02_綾子舞を伝承する

約500年間、人から人へと受け継がれてきた綾子舞。「伝統を途絶えさせたくない」という思いで、未来へと引き継ぐ人たちが伝承者です。

広報特集のバナー文字「守り 受け継ぎ 支える 綾子舞」と書かれています

このページは、広報かしわざき2023年7月号の特集記事を基に作成しました。

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伝承者養成講座

伝承者の養成のために5~10月に20回ほど、高原田、下野の座元ごとに稽古が行われています。

毎年9月に行われる現地公開や依頼公演への出演を目標に、大人と子どもが一緒に舞や笛・太鼓など楽器演奏の技術を磨いています。

養成講座は見学もできます。詳しい日程などは、博物館にお問い合わせください。

写真:小中学生が右手に扇を持ち、小歌踊の練習しています。

ワークプラザでの講座風景

写真:練習する中学生の前で、実際に扇の舞の手を教える指導者の女性

綾子舞会館での講座風景

講座日程の一覧
高原田
  • とき:火曜の午後7時~9時
  • ところ:ワークプラザ
下野
  • とき:木曜の午後7時30分~9時30分
  • ところ:綾子舞会館

 

囃子方 ―あなたも始めてみませんか

囃子方は舞台の後方で、楽器や歌を担当している人たちです。座元や演目によって楽器や並び順が変わります。

写真:下野の囃子方の皆さん。舞台右側から、2種類の太鼓、謡い、笛、鐘の順に、7人の男性が裃を身に着け座っています。

インタビュー

戸田さんの顔写真と横笛を吹いている公演中の写真

戸田 達也さん

兄の友人が綾子舞を舞っていたことがきっかけで、小学2年生から踊り手を学び始めました。囃子方を初めてやったのは中学2年生の頃です。

演目をやりきった後、観客からの拍手が鳴り響く時に一番のやりがいを感じます。

囃子方は年齢などに関係なく、綾子舞の舞台に立てます!興味がある方お待ちしています。

写真:地面治さんの顔写真と、横笛を吹いている公演中の写真

治面地 学さん

2年前、友人の父の紹介で綾子舞を知り、その凄さにすぐ「やってみたい」と囃子方を始めました。

綾子舞は扇の扱い方が繊細で、優雅で上品。お囃子と一緒に歌があるところも魅力的です。歌詞などに興味を持ち、楽しみながら学んでいます。

綾子舞をまだ見たことがない人には、ぜひ一度見てもらいたいです。

養成講座に取り組むこどもたち

養成講座に参加する子どもたちは、これまで脈々と受け継がれてきた伝統の重さを感じ、伝承者の一人であることに誇りを持って取り組んでいます。

自分の舞をさらに磨きたい、後輩たちにも教えてあげたい。

語られる言葉の一つ一つから、綾子舞を大切に思う気持ちと未来へとつなぐ決意が伝わってきます。

インタビュー

「舞台で観客の反応を受け取れることが楽しい」
写真:パーカー姿の中村さん。

中村 駿也さん(高校1年生・高原田)

小学3年生の時に伝承学習に参加し、綾子舞を習い始めました。兄が先に始めていて、その姿に憧れたのがきっかけです。

舞台に立ち、お客さんの反応を直接感じることができるのが一番楽しい瞬間です。昨年の現地公開では「すり」という演目をしたのですが、観客の皆さんの笑い声をたくさん聞けてとてもうれしかったです。

今は新しい演目に挑戦しています。動きを体に染み込ませ、細かいところまで意識することで胸を張って舞えるようになりたいです。

養成講座を、初心者が行く場所じゃないと思っている人がいたとしたら「そんなことないよ」と伝えたいです。

待っています!

「綾子舞を続けることは、私の1つの使命」
写真:はにかむ小林さん

小林 優南(ゆな)さん(高校1年生・下野)

小学3年生から7年、綾子舞を続けています。1つの舞台をやり遂げるたびに達成感とやりがいを感じています。

今の舞に満足せずにさらに上達したい。そしてその姿を1人でも多くのお客さんに見てもらうことで、綾子舞の魅力を広げたいです。

後輩たちにも、夢を与えることができたらうれしいです。

自分たちがやめたら、綾子舞が途絶えてしまう。私の1つの使命として、責任と誇りを持ってこれからも続けていきたいです。

養成講座に少しでも興味を持っている人がいたら、気負わずに挑戦してほしいです。続けていくことで魅力を感じられると思います。

VOICE ―教えて!みんなの思い

養成講座を受講している小学6年生の皆さんに、綾子舞への思いを聞きました。

写真左から順に、猪爪彩花さん、星野 友杏さん、高橋 結香さん

「綾子舞を習い始め、やっていくうちにどんどん楽しくなりました。習得した舞は、私の宝です!」(猪爪 彩花(あやか)さん)

「楽しいけど大変。でも上手に舞えた時はとてもうれしいです! 綾子舞はこれからも守っていかなければならないものだと思います。」(星野 友杏(ゆず)さん)

「500年も受け継がれてきた綾子舞のすごさを感じます。頑張って練習して、発表会で成功するとうれしいです!」(高橋 結香(ゆいか)さん)

中村 颯仁さんの写真

「低い姿勢をキープするのが難しいけど、仲間と笑顔で学んでいます。綾子舞は楽しいぞ!」(中村 颯仁(はやと)さん)

飯塚 祷弥さんの写真

「たくさんあるセリフを覚えるのが大変だけど、セリフを言うのは楽しいです!後輩のお手本になって、教えてあげたいです。」(飯塚 祷弥(とうや)さん)

小林 璃南さんの写真

「綾子舞で一番難しいのは扇の使い方です。1つ1つの動きを意識して練習しています。多くの人に見てもらうのが目標です!」(小林 璃南(りな)さん)

伝承学習

写真:小歌踊の練習風景。女子児童・生徒が、右手を腰に当て、扇を持った左手を上に伸ばしています。

2023年5月9日に行われた1回目の伝承学習の様子

伝承地区である鵜川小学校のクラブ活動として昭和45(1970)年に始まり、現在は南中学校と新道小学校で「綾子舞伝承学習」が行われています。

今年度は小学3年生から中学3年生の児童・生徒74人が参加。約10回の練習に取り組み、その成果を11月の発表会で披露します。

柏崎市綾子舞保存振興会のメンバーが、子どもたちに舞い方などの指導をしています。

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更新日:2023年07月05日