクラブの方々を対象に、有料観覧席の先行販売を5月21日から始めます。一般販売は5月28日からです。約2時間で15,000発を上げますが、これは長岡の上をいく密度です。加えて、今年は3年ぶりですので、3年分の思いを込めて、ふるさと納税に寄せられた市長へのおまかせ分から1,000万円を使わせていただき、通常より豪華・華麗な花火大会を開催したいと考えています。

コロナ対策として、移動中の飲食禁止、飲酒の自粛をお願いします。また、マス席、椅子、テーブル席なども今までの6人席から5人席に変更します。席数が減りますので、大変恐縮ですが、料金を上げさせていただきます。ぜひ多くの市民の皆さま、市外の皆さまからも柏崎の海の大花火大会にお越しいただきたいと思っています。

(主管:商業観光課 電話番号:0257-21-2334)

「えんま市」を3年ぶりに開催!―ミニサーカスと大道芸人ショーも同時開催

えんま市を3年ぶりに開催します。ふるさと納税の市長へのおまかせ分から1,000万円を使わせていただき、ミニサーカスと大道芸人ショーも予定しています。今年は6月14日から16日、火曜から木曜の開催です。通常は500店舗の露店が連なりますが、今年はコロナ対応のため県内の出店者に限定し、180店舗程度になる見込みです。食べ歩きは禁止、ごみは各自の持ち帰り、アルコールの提供はありません。飲食スペースとして、柏崎ショッピングモールフォンジェの2階駐車場とモーリエ2階駐車場に椅子を置きますので、飲食物はそこでお召し上がりください。テーブルは置きません。

ミニサーカスは、大道芸人ショーとポップサーカスを行います。私のイメージでは、サーカスというと空中ブランコは必須、象は必ず来るだろうと思っていましたが、残念ながら空中ブランコはなく、象も来ません。代わりに、可愛い犬が来ます。会場は夕日のドームです。えんま市でサーカスが行われるのは、正確なところは分かりませんが、久しぶりであることは間違いありません。ミニサーカスは、14日から16日まで各日2回公演で、午前の部は10時から11時、午後の部は6時30分から7時30分です。午前の部は市民の皆さまを対象として各回先着400人です。申し込みは不要で、入場料は1人500円です。午後の部は市内在住で3歳以上の未就学児、小学生とその引率者を対象として各回先着400人です。お申し込みは市のホームページの申し込みフォームからできます。入場料は無料です。

サーカスとは別に、まちなか大道芸として大道芸人ショーを市民プラザ前で開催します。観覧は無料で申し込みも不要です。

何よりも、お子さんたちのえんま市を楽しみにしていらっしゃる声に応えたいと思っています。えんま市に出店される露店の間口は1つが2メートルで、店と店の間は3.5メートル空けますので、かなり余裕がある設えになると思っています。植木市は、いつもの会場ではなく、えんま通りの東の端のほうで行います。

(主管:商業観光課 電話番号:0257-21-2334)

5月13日から宿泊割引「楽宿かしわざきキャンペーン」スタート

先般、柏崎商工会議所を通して旅行業者、宿泊業者の方々から要請をいただきました。連休が終わって夏のシーズンが始まるまでの5月中旬から7月上旬までが、旅行業者、宿泊業者の一番厳しい時期なので、なんとか市に助けてもらいたいという要請です。ついては、柏崎市独自の宿泊割引「楽宿かしわざきキャンペーン」を実施します。1人当たりの宿泊料の50パーセント、最大7,000円を割引します。県民割などの他の制度と併用の場合は、金額の50パーセント、最大2,000円の割引になります。利用条件は資料のとおりです。割引対象期間は、5月13日のチェックイン分から7月19日のチェックアウト分までとします。予約は、各宿泊施設などで受け付け中です。割引対象宿泊施設は5月6日現在で15施設です。市ホームページなどで公表しています。

(主管:商業観光課 電話番号:0257-21-2334)

