ヒゲソリダイ(カヤカリ) ―日本初の完全養殖! 刺身や塩焼きに
ヒゲソリダイ(カヤカリ)ってどんな魚??
スズキ目イサキ科ヒゲダイ属に属する魚で、青森県から熊本県までの日本海・東シナ海沿岸、茨城県から九州南岸の太平洋沿岸、瀬戸内海、東シナ海大陸棚域に分布しています。
同属のヒゲダイと比べてあごの下にあるヒゲが極端に短く、ヒゲを剃ったように見えることから「ヒゲソリダイ」と名付けられました。名前に「タイ」が付いているためタイの仲間のように思われますが、実はイサキの仲間です。
柏崎では、茅(カヤ)を収穫する秋に漁獲されることから「カヤカリ」とも呼ばれています。
ヒゲソリダイ
ヒゲソリダイの下あご
ヒゲソリダイの漁獲状況
柏崎では、春と秋を中心に、ごち網や刺し網でヒゲソリダイが漁獲されます。
マダイやヒラメのようにまとまった漁獲量がないため、年間の漁獲量は0.5トン前後となっています。
ごち網漁
刺し網漁
日本初!ヒゲソリダイの完全養殖に成功!
平成30(2018)年に、市内荒浜にある(公財)海洋生物環境研究所実証試験場が、人工飼育下で採卵から産卵までを完結させるヒゲソリダイの完全養殖に成功しました。
ヒゲソリダイの完全養殖の成功は日本初で、今後のヒゲソリダイ養殖の事業化を目指す第一歩となりました。
現在のところ本格的な事業化には至っていませんが、今後の事業化に向けて関係機関で協力しながら、安定的な種苗の生産方法や生産コスト等について研究しています。
水中を泳ぐヒゲソリダイ
ヒゲソリダイに餌を与えている様子
ヒゲソリダイ養殖のメリット
- 上品な白身で非常に美味
- 他の地域で養殖を行っていないため、柏崎としてのオリジナル性が高い
- マダイやブリのように大量に流通していないため、希少性が高い
- 水温の変動に対する耐性が高く、低水温でも高水温でも餌を食べるため飼育が容易
- 他魚への攻撃性が低い(減耗率が低い)ため、生産効率が高い
ヒゲソリダイに関する活動
新潟県理容生活衛生同業組合柏崎支部納涼会への提供
髭剃りのプロにヒゲソリダイを食べてもらおうと、令和元(2019)年7月29日(月曜日)に、同組合の納涼会でヒゲソリダイを提供しました。
棒寿司やカルパッチョ等を試食した皆さんからは、美味しいと好評でした。
納涼会でヒゲソリダイの試食
ヒゲソリダイのカルパッチョ
ヒゲソリダイ講演会・試食会の開催
多くの方にヒゲソリダイを知っていただこうと、令和元(2019)年11月30日(土曜日)に、講演会と試食会を開催しました。
講演会では、(公財)海洋生物環境研究所の研究者と新潟漁業協同組合柏崎支部の漁業者を講師に招き、それぞれの視点でヒゲソリダイに関する講演を行っていただきました。
講演会終了後は、刺身や焼き魚、煮魚の3種の方法で調理したヒゲソリダイの食べ比べを行いました。いずれの調理方法も好評でしたが、特に刺身が好評でした。
ヒゲソリダイ講演会
ヒゲソリダイ試食会
この記事に関するお問い合わせ先
産業振興部 農林水産課 林業水産係
〒945-8511
新潟県柏崎市日石町2番1号 市役所 本館3階
電話:0257-43-9131/ファクス:0257-22-5904
お問い合わせフォームはこちら
更新日:2020年09月28日