柏崎刈羽原発再稼動の再検討を(市長への手紙、令和6(2024)年6月公開)

手紙と回答の概要

お寄せいただいた内容の概要

私は再稼働を前提とした住民説明会にも参加しましたが、原発事故が起きた場合の住民の避難対応にも何ら安心感を抱けませんでした。そもそも住民が避難しなければならないような事態に陥ったらもう私たちは大事な「ふるさと」を失うのです。
市長には今後の日本のエネルギー政策を含め再検討を切に願うものです。

 

⇒手紙の全文は以下の「お寄せいただいた内容の全文」をご覧ください。

回答の概要

二度とこのような事故を起こさないために、国が原子力規制組織に対する国内外の信頼回復を図り、国民の安全を最優先に、原子力の安全管理を立て直し、真の安全文化を確立すべく、原子力規制委員会が設置されたと理解しています。
現状では、安全、安心を確保しながら原子力発電所の条件付き再稼働を認めながら、気候変動、地球温暖化対策としてのカーボンニュートラル時代に資する発電方法を選択していくことが重要であると考えます。
今後も原子力防災・安全体制の充実・強化を図り、原子力災害対応の実効性向上にしっかりと取り組んでまいります。

 

⇒回答の全文は以下の「回答の全文」をご覧ください。

手紙と回答の全文

お寄せいただいた手紙の内容と市からの回答を、個人が特定されないように編集した上で掲載しています。

お寄せいただいた内容の全文

原子力発電は本当に必要なのでしょうか。再稼働により人口減少を食い止め地域産業を活性化させるという考え方もあるのかもしれませんが、原発事故により死の危機に瀕し住み慣れた土地を離れざるを得なかった人々、ふるさとに帰りたくても帰れない人々の姿を私たちはずっと見てきているではありませんか。

私は再稼働を前提とした住民説明会にも参加しましたが、原発事故が起きた場合の住民の避難対応にも何ら安心感を抱けませんでした。そもそも住民が避難しなければならないような事態に陥ったらもう私たちは大事な「ふるさと」を失うのです。私は子や孫たちに自然豊かな「ふるさと」を残してやりたいのです。美しい海や山や川、森を伝え残したいのです。
核のゴミの処理問題もあります。お金と引き換えにどこかに犠牲を強いるような構図はおかしいでしょう。人間が人間の作った科学技術によって滅びる未来を私は想像してしまいます。市長には今後の日本のエネルギー政策を含め再検討を切に願うものです。

回答の全文

お手紙拝見しました。
このたび、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働について、ご意見をいただきました。

福島第一原子力発電所事故において、いまだに多くの方がふるさとに帰還できない、されていない実態は承知しております。
二度とこのような事故を起こさないために、国が原子力規制組織に対する国内外の信頼回復を図り、国民の安全を最優先に、原子力の安全管理を立て直し、真の安全文化を確立すべく、原子力規制委員会が設置されたと理解しております。
また、柏崎刈羽原子力発電所再稼働に関する懇談会でもお話ししましたが、福島第一原子力発電所事故における放射線の影響は、UNSCEAR(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)の2020年、2021年版報告書において、各年齢層における甲状腺がんの増加、白血病やその他のがんの発生および胎児への影響等について、識別できるような増加は予想されないと報告されています。

一方で、ご意見にもありました、使用済み核燃料の最終処分等の問題については、思うように進んでいないのが現実です。
他方、ご意見をいただきました人の命に関しましては、人命が最優先なことは言うまでもなく、そのために日頃から原子力災害対策に万全を尽くしております。
しかしながら、何事も物事には100%は無く、現状では、安全、安心を確保しながら原子力発電所の条件付き再稼働を認めながら、気候変動、地球温暖化対策としてのカーボンニュートラル時代に資する発電方法を選択していくことが重要であると考えております。

いずれにしましても、原子力防災・安全の備えに「終わり」や「完璧」はありません。今後も原子力防災・安全体制の充実・強化を図り、原子力災害対応の実効性向上にしっかりと取り組んでまいります。

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更新日:2024年06月25日