2.灰野寧緒さんへのインタビュー

このページは、令和6(2024)年1月1日に放送された、FMピッカラ新春特別番組「令和6年はパリオリンピック・パラリンピックの年!スポーツに取り組む高校生を紹介します!」を基に作成しました。ダイジェスト版は、広報かしわざき令和6(2024)年1月号に掲載します。

←前のページ「1.番組概要・昨年のスポーツの話題」を読む

次のページ「3.コーチから激励のメッセージ、灰野さんの今後の目標」を読む→

灰野寧緒さんへのインタビュー内容

灰野さんのプロフィル、スノーボードと出会ったきっかけ

灰野さんが、マイクに向かって話しています。

灰野 寧緒(はいの ねお)さん

高橋:まずお話を伺いますのは、新潟産業大学附属高等学校3年生の灰野寧緒(はいの ねお)さんです。灰野さん、あけましておめでとうございます。

灰野:あけましておめでとうございます。よろしくお願いします。

高橋:よろしくお願いします。灰野さんはスノーボードをされていて、令和5(2023)年3月に行われた全日本スノーボード選手権大会のストレートジャンプ種目で優勝、プロライセンスを取得されたそうです。おめでとうございます。

灰野:ありがとうございます。

高橋:灰野さんがスノーボードを始めたきっかけは何ですか?

灰野:スノーボードは父の影響で5歳くらいからやっています。週末には家族でよくスキー場に行きました。父が友人と一緒に遊び感覚でジャンプを飛んでいる姿を見て、ジャンプをしてみようと思いました。

高橋:そうなのですか。実際にスノーボードの大会に出るようになったのはいつごろからですか。

灰野:競技として取り組み始めたのは中学1年生からです。小学生の時からプロスノーボーダーになることが夢で、夏場も練習したくて、自分で長野県の人口芝の練習場を探して、両親に土日に連れて行ってほしいと頼みました。

高橋:小学生の頃から意欲的に練習されてきたのですね。

スノーボードの競技説明、練習内容

高橋:スノーボードの競技のこと、教えていただけますか。
灰野:スノーボードのスロープスタイルとビッグエアの競技に出場しています。スロープスタイルはコース上にあるレールなどの障害物とジャンプ台を使い、ビッグエアは一つの大型ジャンプ台を使い、どちらも技の難易度や着地のきれいさ、完成度で点を競う種目です。
高橋:タイムは早く滑った方がいいのですか。
灰野:タイムは関係ありません。国内大会ではジャッジする人が4人います。個人の好みが反映されるため、得点はかなりバラつきがありますが、1~100点で採点され、4人のジャッジの平均点が得点になります。優勝した時の大会では93.25点でした。
高橋:すごい高得点ですね。なかなか難しいスポーツだなと思うのですが、灰野さんの練習場所やどういうふうに練習されているのか教えていただけますか。
灰野さんがスノーボードで、大きなエアマットに向かって飛んでいます。

シーズンオフの練習風景。エアマットに向かってスノーボードで飛んでいます

灰野:シーズンオフの時期は、週末に富山にある立山KINGS(キングス)という人工芝の施設で練習しています。家から往復8時間ほどかかるのですが、大きなエアマットに思いきり飛んで、回転や技の練習をすることができます。リフトはないので、歩いて坂を上るのが大変です。スタート台にスマートフォンを置くスペースがあるのでそこで録画をして、飛んだ後に動画を確認してフォームなど細かいところを直します。

高橋:富山まで行く往復8時間は大変ですね。そして、ご自身で動画を撮って確認されるんですか。

灰野:基本は自主練習をして、どうしても行き詰まったときにコーチからレッスンを受けています。立山KINGSは自分と同じように世界大会を目指す10代の選手がたくさん練習しているので、とても刺激になります。

灰野さんがスノーボードでジャンプ台を飛んでいます。

スノーボードでジャンプ台を飛んでいる様子

高橋:たくさんの仲間がいるのですね。では、冬の間はどこで練習されているのですか。

灰野:冬はいろいろな場所で大会に参加するので、固定の練習場所はありません。雪で練習できるのは12月~ゴールデンウイークごろまでで、それ以外は人工芝で練習します。

高橋:大会はどんな所で行われるんですか?

