嚥下(えんげ)について(令和元(2019)年10月)

このページは「広報かしわざき」に掲載された記事をもとに作成しています。

 

嚥下(えんげ)について

嚥下とは水分や食べ物を口に取り込み、咽頭(のどの部分)と食道を経て、胃に送り込む運動のことです。この運動に異常が起こるのが嚥下障害です。嚥下障害になると栄養摂取が不十分になったり、誤嚥(食物が気道に入ってしまう)を起こしてしまったりします。また、食べる楽しみが損なわれてしまいます。

年齢が進むにつれて、歯周病やむし歯で歯がぐらついたり、歯を失ったりすると、食べ物を細かくして飲み込みやすくする動作に支障をきたします。また、筋力の衰えなどで嚥下がしづらくなってきます。

できるだけ長い期間、良好な嚥下を保つために、日頃からご自身で歯周病は進んでいないか、むし歯になっていないか関心をもつことが大切だと思います。かかりつけ歯科に定期的にチェックしてもらうのもいいと思います。

食事の際のむせの回数が増えてきた、飲み込みづらくなってきたと自覚する方は、嚥下障害が出てきているかもしれません。早食いを避け、食べ物をよくかんで飲み込むようにするといいと思います。水分は飲み込みやすいと思われがちですが、口に含むとすぐに咽頭の方に流れてしまうので、実は誤嚥する可能性が高いです。水分にとろみ剤を加えると、咽頭の方へゆっくり流れるようになるので、誤嚥する危険性を下げることができます。

誤嚥が原因で起こる肺炎を誤嚥性肺炎といいます。誤嚥性肺炎は口の中にいる細菌がもとで起こることが多いです。誤嚥性肺炎を予防するための重要なことの一つは、口の中をきれいにして、細菌数を減らしておくことです。常日頃から歯みがきを中心として、口の中をきれいに保つ習慣を付けてください。

泉直也(柏崎総合医療センター歯科口腔外科)

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更新日:2020年05月11日