絵画で初夏の風景を楽しみませんか ―博物館で市所蔵の美術品を展示

今年2月にソフィアセンターで開催した「柏崎の花―Spring Collection―」が大変好評でした。真冬にもかかわらず約2,000人の方々からお越しいただき、柏崎の花の名品をご覧いただきました。その後、議会の方々から、市が美術品を持っているならば、まず博物館の収蔵品を市民の皆さんに展示してはどうかとご意見いただきましたので、初夏の風景をテーマに市が所蔵する美術品を展示させていただきます。会場は市立博物館で、期間は5月28日から6月5日までです。資料に記載の中村さんは、ナショナルブランドのペインターですし、小山さんは高柳出身のアマチュアのペインターです。この2人以外にもたくさんの方々の作品から初夏の風景をお楽しみいただきたいと思います。

(主管:博物館 電話番号:0257-22-0567)

石黒地域・別俣地域で活動する地域おこし協力隊を初募集

地域おこし協力隊は、岩之入と矢田の2地域で3人の隊員が活動していますが、加えて高柳の石黒地域、別俣地域で地域おこし協力隊を募集します。高柳の地域おこし協力隊の方が任期を待たずに早めに卒業されます。その方は今後も高柳に居を構えて、地域活性化のために活動します。それぞれの地域の方々にとって、地域おこし協力隊は頼もしい存在になっています。今回は石黒地域、別俣地域で募集しますので、意欲と情熱のある方の応募をお待ちしています。

(主管:市民活動支援課 電話番号:0257-43-9127)

行事予定

イベント

  • 雑誌リサイクル市
    (主管:図書館 電話番号:0257-22-2928)
  • 常設展示を無料開放
    (主管:博物館 電話番号:0257-22-0567)
  • 春のノーマイカーウイーク&エコドライブモニター
    (主管:環境課 電話番号:0257-23-5170)
  • 西山クラフトビールまつり
    (主管:商業観光課 電話番号:0257-21-2334)

  • 黒姫山山開き
    (主管:高柳町事務所 電話番号:0257-41-2233)
  • 野外おんがく堂2022
    (主管:文化・生涯学習課 電話番号:0257-20-7500)
  • 公開講演会「性のあり方と多様性について」
    (主管:人権啓発・男女共同参画室 電話番号:0257-20-7605)
  • 第25回NHK「わたしの尾瀬」写真展 柏崎展
    (主管:図書館 電話番号:0257-22-2928)
  • 2022かしわざき風の陣
    (主管:商業観光課 電話番号:0257-21-2334)
  • 柏崎市消費生活講演会
    (主管:市民活動支援課 電話番号:0257-21-2272)

スポーツ

  • 第22回柏崎潮風マラソン大会
    (主管:スポーツ振興課 電話番号:0257-20-7010)
  • 市民登山(八石山)
    (主管:スポーツ振興課 電話番号:0257-20-7010)

定例記者会見の質疑応答

報道機関から受けた質問事項は、以下の通りです。

  • 人口減少への課題に関する質問
  • ぎおん柏崎まつり海の大花火大会、えんま市の開催に関する質問
  • ぎおん柏崎まつり海の大花火大会に関する質問
  • ぎおん柏崎まつりに関する質問
  • えんま市翌日の清掃に関する質問
  • 美術品の購入に関する質問
  • 東京電力に関する質問
  • 新潟県知事選挙に関する質問

人口減少への課題に関する質問

記者:移住・定住推進パートナーチームの設置の発表の中で、いろいろ施策を打ってきたが残念ながら功を奏していないという言葉があった。率直にどの辺りが課題でなぜうまくいかなかったのという原因分析はどのように考えているか。

市長:原因分析については、もっと厳しい原因分析をするべきだということを担当課とも話しをしています。10代、20代の若い女性が柏崎から離れる数が多いことは分かっていますが、なぜ柏崎から離れていくのかということの原因をもう少し詳しく分析するよう指示を出しているところです。また、人口の自然減の部分はほとんど変わっていませんが、出生数が著しく減っています。

働き場所に関しても、事実かどうかは別ですが、若い女性がなぜ柏崎を離れるのか質問すると、柏崎には働きたいと思う仕事場がないという残念なお返事がきます。そんなことはないと私共は申し上げていますが、私自身も10年東京にいましたので気持ちは分かります。柏崎にはこんな仕事があります、女性が働いて活躍できるような場がありますということの発信はこれからもしていかなければいけないと思いますし、先ほどお話しいただいた間島さんをリーダーとする移住・定住推進パートナーチームの方々からご意見を賜りたいと考えています。

