令和6(2024)年度のアトム情報
このページは「広報かしわざき」に掲載した記事をもとに作成しています。
新潟県原子力防災訓練 (2024年11月号)
航空機・船舶避難訓練を行いました
8月24日(土曜)、地震に伴う市道の寸断などでPAZ内(発電所からおおむね5キロメートル圏)で孤立地域が発生した想定で、陸上自衛隊の航空機(ヘリコプター)や海上自衛隊の船舶(多用途支援艦)を使用した住民避難訓練を行いました。
市独自の訓練として、避難者の避難状況などの情報一元化のため、模擬マイナンバーカードを使用した避難者の受け付けシステムを取り入れた訓練を行いました。
別会場では、第九管区海上保安本部の巡視船と搭載艇による船舶避難訓練も行いました。
今回、訓練参加希望者を公募し、多くの方からご応募・ご協力いただきました。ありがとうございました。
今後も、さまざまな事態を想定した訓練を行い、万が一の原子力災害に備えていきます。
模擬マイナンバーカードを使用した避難者の受け付け訓練
海上自衛隊の船舶と参加者
放射線防護施設(2024年10月号)
放射線防護施設とは
原子力災害時に「無理に避難すると健康リスクが高まる方」が搬送の準備が整うまでに一時的に屋内退避する施設です。
市内には、発電所から5キロメートル圏内のPAZにある社会福祉施設を中心に14カ所あり、今年度15カ所目として、西山町いきいき館の放射線防護化工事を行っています。
放射線防護施設の仕組み
建物内の気密性を高め、汚染された空気をフィルターで浄化します。その空気を室内に送気することで内圧を高め(陽圧化)、外部から侵入する放射性物質を遮断し、安全に退避できる空間を確保します。
内閣府が行ったシミュレーションによると、陽圧化した鉄筋コンクリート造建屋に屋内退避することにより、積算被ばく線量は屋外滞在時に比べ、9割以上低減できることが分かっています。
屋内退避施設のイメージ
- 気密性の確保:玄関出入口の二重扉化や壁・窓枠などの補強
- 陽圧化装置:
- プレフィルターで砂塵などを除去
- メインフィルター(HEPA・活性炭)で放射性セシウムや放射性ヨウ素などを除去
- 各フィルターで処理した後の正常な空気を施設内に給気
- 差圧計:屋内の空気圧を測定することにより、陽圧化装置の稼働状況を把握
- 非常用発電設備:商用電源が喪失した場合においても陽圧化装置などを稼働するための非常用発電設備
原子力災害時の屋内退避(2024年9月号)
発電所からおおむね5~30キロメートル圏内のUPZ地区の基本的な避難行動は、屋内退避です。
屋内退避とは
発電所から放射性物質が放出された場合、大気中を気体状の放射性物質が雲のような塊になって流れていきます(放射性プルーム)。
この放射性プルームが大気中を流れている間、外部被ばくや放射性物質の体内への取り込みを減らすために自宅などの建物内にとどまることを屋内退避と呼びます。
屋内退避の効果
一般的な木造住宅でも、建物の気密性や遮蔽効果により被ばく量を半分程度にすることができます。
屋内退避のポイント
外気の遮断
放射性物質が屋内に入らないように、窓を閉め、換気扇を止めて、外気を取り込まないようにしましょう。
ペットを屋内へ
ペットも一緒に屋内に避難しましょう。
情報収集
防災行政無線やテレビ、ラジオ、携帯電話などから正しい情報を入手しましょう。
無理な避難・移動を避ける
放射性プルームが放出されている間の無理な避難や移動は避けましょう。
緊急事態区分ごとの避難行動(2024年8月号)
原子力災害時の取るべき行動(避難行動)は、現在地(PAZ・UPZ)と発電所の状況(緊急事態区分)によって異なります。現在いる場所を基準に、市からの指示を聞いて、落ち着いて行動してください。
- 避難行動の例:市・刈羽村で震度6弱以上の地震が発生【警戒事態(AL)】
⇒避難や屋内退避に備えて速やかに帰宅
避難行動
緊急事態区分 (発電所の状況) |
【警戒事態(AL)】 重大事故につながるような事象が発生(震度6弱以上の地震発生など) |
【施設敷地緊急事態(SE)】 放射性物質が放出される可能性がある事象が発生 |
【全面緊急事態(GE)】 放射性物質が放出される可能性が高い事象が発生 |
放射性物質放出後 |
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PAZ(注釈1)の避難行動 | 帰宅・子どもの迎え (移動できない場合は、無理に移動せず、近くの建物や学校・コミセンなどの避難所に避難) |
避難準備 (要配慮者・高齢者などの避難に時間がかかる方は避難を開始) |
避難開始 (PAZは全員、避難を開始。自家用車や市が用意するバスで市外の避難経由所を目指す) |
避難継続 (避難経由所で案内された避難先で避難を継続) |
UPZ(注釈2)の避難行動 | 帰宅・子どもの迎え (移動できない場合は、無理に移動せず、近くの建物や学校・コミセンなどの避難所に避難) |
帰宅・子どもの迎え (移動できない場合は、無理に移動せず、近くの建物や学校・コミセンなどの避難所に避難) |
屋内退避 (UPZは移動をやめて、自宅や近くの建物、避難所に屋内退避) |
