感動を呼ぶ“かやぶきの宿"を次世代に! 攻めの現状維持に取り組む(高柳町門出集落)

令和元(2019)年8月19日に活動を開始した、高柳町門出集落の地域おこし協力隊の様子を紹介します。

地域おこし協力隊を受け入れるまでの過程や、募集にかけた思いなども併せてご覧ください。

協力隊の日々の活動の様子はフェイスブックでも公開しています。

農家民宿「門出かやぶきの里」の外観写真

隊員の紹介

小柴隊員がすだれを編んでいる

小柴 康隆(こしば やすたか)隊員

令和元(2019)年8月19日に門出の地域おこし協力隊として活動を開始しました。

福島県出身。旅館で勤務した経験をいかしたい、中山間地域の暮らしや文化を学びたいという思いが、門出の募集内容とマッチし、応募・着任に至りました。

主に、地域内にある「かやぶきの宿」で勤務し、接客や施設管理など、宿の全般的な業務に従事しています。さらに、里山の知識や体験を伝えるインストラクターとなるべく学んでいる最中です。

菜園、家畜の飼育、狩猟、酒造りなど、里山ならではの暮らしを体現する若手として、多様な活動を展開しています。

門出集落の概要

  • 集落規模:88世帯201人(募集時、平成30(2018)年11月30日現在)
  • 活動受入団体:門出ふるさと村組合

冬になると毎年2メートル以上もの積雪がある、新潟県柏崎市高柳門出(かどいで)集落。全国棚田百選にも選ばれた棚田や、新潟県の銘酒「久保田」のラベルをつくる越後門出和紙の工房などがあることでも有名です。

タープを張って地元の若手団体「門出・田代べとプロジェクト」のピザ出店販売の写真

他の地域と同様に高齢化が進んでいますが、ここ数年でIターン者や若手就農者が少しずつ増えてきました。そんな中、集落の若手によって「門出・田代べとプロジェクト」が組織され、地元産小麦を活用したピザを商品化して近隣のイベントで販売するなど、住民が主体となって、スモールビジネスや地域づくり活動に精力的に取り組んでいます。

宿のお母さんが串に刺したアユを囲炉裏にくべている写真

囲炉裏を使った鮎焼き

この集落には1991年から地域のお母さん達が運営してきた『かやぶきの宿』があります。地元で作られた食材を使った田舎の“ごっつぉ(「ごちそう」の意)”を提供し、時には囲炉裏を囲む輪の中にお母さん達も混じって、料理の説明をしたり、土地の様子について話したりする温かい雰囲気の宿です。地方志向の進む都会の人たちに、郷土料理を振る舞い、人情に触れながらの田舎暮らし体験を楽しんでもらっています。

二人の女性がお客さんの食事をつくっている写真

かやぶきの里を運営しているお母さん方

現在は、年間1,200~1,300人の方が宿泊し、お母さん達のごっつぉやおもてなしを求めて、海外からのリピーター客が宿泊数の20パーセントを占めるなど、国内外問わず愛される宿です。

お母さん達が年を重ね、だんだん働くことが難しくなってくると、若いお嫁さんにバトンタッチします。28年続くかやぶきの宿は、こうして集落のお母さん達のつながりによって受け継がれています。

門出集落のビジョン

地域おこし協力隊募集の背景と目的

これからの目標は「攻めの現状維持」!

宿を切り盛りするお母さん達も、お客さん達もだんだんと高齢になり、かやぶきの宿の利用者数は緩やかに減少していて、この傾向は今後ますます強くなっていくものと思われます。

これまでお母さん達によって受け継がれてきたかやぶきの宿を今後も残していきたい! でも、このままの営業を続けていては先細りしてしまう! 現状を維持するために、さまざまな仕掛けをしていかないといけない!