記者:その上で、市の施策が功を奏してこなかった理由はどのように考えているか。

市長:率直に、形ばかりで計画を作ることに時間が掛かってしまっています。いつも申し上げていますが、近所の方が柏崎に戻りたいらしいとか、柏崎に戻って来て就職先を探しているみたいだというようなごく個人的な情報を仕入れて、こういう仕事先がありますというようなことを伝えきれていませんでした。例えば、柏崎に戻って来られた方への支援、子育て施策に関しても医療費助成を拡充したり、スターチケットを始めたりしていますが、本当にありがたいと思っていただけるような施策が展開しきれていないというところが理由ではないかと思っています。

記者:移住・定住推進パートナーチームにはどんなことを期待するか。

市長:これがあれば柏崎に戻って来る、これがあるから柏崎に定住するという具体的なもの、何が足りなくて何を満たせば柏崎に移住・定住していただけるかを、ぜひ同じような世代の方々からご提案いただきたいと思っています。

ぎおん柏崎まつり海の大花火大会、えんま市の開催に関する質問

記者:3年ぶりに開催される海の大花火大会とえんま市にかける市長の思いを改めて伺いたい。また、ミニサーカスの具体的な内容を伺いたい。

市長:柏崎の元気を発信する一番大きなイベントが、ぎおん柏崎まつりの海の大花火大会です。また、柏崎の子どもたちの夢を育み、子どもたちが柏崎で育った楽しい思い出として一番強く実感するのがえんま市だと確信しています。祭りに関しては、柏崎の意気込みを県内のみならず全国の方々に発信させていただきたいと思っていますし。えんま市に関しては、柏崎の子どもたちを中心に、柏崎は楽しいまちだという思い出を大人になっても持ち続けていただけるようなものにしたいと思っています。

花火は尺玉100発同時打ち上げを2連続で打ち上げますし、加えて昨年募集した花火デザインの花火も、そのデザインになるべく近づけられるように花火師さんたちに頑張っていただいています。ミニサーカスは、どのようなものになるのか詳しくは承知していません。ただ、先ほど申し上げたように、残念ながら空中ブランコや象が来るということはないようです。空中ブランコが来られない理由は、最近の空中ブランコのパフォーマーはほとんどが外国の方だそうで、コロナウイルスの関係でパフォーマーの方々が日本に来られない状況などがあるようです。

記者:ウィズコロナやアフターコロナに向けた試金石でもあるのかなと思っているが、この余談を許さない状況で開催することの意義を改めて伺いたい。

市長:もちろんご心配いただいている向きもありますが、国も経済活動を含めて徐々に平常化していこうという動きがあると承知しています。そういった中で、できる限りのことを行いながら平常に近づけていくということを、えんま市、ぎおん柏崎まつりの中で示していきたいと思っています。先ほどは言い忘れましたが、今年のえんま市は道路の真ん中にカラーコーンを並べて右側通行にします。えんま堂の入り口などは開けて行き来ができるようにしますが、基本的には一方通行で回るようにします。いろいろな設えをしながらなるべく日常に近づけていくということを、えんま市、ぎおん柏崎まつりを通して実践していきたいと思っています。ただ、不安に思っていらっしゃる方々も多いですので、無理矢理に参加してくださいというような呼び掛けはしないつもりです。

ぎおん柏崎まつり海の大花火大会に関する質問

記者:資料には1,000万円を増額するとあるが、総額はどのぐらいになったのか。また、通常15,000発とあるが、今回はどのぐらいになるのか。

産業振興部長:総額は、これから協賛を募るということになりますので、結果どのくらいになるかは今の段階ではっきり申し上げられません。花火の数については、例年通りになるべく近づけるかたちで花火師さんと協議しているところです。

記者:1,000万円増額して花火の数を例年通りに近づけるというのは矛盾するように思えるが、どういうことか。

市長:協賛金ですので、コロナ禍において経済状況がいい企業もあればなかなか厳しいところもあり、どこまでお願いできるかというところもあります。量より質という言葉もありますので、質の部分で豪華絢爛というふうにご理解賜りたいと思っています。