屋内退避 (屋内退避を継続。避難指示が出された地区は避難を開始) |
- 注釈1:PAZとは、発電所からおおむね5キロ圏内の7地区(高浜、荒浜、松波、南部、二田、中通、西中通)。
- 注釈2:UPZとは、発電所からおおむね5~30キロ圏内(PAZの7地区を除く市内全域)。
避難先
まずは、地区ごとに指定している避難経由所を目指してください。
避難経由所で避難所を案内します。
避難方法
原則、自家用車で避難します。
自家用車で避難できない方はバスを用意します。最寄りのバス避難集合場所に集合してください。
家族と別々に避難したら
避難先での合流を目指します。
市外にいる場合
帰宅できない場合は、今いる場所の自治体の指示に従ってください。
(注意)市外であっても発電所から30キロ圏内(長岡市の一部など)はUPZです。
原子力災害対策重点区域(2024年7月号)
原子力災害の影響が及ぶ可能性がある区域は「原子力災害対策重点区域」に定められており、市全域が対象です。
また、重点区域は、発電所からの距離に応じて2つの区域(PAZ・UPZ)に分けられています。
PAZ(即時避難区域)
発電所からおおむね5キロ圏内の高浜、荒浜、松波、南部、二田、中通、西中通の7地区。
原子力災害時の避難行動
放射性物質が放出される前の段階で、市からの指示により予防的に避難します。
UPZ(避難準備区域)
発電所からおおむね5~30キロ圏内のPAZの7地区を除く市内全ての地区。
原子力災害時の避難行動
屋内退避を基本として避難に備えます。放射性物質の放出後、その地区の放射線量などにより必要に応じて避難や一時移転などを行います。
原子力防災講座のご案内(2024年6月号)
市は、市内の企業・団体・グループを対象に、原子力防災に関するさまざまな講座を実施しています。
生涯学習「ふれあい講座」
万が一原子力災害が起きたら、どこへ避難して、家族はどこで合流するのか。避難や日頃の備えなど、原子力防災の基本を学べます。
問い合わせ先
文化・生涯学習課
- 電話:0257-20-7500
- ファクス:0257-22-2637
- Eメール:文化・生涯学習課にメールを送信
生涯学習「ふれあい講座」は、市・国・県職員による出前講座です
原子力防災出前講座
お住まいの地区ごとの避難先、避難経路や避難方法など、テーマに合わせて、防災・原子力課の職員が企業や福祉施設に出向いてお話しします。テーマや内容はご相談ください。
問い合わせ先
防災・原子力課
- 電話:0257-21-2323
- ファクス:0257-21-5980
- Eメール:防災・原子力課にメールを送信
原子力出前講座
放射線の基礎や原子力防災の基礎などを学べます。測定器による実習もできます。
(注意)実施時期は5~12月です。
問い合わせ先
公益財団法人 柏崎原子力広報センター
- 電話:0257-22-1896
- ファクス:0257-32-3228
- Eメール:柏崎原子力広報センターにメールを送信
原子力講座・研修のご案内|柏崎原子力広報センターホームページ
安定ヨウ素剤の事前配布(2024年5月号)
配布対象
市内にお住まいの次の方
- 39歳以下
- 40歳以上の妊婦・授乳婦・妊娠希望のある女性
- 40歳以上で安定ヨウ素剤の受け取りを希望する
受け取り方法
配布対象のうち、39歳以下の未配布の方に県から案内が届きます(5月以降)。案内を確認し、次の方法で受け取ってください。
- 郵送
- 薬局
- 事前配布説明会
詳細は案内をご確認ください。
40歳以上で受け取りを希望する方
県ホームページをご覧いただくか、県感染症対策・薬務課(電話025-280-5237)へお問い合わせください。
原子力発電所からおおむね5キロメートル圏内のPAZにお住まいで、使用期限を過ぎている安定ヨウ素剤をお持ちの方にも新しい薬剤を更新配布します。
(注意)安定ヨウ素剤の配布は無料です。
安定ヨウ素剤の事前配布に関する問い合わせ先
新潟県福祉保健部感染症対策・薬務課 薬務係
- 電話番号:025-280-5237
安定ヨウ素剤の事前配布に関するトップページ|新潟県ホームページ
原子力防災訓練を行いました(2024年4月号)
新潟県原子力防災訓練の冬季住民避難訓練を行いました
(2024年2月12日(月曜・振替休日)【西山町妙法寺】)
地震発生による原子力災害時に、道路の寸断などで地域が孤立した想定で、住民の避難訓練を行いました。
訓練では、自衛隊による倒木の除去や道路の段差を乗り越えられる自衛隊車両での避難者の搬送、福祉車両での避難などを行いました。
地域住民の方には、避難にストレッチャーや車椅子が必要な方、避難に時間がかかる要配慮者の避難者役として、訓練に参加していただきました。
ありがとうございました。
今後もさまざまな事態を想定した訓練を行い、万が一の原子力災害に備えて対応力を高めていきます。
自衛隊車両での避難
福祉車両での避難
この記事に関するお問い合わせ先
危機管理部 防災・原子力課 原子力安全係
〒945-8511
新潟県柏崎市日石町2番1号 市役所 本館3階
電話:0257-21-2323/ファクス:0257-21-5980
お問い合わせフォームはこちら
更新日:2024年11月05日