第二中学校区地域懇談会を7月13日に開催しました
比角地区の皆さんが、比角コミュニティセンターで地域からのテーマや自由懇談など、さまざま意見や要望を市長と語り合いました。
地域懇談会の開催概要「第二中学校区」 (PDFファイル: 218.8KB)
日時
令和5(2023)年7月13日(木曜日)午後6時30分~8時
場所
比角コミュニティセンター
参加者数
25人
市の出席者
市長、総務課(課長、係長)
懇談概要
- 市長の地域に関する施策の説明
- 地域からのテーマ
- 柏崎市の施策について
- 災害時(地震)における避難所の熱中症対策
- 冬季間における子どもの登下校の安全確保およびバス停前の除雪について
- 今後の柏崎について
- コミセンの和式トイレの改修について
- 東部公園のトイレについて
- 自由懇談
市長の地域に関する施策の説明(市長)
「地域エネルギー会社(柏崎あい・あーるエナジー株式会社)」「株式会社INPEXの水素発電事業」「AI新交通あいくる」「柏崎市の人口減少に関すること」等について説明しました。
地域からのテーマ
事前に提出されたテーマについて、市長が回答し、その後質疑を行いました。
説明者とは「地域からのテーマ」の趣旨を説明した方です。
柏崎市の施策について
説明者:市政を健全に運営していくために、先立つものは財源の確保です。その財源の使い道が適正に運用されているのか。歳入の見通しと将来展望、将来的な市民の負担増、人口減少や少子高齢化がもたらす財政負担への影響となり得る事態の回避に向けた考えをお聞きします。
健全で安定した財政運営を乗り切るための切り札は何か。財政出動の効果について、市民に分かりやすく、納得いくような説明をお願いします。
年間1,500人減という人口減少の加速化が打破できるか。緩やかな減少にできない現状を振り返り、率直な思いをお聞きします。財源確保のために重点戦略に充てる財源を捻出し、圧縮するとのことですが、事業者や子育て世代にはさまざまな支援が行き渡っている一方、それに該当しない市民の多くにどのようにアプローチしていくのか、公益性の観点から聞かせてください。
市長:予算は市民の皆さんからの税金で基本的に成り立っていますが、原子力発電所が立地しているため、固定資産税や国からの交付金等による75億円の財源があります。これは非常に大きな金額です。25年前には、現在の2倍の150億円もの財源がありました。
今、原発が止まっているため柏崎の経済も厳しいという話があります。しかし、原発建設時に働いていた方よりも、現在、安全対策工事等に関わっている方のほうが多く、5,500人ほどおられ、ご家族の方も含めれば1万人は超える数となります。その方々の雇用を確保し、税金をいただくことを考えると柏崎市の財政的なメリットは大きいと考えています。
一方、柏崎市の人口は減少しています。人口が減れば税収が減っていき、高齢者が増えれば特別養護老人ホームを作ったりするなど財政負担は増えていきます。また、20~30年前に建設した施設の維持管理費が大きく、非常に難渋しています。そこで財政の健全化のために、5年前に事業峻別を行い、事業の在り方を見直すことで約2億円強を生み出しました。そのお金を高齢者福祉のために7千万円、子どもたちの教育の充実に7千万円、その他産業政策に7千万円と、振り分けました。
原発財源が潤沢にあったとき、国などから借り入れをして施設を作っていたため、かつては実質公債費比率が14パーセント程度ありましたが、9パーセント程度に減らしました。県内では8番目に良い数字です。また、将来負担率は、私が市長に就任して7年で新潟県の中で最も良い数字となりました。
第二中校区は幸いにして、コンビニの数がかなりある地域です。市役所に行かなくてもコンビニで住民票や戸籍謄本が取れるようになりました。なるべく住民の皆さんの負担が少なく、市役所に行かなくても便利なサービスを受けられるよう、サービスの構築をしていきたいと考えています。さらに、今年の10月から子育て施策として1歳児以上の保育園・幼稚園の保育料を無料にします。所得によって保育料は異なりますが、平均すると1年間に二十数万円の負担が減るはずです。年間1億6千万円ほどを全て市で負担します。税金を上げるのではなく、他の事業を減らして、1億6千万円を確保しました。これは、県内20市の中で柏崎市だけです。このようにメリハリをつけてやっておりますし、もう一つの大事な柱として基幹産業であるものづくり産業、製造業にも力を入れています。