ぎおん柏崎まつりに関する質問

記者:民謡流しとたる仁和賀の検討状況を伺いたい。

市長:結論から申し上げると、マーチングも含めて現在検討中です。県内他自治体の夏まつりの実施状況を全て確認したところ、民謡流しやたる仁和賀的なものをいろいろな制限を付けながらやるというところがほとんどですが、開催しないという自治体も1市ありました。経済界の中でも心配していらっしゃる向きもありますので、そういったことも含めて、最終的には16日のぎおん協賛会の総会までに結論を出したいと考えています。事前に、いつも参加いただいている団体の方々に意向調査的な問い合わせをしたところ、今年は参加しないというところが3割ほどいらっしゃいます。残りの7割ほどは、未回答・検討中・参加するということです。たる仁和賀は町内会で作るものもありますので、16日の協賛会までに決定して方向性をしっかり出したいと思っています。

えんま市翌日の清掃に関する質問

記者:えんま市の翌日の清掃が実施可能かどうか、考えはあるか。

市長:いつもは第一中学校からやっていただいていますが、今のところ具体的な申し出はない状況です。

美術品の購入に関する質問

記者:2022年度予算の中に、ふるさと納税の市長おまかせ分で美術品の購入があるが、どんな美術品を購入する予定か伺いたい。

市長:昨年度ソフィアセンターで開催した「柏崎の花―Spring Collection―」が非常に好評でしたので、花をテーマにした美術品を購入させていただきたいと思っています。多年度にわたって寄付していただいている方のご意向に沿うものでもあります。何点にするのかなどはこれから検討したいと思います。

東京電力に関する質問

記者:非常用発電機の故障、フィルタベント、使用済み核燃料プールの冷却系など、非常時に重要な機器の故障や不手際が相次いで判明しているが、どのように受け止めているか。

市長:一つ一つの案件に関しては、それぞれ安全性を確保するには大事な設備であると思っていますが、その重要性には違いがあると思います。いずれにせよ、細かいものも含めてこのようなトラブルが続くことはあってはならないことだと思います。同時に、東京電力の小さいものも順次公表していくという姿勢は評価すべきものだと思っています。

記者:東京電力の説明によると、これらはメーカーに任せたところではなく、内製化しているところで出ているということだった。このように安全上重要な設備を、メーカーではなく自分たちでやることについてはどのように見ているか。

市長:先般、原子力規制庁、規制委員会から出された中間報告的な報告書にもコメントしましたが、コストを意識したと思わざるを得ないような部分もありました。それはあってはならないと思います。何よりも安全を確保するということに当たっては、コストは度外視してもらわなければならないとコメントしたはずですので、もし東京電力自らが行うことで安全性が向上するのであればそうするべきだと思いますし、専門事業者が行った方が安全性が確保できるということであれば、コストがかかったとしても、より安全性をしっかりと確保できるような業者に任せるべきだと考えます。

記者:市長は先日、なぜ柏崎刈羽固有の問題と位置付けられたのかという点について、東京電力自らがきちんと調査・説明すべきだという趣旨の話をされたが、その思いは今も変わらず持っているか。

市長:全く変わっていません。私の望みは、本来ならば規制庁、規制委員会にそこまでしっかり深いところまで分析していただきたかったとコメントしたと思います。同時に、規制庁、規制委員会にその任がないということであれば、当事者である東京電力が自らの分析をしなければいけないだろうと思います。ただ、これが1週間や10日で分析できるものなのかについては、私はなかなか難しいだろうと思います。私の分析で申し上げるならば、いつも申し上げることですが、東京電力には長年のリーディングカンパニーであったというプライド的なものが染み付いていて、福島事故の後もなお残念ながらそれが拭いきれていません。いい意味でのプライドならばいいですが、そうではなく、残念ながらそのプライドは、大丈夫だというところにつながっているのではないかと私は分析しています。それを東京電力が自ら分析するというのは、私が言ったことが正しいかどうかは別にして、染み付いた年月と同じとは言いませんが、非常に時間がかかるのではないかと思います。時間がかかっても追及していくべきだと思っています。

記者:その辺りの原因の分析について、東京電力は昨年の9月22日に規制庁に出した報告書の中で、その問題の原因の真相みたいなものに触れていると思うが、それではまだ不十分だということか。

