地域計画 ―地域農業を次世代に引き継ぐために

これまで、地域での話し合いにより「⼈・農地プラン」を作成・実⾏していました。今後、⾼齢化や⼈⼝減少の本格化により農業者の減少や耕作放棄地が拡⼤し、地域の農地が適切に利⽤されなくなることが懸念される中、農地を利⽤しやすくなるよう、農地の集約化等に向けた取り組みを加速化することが、喫緊の課題です。

このため、⼈・農地プランを法定化し、地域での話し合いにより⽬指すべき将来の農地利⽤の姿を明確化する「地域計画」を定めました。

柏崎市は、地域農業の将来の在り方などについて協議の場を設け、その結果を踏まえ、農用地の効率的かつ総合的な利用を図るため、「地域計画」を策定しました。

地域計画は農用地の効率的かつ総合的な利用に関する目標として、農業を担う者ごとに利用する農用地等を定め、これを地図に表示しています（目標地図）。

旧市町村単位を基本に、協議の場（地域の話し合いの場）として次の10区域に分けました。

• 柏崎市中央（旧市町村名：柏崎市、上米山村、米山村、高浜町）
• 高田・上条・野田・別俣
• 鵜川
• 北部西中通
• 田尻
• 中鯖石
• 南鯖石
• 北条
• 高柳町
• 西山町

協議の場では、関係者により次の3つの事項を協議します。

1.当該区域における農業の将来の在り⽅

区域の現状や課題を踏まえ、⽶から野菜、果樹等の⾼収益作物への転換、輸出向け農産物の⽣産、有機農業の導⼊等、地域の実情を踏まえ⽬指すべき将来の地域農業

2.農業上の利⽤が⾏われる農⽤地等の区域

今後もできる限り農業上の利⽤が⾏われるよう、農業振興地域を中⼼に農業上の利⽤が⾏われる農⽤地等の区域を設定する。

農業⽣産利⽤に向けたさまざまな努⼒をしてもなお農業上の利⽤が困難である農地は、保全等が⾏われる区域とするなど、地域の現状や将来の⾒込みを踏まえて、地域の農地をどう利⽤していくべきか議論する。

3.その他農⽤地の効率的かつ総合的な利⽤を図るために必要な事項

1・2を基に、10年後の将来の⽬指すべき姿に向け、次の事項を協議し、取りまとめる。

その他の協議事項

1. 農用地の集積、集約化の方針：担い手への集積方針や、団地数の削減及び団地面積の拡大など
2. 農地中間管理機構(農地バンク)の活用方針：農用地の集積、集約化に向けた、農地中間管理機構（農地バンク）の活用方法など
3. 基盤整備事業への取組方針：農用地の大区画化・汎用化等の基盤整備事業の工種や導入時期など
4. 多様な経営体の確保・育成の取組方針：新規就農者や経営の規模の大小や、家族か法人かの別にかかわらず、地域農業を支える多様な経営体の確保・育成や、関係機関との連携など
5. 農業協同組合等の農業支援サービス事業体等への農作業委託の活用方針：農地バンクへの集積を踏まえ、農業支援サービス事業体等への地域の状況に応じた農作業の委託方法など

任意事項

地域の実情に応じて、次の事項の方針についても協議する。

1. 鳥獣被害防止対策（地域における放牧・鳥獣緩衝帯、侵入防止柵など）
2. 有機・減農薬・減肥料（取組面積の拡大や、生産団地の形成など）
3. スマート農業（AIやIoT、無人ロボット、ドローンなどの先端技術の活用など）
4. 輸出（輸出に向けた作物選定や体制づくりなど）
5. 果樹等（果樹等の改植や整備、団地形成など）
6. 燃料・資源作物等（搾油作物などの資源作物の導入や団地形成など）
7. 保全・管理等（農業上の利用が困難な農地における放牧、蜜源作物の作付け、鳥獣緩衝帯など）
8. 農業用施設（農業用施設を設置する範囲、整備する時期や用途など）
9. 実情に応じたその他の事項

「人・農地プラン」の単位で協議の場を設定し、市ホームページや回覧・配布物などで周知して開催しました。

協議の結果は、次のとおりです。

開催概要

農業経営基盤強化促進法第19条の規定により、令和7(2025)年3月31日付けで定めた地域計画を公告します。

最新の地域の実情や目指すべき将来像を地域計画へ反映させるために、地域計画は適宜見直し、変更に向けた協議を行います。

地域計画（変更後）の公告

農業経営基盤強化促進法第19条第8項の規定により、変更した地域計画を公告します。