子どもがいない世帯や製造業以外の方への支援についても、他市に比べて劣っているわけではありません。例えば、まちづくりのベースになる教育費には、かなりの金額を入れています。メリハリをつけながら、健全な財政運営を行っていますのでご安心ください。
説明者:比角コミセンの駐車場について、さら地になった警察官舎の跡地をいつから使えるのか利用者からよく聞かれます。今、臨時で借りているところもありますが、少し離れています。いつ頃から使えるのか教えてください。
市長:7月中に工事が完了します。その後、市が県から土地を取得し、本来であれば9月頃になるところ、県にお願いして8月から使わせていただけるようにしたいと思います。具体的な日が決まりましたらご連絡します。
災害時(地震)における避難所の熱中症対策
説明者:地震による災害発生時は、早い段階で避難所に多数の避難者が押しかけることが想定されます。講堂を中心に受け入れることになった場合、湿度が高く、温度が下がらない夏場の気温が高い環境では、熱中症対策が必要です。
国の中期的な目標として、熱中症対策実行計画に災害発生時の避難所へのエアコン設置やそのための非常用電源供給について具体的な施策が示されています。夏場において異常気象の影響も考慮すると熱中症対策としての講堂へのエアコン設置を要望します。
しかし、エアコン設置には予算や時間が掛かると思います。熊本地震の教訓から埼玉県のある市が小・中学校に導入した大型冷風扇は移動式で、非常用電源でも使用できます。これを災害時だけでなく平時にも講堂の活動に使用すれば、その効果を確認することができるので、試験的に比角コミセンに導入していただけないでしょうか。
市長:今のところ大型冷風扇の導入は考えていません。昨年12月の大雪時に市内で停電が発生しましたが、いかに現代生活において電気が大切ということが分かりました。エアコンも冷風扇も電気がないと動きません。このことから、蓄電池を各コミセンに配ったほうが効果的ではないかと考えます。全てのコミセンに蓄電池を配布するのは大変ですので、コンセントをつなげば家庭用の電気につながるEV車を使用していくことも考えています。冷暖房の道具も大事ですが、それを動かすための電気を確保するということを重点的に考えていきたいと思いますのでご理解ください。
冬季間における子どもの登下校の安全確保およびバス停前の除雪について
説明者:国道8号の除雪された雪が山となり、田塚方面に登下校する子どもや高齢者が長浜にある「ほっともっと」前を横断する際、横断歩道前の雪山を上って飛び降りたり、国道を長岡方面に斜め横断したりするような状況になっています。
大雪の際に何度か学校に伝え、都度除雪してもらっている状況です。立哨してくださっている方も市役所に連絡したようですが、担当が違う(国土交通省管轄)などと回答があったそうです。
同様にバス停前も除雪等の雪山ができます。雪による交通事故を防ぐという観点からも、安全確保をお願いします。
その都度除雪の依頼をしなければならない状況なのはいかがなものかと考えます。所管が異なる箇所は、双方が危険箇所という認識のもと、除雪作業を行ってください。
市長:現場を確認しました。国道8号を所管する国土交通省北陸地方整備局長岡国道事務所の所長に伝えたところ「パトロールは随時行っているが、タイミングが悪く雪山が残った場合もあった。そのような場合は、直接、柏崎維持出張所に連絡してもらえれば、すぐに対応する」との回答を得ましたので、よろしくお願いいたします。
今後の柏崎について
説明者:日本の人口は20年後、40パーセント減少という国のデータがありました。人、モノ、金、時、場、生活が大きく変わります。今の柏崎は映画館のような娯楽はなく、パチンコ店くらいしかありません。他市や県外の方が柏崎に魅力を感じるものがなさすぎる。えんま市、花火大会、マラソン大会など素晴らしいことをやっていますが、全部が点でつながっていない。もっとアピールする方法など、ソフト面での対策を考えていく必要があるのではないかと思います。
