03_綾子舞を支える人たち
華やかな舞で人々を魅了する綾子舞。舞台の裏には、力強く支え、背中を押してくれる人たちを紹介します。
このページは、広報かしわざき2023年7月号の特集記事を基に作成しました。
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着付け師
華やかな衣装も大切な宝。踊り手が舞いやすいように、着崩れることがないように、心を配って着付けをする人たちがいます。
着付けの技術もまた、人から人へと受け継がれています。
着付けの仕事を教えてもらいました
着る前
公演が近づくと、衣装や小物をたんすから出して枚数やサイズを確認し、荷造りをします。
着付け
1演目の着付けにかかる時間は約1時間。上演スケジュールに合わせて、演者の子どもたちへの負担も考えながら手際よく着付けます。
着た後
ひと踊りすると演者は汗だく。次回の公演のために、また衣装を長持ちさせるために、陰干しや洗濯などの後始末は重要です。
インタビュー
「綾子舞を次の世代へ」
横田 寿子(ひさこ)さん(高原田)
小学1年生から中学生まで踊り手をしていました。今は指導と着付けを担当しています。
高原田では着付けの仕事を4人で担当しており、その全員が指導もしています。
舞台本番で子どもたちが上手に舞う姿を見て「よかったね」と言い合える瞬間にやりがいを感じます。
綾子舞は「なくしたくない。次の世代に渡したい」もの。着付けも新しい人に声を掛け、技術を引き継いでいます。
「子どもの笑顔がうれしい」
石田 紀子(のりこ)さん
綾子舞の指導をするようになって10年、着付けの仕事に携わるようになって5年です。子どもの頃は踊り手だったのでたたみ方は知っていましたが、着付けは初めての挑戦でした。
舞台本番は、始まってから終わるまでの約15分、着崩れたりしないかドキドキしながら見守っています。
「上手に舞えた」と笑顔で戻ってくる子どもたちを見るのが何よりもうれしいです。
柏崎市綾子舞保存振興会
「柏崎市綾子舞保存振興会」は、綾子舞の保存振興のために、高原田と下野の両座元で組織された組織です。
会長とそれぞれの座元を束ねる座頭に綾子舞への思いを伺いました。
柏崎市綾子舞保存振興会 会長
高橋 一也(かずや)さん
人が人に教え、伝える。
舞の形だけでなく、座元の思いも込められているのが綾子舞です。
先祖伝来の芸風を目指し座元の皆さんが大切に受け継いできたからこそ、綾子舞は多くの人に見てもらえるようになりました。そのことを、会長としても大切にしたいです。
高原田綾子舞保存会 座頭
猪俣 義行(よしゆき)さん
綾子舞をこれからも伝承していくために、次を担う人たちを育てていくことを一番大事にしています。
興味がある人は、難しく考えずにチャレンジしてほしいです。
笛や太鼓など、囃子方をやってみたい人もお気軽にお越しください。お待ちしています。
下野綾子舞保存会 座頭
関 一重(かずしげ)さん
小歌踊、囃子舞、狂言と演目が多彩なところ、セリフの1つ1つから大事なことを学べるところに綾子舞の魅力を感じます。
今学んでいる子どもたちにはこれからも続けて欲しいですし、座元の中心的な役割も、世代を空けずに引き継いでいきたいです。
綾子舞が見たいと思ったら
現地公開
毎年9月の第2日曜に、伝承地である鵜川地区女谷の綾子舞会館特設舞台で一般公開されます。
「小歌踊」「囃子舞」「狂言」を10演目ほど披露。普段披露する機会の少ない狂言を見ることもでき、舞台と観客席に一体感が生まれるのも現地公開ならではです。
You Tubeでも公開中
柏崎市公式チャンネルで、現地公開の映像を見ることができます。
伝承地に鳴り響くおはやしと、優雅な舞をお楽しみください。
この記事に関するお問い合わせ先
総合企画部 元気発信課 情報発信係
〒945-8511
新潟県柏崎市日石町2番1号 市役所 本館2階
電話:0257-21-2311/ファクス:0257-23-5112
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更新日:2023年07月05日