市長:そこで出てきた言葉が、風通しの悪さという言葉です。何をもって風通しの悪さというのか。社長と従業員の車座議論は今までやっていなかったことですのでいいことだと思いますが、それをもって風通しが良くなるのか、そして風通しの悪さが本当に次々と起こるようなトラブルの原因だったのかと言われれば、私自身はそうであるとは思っていません。今ほど申し上げたように、染み付いたものがどういうものなのかを、やはり自らがもう1回考えていく必要があるのではないでしょうか。これが終わらなければ次のステップに進めないということではなく、新しいステップを踏みながらも同時並行して、自らの資質、体質、東電的なものの分析は進めていく必要があるのではないかと考えています。

記者:東京電力は、規制庁の中間とりまとめで出された8項目の問題をクリアするという調査に協力し、再稼働に向けた手続きを踏みながらも、引き続き市長が話されたような分析を続けるべきだという考えでよいか。

市長:はい。同時並行して行われるべきものだろうと思っています。

新潟県知事選挙に関する質問

記者:明日県知事選が告示されるが、大きな争点となっている原子力発電所の立地地域の市長として、原発だけではなくいろいろな問題があると思うが、どのような議論を期待するか。

市長:花角知事が明日から候補者になりますが、柏崎で集会を開かれたときに、ぜひお考えいただきたい4つのことを知事の前で申し上げました。1つ目は拉致問題の全面解決、2つ目は原子力発電所の再稼働に関係すること、3つ目は鉄道、信越本線の確保、4つ目は総合医療センターの位置付けを守っていただきたいということです。特に2つ目の原子力発電所の再稼働に関して、3つの検証が終わるまで議論されないとお話しされていますが、私共柏崎市は原発を誘致した1969年以降、53年ずっと議論し続けています。そして節々で、市有地の売却の決議もあればプルサーマルのこともあり、いろいろなところで決断して決めてきています。そして今回の再稼働に関しては3つの検証という話が出てきています。いつ、何が目的でこの3つの検証なるものが作られたのかということが、だんだん訳が分からなくなってきているのではないかと思います。前から重ねて申し上げているように、3つの検証委員会こそ検証すべきだと思いますので、合理的にこの3つの検証を進めていただき、しっかり結論を出していただきたいと思います。総括委員会、総括委員長との問題も含めて、この3つの検証に関しては、言葉が厳しいかもしれませんが、迷走状態だと思われます。こういった状況を脱すべく、知事選挙という場面で、もう一方の候補者の方は脱原発、再稼働反対と明確におっしゃっていますので、花角知事にも原子力発電所に対するもう少し踏み込んだご自身の考え方、将来的には原発に依存しない社会というような言葉はお聞きしていますが、もう少し具体的な原子力発電所に対する考え方、日本のエネルギー政策に対する考え方、日本のエネルギー政策における新潟県の役割的なものをお示しいただいてもいいのではないかなと期待するところです。

記者:花角知事がこれから候補になるが、以前と同じように3つの検証が終わるまでは議論できないと説明されている。また、原子力発電所そのものに対する考え方やエネルギー政策に対する考え方がまだよく見えない部分もあると思うが、それでも花角知事を支持したいという考えに変わりないか。

市長:それは変わりありません。新潟県が抱えている課題は原子力政策だけではありません。先般、新潟市である上場企業の社長とお話しした際に、何が新潟県の一番の課題だと思いますかと私が尋ねたところ、人口減少だとおっしゃっていました。私もその通りだと思っています。先ほど申し上げたように、柏崎市にとってみれば拉致問題の完全解決は絶対大事な部分ですし、信越線を中心とした長岡、柏崎間の交通の確保も大事な課題ですし、また医療に関しては県立病院がない柏崎市には基幹病院である厚生連病院柏崎総合医療センターも非常に重要な役割を果たしていますので、医療関係も重要だと思っています。そういった部分に関して花角知事に期待するものは圧倒的に大きいですし、財政改革に関しても実績として上げられてきています。私は圧倒的に花角知事を支持します。

定例記者会見の概要と質疑応答(印刷用)

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更新日:2022年05月16日