地域おこし協力隊の方には、お母さん達に教わりながらかやぶきの宿の運営をサポートしつつ「攻めの現状維持」に向けた新規顧客獲得などに取り組んでいただきます。

地域おこし協力隊と一緒に取り組むこと

かやぶきの宿の運営

地域おこし協力隊の方には、まずはお母さん達と一緒になってかやぶきの宿を切り盛りしていただきます。これらを通じてお母さん達から、ごっつぉの作り方や地域の風土などを学んでいただきたいと思います。

新規顧客開拓に向けた動き

かやぶきの宿の運営や体験プログラムの充実を図りつつ、新しい顧客の開拓に向けた各種発信・営業などの活動に取り組んでいただきます。

里山インストラクター(小学生の農村体験受け入れなど)

「真の豊かさは、五感に宿る。五感を育むのは自然」の考えのもと、自然に寄り添う集落の暮らしの教育的価値を活用して、農村体験プログラム「大地の学校」を行っています。今後これをさらに飛躍させて、訪れた人たちに“感心”ではなく“感動”していただけるような深い体験の場を提供したいと考えています。

地域おこし協力隊の方には、集落が培ってきた資源・文化・人材などを生かし、このプラグラムの企画や運営を一緒にやっていただきます。

地域づくり活動への参加

地域おこし協力隊である前に、門出集落に暮らす一人の住民として、地域の行事やイベントなどのほか、若手グループ「門出・田代べとプロジェクト」などにも積極的に加わっていただきたいと思います。

子どもたちが女性の方からちまきづくりを教わっている写真
農家の方が見守る中、はさがけ体験をしている参加者の写真

活動内容が多岐にわたるため、地域おこし協力隊の方の要望や特技を踏まえて、どちらに重点を置くか、どこから進めていくか、一緒に話し合っていきたいと考えています。

門出集落からの隊員になる方へのメッセージ(募集時)

小林 康生さん(門出ふるさと村組合⻑)にお聞きしました。

地域づくりの現状について教えてください

中央に小林さん、その両脇にお母さん達が机を囲んでお茶のみをしている写真

「門出ふるさと村組合」組合長の小林康生さん(中央)と、宿を切り盛りするお母さん達

かやぶきの宿を運営する門出ふるさと村組合は「住みよい豊かな村づくり」を目指して1991年6月に発足しました。

組合の活動目的は、都市部との地域間交流、特産品の開発や販売を進めて、豊かな村づくりや地域の活性化に寄与することです。

いつまでも宿が長く続けられるように営業を展開していきたいですね。それには門出らしさを失わず、身の丈の交流で、ありのままの生活文化を提供し、体験してもらうことが大切だと考えています。

今後の地域づくりについて考えていることを教えてください

今後は、門出集落の新しい役割(価値観)を新しいビジネスに構築していくことが重要だと考えています。その役割とは、現代の方たちに農村に来てもらい、五感や人間力を育み、真の豊かさに繋げることではないかと考えています。

集落にとって身近な存在であるかやぶきの里や、自然とともに歩んできた暮らしかたを生かし、新しいビジネスを構築・継続発展していけるよう模索したいですね。

地域おこし協力隊の任期は最長で3年ですが、その後も集落内の人材と一緒に地域づくりに携わる仲間ができるとうれしいです。

最後に一言お願いします!

「目標は現状維持」というと言いすぎですが、稼ぐ稼ぐという方向にも進みすぎるべきではないと考えています。

しかし、今のお客さんも高齢化していますし、現状を維持するには変わり続けないといけません。それは攻めの姿勢です。このままではいけないと感じています。そのこともあり、地域おこし協力隊を募集しました。

ベースは宿の運営のサポートですが、協力隊の方にはその攻めの部分として「大地の学校」構想に携わってもらい、情報発信にも取り組んでもらいたいです。

感心するような宿は全国にたくさんあるので、どこにもない、ここでないと味わえない五感に響くような、感動する宿にしたいですね。

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市民生活部 市民活動支援課 活動推進係

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電話:0257-43-9127/ファクス:0257-22-5904
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更新日:2021年01月07日