灰野:県内だと、石打丸山スキー場で行われましたが、県外のスキー場の方が多いです。高校1年生のシーズンは北海道の名寄まで行きました。昨シーズンは、13戦出場しました。今シーズンは、長野県、福島県、岐阜県がメイン会場になると思います。

高橋:全国規模の大会ってたくさんあるんですね。北海道はとても遠いですよね。遠征費も大変ですね。

灰野:シーズン中の遠征費もそうですが、まだまだマイナースポーツのため、オフシーズンに練習できる施設も少なく、近くにもありません。国内だけでも、毎年軽自動車1台分くらいの費用がかかりますし、海外遠征となるとその倍はかかってしまいます。4月からは大学生になるので、自分でもアルバイトをして、少しでも遠征費を出したいし、大会に参加して、しっかり結果を残して、両親に恩返ししたいです。

高橋:とても大変だと思いますが、頑張ってください。大会の結果、私も楽しみにしています。ところで、今灰野さんが練習されている技って、どんな技ですか。

灰野:練習している技はフロントサイド1440(フォーティーンフォーティー:レギュラースタンスで反時計回りに4回転)と、バックサイド1440(フォーティーンフォーティー:レギュラースタンスで時計回りに4回転)と、スイッチバック1260(トゥエルブシックスティー:逆スタンスで反時計回りに3回転半)の3つです。

高橋:灰野さんがスノーボードで魅力に感じているところはどんなところですか?

灰野:スノーボードの魅力は、他の競技と違い、細かいルールがなく自由に滑れるところと、オシャレでかっこいいところです。

高橋:そうですね。灰野さんはスノーボードで4回転を練習されているそうですが、市長はスキーやスノーボードをされますか。

市長:スキーは結構やっているので、人並みには滑ることできますけれども、スノーボードはお恥ずかしながら、一回もやったことありません。息子たちは一生懸命今スノーボードをやっていますけれども、私はやったことありません。

灰野さんへ市長から質問

高橋:そんなスノーボード未経験の市長から、灰野さんになにか質問ありますか?

市長:スキーをやっている61歳から見ると、スノーボードはファッションも含めてやっぱりかっこいいなと思います。それから、フォーティーンフォーティーという技の名前もかっこいいと思います。
灰野さんは、例えばこれから、自分で新しい技を開発して、こんな技をやってみたい、そしてその技にはこんな名前をつけたいということは考えていますか?今4回転を練習しているそうですが、5回転っていうのは無理なんですか。

灰野:今世界では同世代の子が6回転を成功させたので、それを超えられたらいいなと思います。

市長:6回転!6回転というと、2160度だよね。トゥエンティワンシックスティーって言うの?

灰野:呼び方はよく分からないんですけど。

市長:スキーは両方の足にそれぞれ板があるけれど、スノーボードは一つの板に両足が固定されているから、バランスとるの難しくないのかな?4回転や6回転もすると、着地の時にバランスを取るのが難しそうだなと思います。スノーボードで一番難しいのは何ですか?

灰野:ジャンプ台から飛び出るときに、先行動作(ボードを動かす前に先行して上半身を動かすこと)をするんですけど、そのときの細かい調整がすごく難しいです。

市長:そういった部分も演技力とかのポイントになるんですか。

灰野:そこはならないです。

市長:じゃあ、ジャンプ台から飛び出たエアの中での部分が得点になるの?

灰野:はい。

市長:灰野さんは、得点を高得点にするために、ご自分で工夫しているところはあるんですか。もしくは得意な演技というか、テクニックはあるのかな。

灰野:板をつかむ手の位置をちょっと普通の位置とずらして、板をつかんでいない手の向きとかを回転する方向と逆の方向に向けたりするとかっこよく見えるので、そこを意識しています。

市長:なるほど、なんか綾子舞みたいだね。手の指先まで気をつけて、バリの民俗芸能もそうだけど、指先で表現するっていう部分もあるから、じゃあスノーボードにもそういうところがあるわけなんだ。

高橋:本当に細かい一つ一つが大事なんだなということが私にも分かりました。

市長:私はやっぱり4回転の上だから5回転を目指してほしいです。5回転は計算すると1800度になるから、エイティーンオーオー(注意:正しくはエイティーンハンドレッド)、灰野スペシャルに挑戦してもらいたいです。でも世の中は6回転なんですね。いやあ、すごいなあ。

高橋:高度ですね。

けがをしないための体づくり

高橋:灰野さん、スポーツにはけがをしないための体づくりとか筋トレが大切だと思いますが、なにか取り組んでいることはありますか。

灰野:家で体幹トレーニングをしています。スノーボードは、一瞬の判断ミスが大けがや命に関わる事態につながってしまいます。大会は2~3月に集中しているので、夏の間にトレーニングをしっかりと重ねることがけが防止につながります。

高橋:冬の時期の前に一生懸命トレーニングをされるんですね。スノーボードを続けてきて、うれしかったことはありますか。

灰野:土日に富山に行って練習することが辛かったときもありましたが、練習の成果がしっかり出て、プロになることができました。やっとスタートに立てたので、プロとしていろいろな大会に出場できるのが楽しみです。

高橋:今年はいろいろな挑戦が増えますね。

この記事に関するお問い合わせ先

総合企画部 元気発信課 情報発信係

〒945-8511
新潟県柏崎市日石町2番1号 市役所 本館2階
電話:0257-21-2311/ファクス:0257-23-5112
お問い合わせフォームはこちら

更新日:2024年01月01日