柏崎に人を呼ぶには、例えば、市外県外からの移住者の電気代を無償にするなど、人を引き付ける魅力的な施策が必要です。また、アウトレットや柏崎の特産品を販売する場所を、米山大橋周辺ではなく、国道8号沿いや駅の近くにするなど、どうすれば人を呼び込めるかソフト面の研究をしていくほうがよいのではないかと思います。
「海の柏崎」と言われています。海岸の波打ち際まで車いすでも行けるよう舗装し、その脇に小さい子どもや家族が使える人工的な市営プールを作る。屋外の自然に近い状況でそういうものができればアピールになると思います。市では、どんな考えがあるかお聞かせください。
柏崎市はここ2年、大雪で国道が渋滞で全く動かない状況が発生しました。信越線は強風ですぐに止まってしまいます。お金がかかりますが、雪が降っても大丈夫なように例えば米山の下にトンネルを掘り柿崎まで行く、信越線も青海川の脇あたりにフードを作るというのはどうでしょうか。原発で事故があったときに雪があっても避難できるよう、海上自衛隊やフェリーを活用した海からの避難など、別の方法も考えていただきたいと思います。
市長:今、米山大橋周辺の道の駅を再整備しようと思っています。厳しいご指摘がありましたが、米山大橋周辺は50年間、柏崎市の中で一番人が集まる場所です。佐渡弥彦米山国定公園に指定されていて、米山大橋や米山、青海川などの美しい景色と併せて集客ポイントとして大事にしていきたいと思います。これから民間企業の協力を得ながらさまざまな提案をする予定です。
海に入ることができる専用の車いすの貸し出しやサポートをしているところもありますので、ご要望がありましたらお伝えします。プールではないのですが、米山こども海水浴場や番神自然水族館なども大変好評ですのでぜひご利用ください。中央海岸では、柏崎セントラルビーチといってキャンプやバーベキューができる場を用意しています。
原子力災害時の避難経路について、小村峠にトンネルを作っていただきたいということを国に対し、財源確保とその整備を要望してまいります。
国道8号柏崎バイパスについては、昨年の11月下旬に鯨波・城東間が開通しましたが、まだ茨目から長崎までつながっていませんので、5年以内に開通してもらいたいと強く要望しています。
また、海からの避難については、柏崎港が使用できない想定で、ホバークラフトを使ってみました。すごく揺れるので、高齢の方は腰を痛めますし、危ないです。海上自衛隊の大型船舶や、海上保安庁巡視船も使えますが、乗船人数が限られており、柏崎港に来るのに時間がかかります。最終的には自衛隊の大型ヘリコプターでピストン輸送するのが一番現実的と思います。
コミセンの和式トイレの改修について
説明者:近年、自然災害が多発する中、比角地区においても、住民の多様化が進んでいます。和式トイレの使用方法を知らない世代、足腰の具合が悪くしゃがむことができない世代、外国人など和式トイレの使用が困難な方も増加しています。もし、避難所となる場合、仮に一時的であっても、さまざまな問題が発生すると考えられます。コミュニティセンターの和式トイレの改修を要望します。
市長:この要望は非常に多いです。子どもだけでなく、高齢者からも和式で用を足せないという声が多いです。比角コミセンは、多目的トイレも含め、半分が洋式トイレです。学校を含め、多くの施設から洋式トイレの要望はあります。予算も限られているため、順番に進めていますので、ご了承いただきたいと思います。
東部公園のトイレについて
説明者:親戚の子どもと東部公園で遊んでいるとき、子どもがトイレに行きたくなったのですが、公園のトイレに入りたくないという表情をしました。恐らく汚いか怖かったのかと思いますので、新しい建物にしていただくことを要望します。
市長:トイレの屋根の改修を早急にさせていただきます。全面改修とはいきませんが、今までより見栄えが良くなるだろうと思います。
自由懇談
「AI新交通」「貧困家庭やヤングケアラーなどの子どもの施策」「林道の整備」について懇談しました。
この記事に関するお問い合わせ先
総合企画部 総務課 総務係
〒945-8511
新潟県柏崎市日石町2番1号 市役所 本館3階
電話:0257-21-2330/ファクス:0257-22-5904
お問い合わせフォームはこちら
更新日:2023年11月02日