「柏崎市地域エネルギービジョン」を策定しました

「新たなエネルギーのまち柏崎」の創生に向け

柏崎市地域エネルギービジョンの表紙

柏崎市は、これまで石油産業のまち、原子力産業のまちとして歩んできた歴史を踏まえ、「次世代エネルギーの活用による温暖化対策の推進」、「エネルギー・環境産業の創出」を据え、「新たなエネルギーのまち」の形成を目指します。

そのために、10年後の地域の将来をイメージしながら、次世代エネルギーの普及促進や、環境エネルギー産業の育成・発展につながる指針として平成30(2018)年3月に「柏崎市地域エネルギービジョン」を策定しました。

柏崎市地域エネルギービジョン

柏崎市地域エネルギービジョン(概要版)

目指す将来像

これまで柏崎市は、「石油産業のまち」(1.0)、「原子力産業のまち」(2.0)として発展し、我が国の産業の発展や首都圏の電力需要を支えるなど、国のエネルギー政策に大きく貢献してきました。これからは地球環境にやさしく持続可能な社会で、将来世代も豊かな生活を送ることができるよう、脱炭素社会である­­­­­「エネルギーのまち柏崎3.0」を将来像として目指していきます。

将来像である「エネルギーのまち柏崎3.0」への途上として、「再生可能エネルギーと原子力のまち」(2.5)を進めることにより、一人一人が生活の利便性を損なわず、エネルギーを効率的に使い、持続可能で豊かな生活を送る「スマート市民のまち」、全ての市民や事業者が柏崎の地域エネルギーを最大限に活用し、環境エネルギー関連産業が発展・高度化している「ALL柏崎でつくる新たなエネルギーのまち」への道筋をつけ、「エネルギーのまち柏崎3.0」の実現を目指すこととします。

将来像

「エネルギーのまち柏崎3.0」への将来像

「エネルギーのまち 柏崎3.0」へ向かうイメージ

基本方針

基本方針1 環境エネルギー意識の向上

  • 学校教育・社会教育における環境エネルギー教育の充実
  • エネルギーのまちとしてのシビックプライドの醸成
  • 産学官金連携による環境エネルギー関連産業の技術開発推進
  • 市民主体の情報発信・広報活動

基本方針2 スマートエネルギーによる暮らしやすいまちづくり

  • 多様なエネルギーの自給による災害・変化に強いまちづくり
  • 太陽光発電と蓄電池、IoTの活用によるスマートハウスの普及推進
  • 高気密・高断熱・高効率機器による省エネルギー推進
  • 環境エネルギー関連産業における人材育成

基本方針3 環境エネルギー関連産業の確立

  • 地産地消エネルギー導入・省エネルギー対策支援による事業者の脱炭素化の加速
  • 環境エネルギー関連技術・サービスの開発によるものづくり産業の活性化
  • 原子力発電との共存に向けた安全技術・廃炉産業の育成

基本方針4 地産地消エネルギーの活用促進

  • 地産地消エネルギー推進に向けた地域エネルギー会社の設立検討
  • 市民による身近な地産地消エネルギー推進
  • 地中熱や雪氷熱などの地産地消エネルギーの活用
  • 再生可能エネルギー・次世代エネルギーを活用したEV・FCVの普及
  • 水素エネルギー・メタンハイドレートの活用・導入の研究

将来像の実現イメージと数値目標

実現イメージ

柏崎市における新たな産業の柱である環境エネルギー産業が確立・高度化することにより、CO2排出量と吸収量が均衡する社会=脱炭素社会へと向かい、地球温暖化を率先して防ぎ、持続可能に発展するまちとなっている。

  • 市民一人一人が、エネルギーのまちに誇りを持っている、将来にわたり持続可能な環境にやさしいまち
  • エネルギーをスマートに使い、エネルギーコストが低くなることにより、地域企業が活性化しているまち、市民生活が豊かなまち
  • 市民生活や地域企業が豊かになることにより、地域内の経済活動がより活発となり、環境エネルギー産業が発展しているまち
  • スマートなエネルギー利用と環境エネルギー産業による炭素生産性が向上しているまち
  • 地域資源である再生可能エネルギー、地産地消エネルギーの導入推進により、災害時などでもエネルギー供給が確保され、安心できるまち
  • 市外にエネルギーを供給する地産外消エネルギーによる豊かなまち

数値目標

数値目標1 エネルギー自給率10%

「エネルギー自給率」とは、地域で消費するエネルギーのうち、地域で産出されるエネルギーの割合のことです。エネルギーの地産地消を推進するには、「エネルギー自給率」の向上が必須であることから、「エネルギー自給率」を数値目標とします。

(注意)なお、地域で生産されるエネルギーは、ほぼ再生可能エネルギーであることを想定しています。

本市における現在のエネルギー自給率:1.2%

数値目標2 炭素生産性110万円/t-CO2

「炭素生産性」とは、炭素投入量当たりの生産額のことです。再生可能エネルギーの普及と同時に一定の経済成長の確保も目指すためには、少ない炭素投入量でより多くの生産額を生み出す=「炭素生産性」の向上が不可欠であることから、これを数値目標とします。

本市における現在の炭素生産性:約39万円/t-CO2

ビジョン実現に向けた「柏崎らしさ」をいかしたプロジェクトイメージ

本ビジョン実現に向けて、基本施策を踏まえた6つのプロジェクトイメージを以下に示します。

学校等への再生可能エネルギー導入による次世代に向けた環境教育の推進

  • 小中学校及びその通学路に太陽・風・地中熱などのエネルギーを活用した再生可能エネルギー設備を導入
  • 再生可能エネルギーに関する環境教育を行うことによる「エネルギーのまち」としてのシビックプライドの醸成

公共施設の再生可能エネルギー導入による暮らしやすさ向上

  • JR柏崎駅前から新庁舎までのアプローチに地中熱や太陽光発電、蓄電池などの再生可能エネルギー設備を導入
  • 身近な防災拠点に災害時の停電に備えたバックアップ電源がある安心なまちづくり

住まい・暮らしの地産地消エネルギー活用プロジェクト

  • 高気密・高断熱・高効率機器を備えた省エネルギー型住宅、スマートハウスの普及
  • 生活の中で利用する店舗や公共施設等における地中熱、太陽熱、木質バイオマス等の再生可能エネルギーの導入・活用

低炭素型ものづくり産業推進

  • BEMS(ビルエネルギーマネジメントシステム)やIoT機器導入による生産性や品質の向上及び低炭素型の事業構造への転換、地域産業の基盤強化、競争力の向上
  • 低利融資制度の創設など産官金連携による支援の実施

柏崎市次世代エネルギー研究プロジェクト

  • スマートファクトリーやスマートコミュニティ、スマートグリッド(地域電力供給会社)の実証実施
  • 新たな環境エネルギー関連産業が創出、地域産業の活性化

中山間地域での地域資源活用型再生可能エネルギー導入

  • 雪氷熱を活用した貯蔵による農産品等のブランド化や販売期間の拡大による販売額向上の実現
  • 小水力発電を活用したスマート古民家の実現

関連リンク

この記事に関するお問い合わせ先

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更新日:2020年02月10日