綾子舞を伝え、守る

綾子舞は、格式を重んじ、芸風を堅く守るために、決められた家の長男だけに継承されてきました。そのため、昭和初期ころまでは、綾子舞を踊るのは男性だけでした。

しかし、集落の過疎化と指導者の高齢化により、伝承の担い手の確保が難しくなりました。

そこで、1970年から旧鵜川小学校で、1983年から旧鵜川中学校でも子どもたちへの伝承学習が始まりました。

今では、南中学校区の子どもたちや、希望する一般の方たちにも伝承されています。

伝承学習と伝承者養成講座

南中学校区での伝承学習

現在、新道小学校と南中学校の子どもたちが、学校を越えた特設クラブとして伝承学習を行っています。

小学3年生から中学3年生までが参加していて、上級生が下級生を指導したり、励ましたりしながら練習しています。

例年、60人前後の子どもたちが参加し、地域の過疎化に負けず伝承に励んでいます。

月1~2回の練習

小学生の男の子たちが扇子を腕の前で持ち、指導者に教えてもらっている様子の写真

史跡・飯塚邸での公開練習(2016年8月)

月に1~2回、演目ごとに分かれて南中学校で練習しています。

夏休みには、史跡・飯塚邸で練習をし、その様子を一般公開しています。

飯塚邸での練習は、普段の雰囲気と違い、新鮮で気持ちも引き締まります。

伝承学習発表会

伝承学習での練習成果を、毎年11月に南中学校で発表しています。

たくさんのお客さまの前で緊張しますが、発表し終わった子どもたちの表情は、満足感であふれています。

平成29(2017)年の伝承学習発表会
烏帽子に裃をつけ、歌に合わせて舞う小中学生の男の子たちの写真

囃子舞「亀の舞」

赤いユライをかぶり、振袖に緋袴をはき、扇を持って舞う小中学生の女の子たちの写真

小歌踊「小切子踊」

平成30(2018)年の伝承学習発表会
頭に赤いユライをかぶり、扇を持って舞う小中学生の写真

小歌踊「因幡踊」

華やかな着物を身に着けて扇を持って舞う小中学生の写真

小歌踊「小原木踊」

伝承者養成講座

希望する一般の方を対象に、毎年5月~10月に週1回程度行っている講座です。

女性は踊り手、男性は演者と、笛や太鼓などの演奏者を養成しています。現地公開など、各種公演への出演を目標に、練習に励んでいます。

毎年5月に講座の参加者を募集します。広報かしわざきや市ホームページで募集をお知らせしますので、詳しくは募集記事をご覧ください。

綾子舞の歴史を伝承する施設「綾子舞会館」

綾子舞会館は、伝承地である柏崎市大字女谷(おなだに)にあります。

鵜川地区の歴史や綾子舞に関する書物や衣装、小道具などを展示し、伝承500年の歴史を感じることができる施設です。

66畳の大広間は主に伝承のために使われますが、一般の方も利用することができます。大広間の向かいにある市指定文化財「静雅園(せいがえん)」の庭を鑑賞しながら、ゆっくり過ごしてみませんか。

毎年9月の第2日曜日には、綾子舞会館前で現地公開を行います。

伝承の里 綾子舞会館

立派な瓦屋根の庄屋風の造りの綾子舞会館の写真
  • 住所:柏崎市女谷4529
  • 電話・ファクス:0257-29-3811
  • 入館料:無料
  • 開館時間:午前9時30分~午後4時
  • 休館日:毎週水曜日、年末年始

綾子舞を支援したい「綾子舞後援会」

綾子舞を愛し、保存や振興を応援したいという方々が組織している会が綾子舞後援会です。

会の目的に賛同し、年会費を納めた個人と企業などの団体が会員になることができます。

会費は綾子舞の保存や伝承のために使われ、会員には現地公開の案内や年1回の会報をお届けします。

後援会への入会やお問い合わせは、綾子舞会館で受け付けています。

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この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会 博物館 管理係

〒945-0841
新潟県柏崎市緑町8番35号
電話:0257-22-0567/ファクス:0257-22-0568
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更新日:2020年04月22日